大人対子ども、子ども対子ども、そして――?

物語の始まりは『大人対子ども』だったんです。

学生の頃って、おっかない先生いたじゃないですか。嫌いな先生もいましたよね?
でもそれって、いま思えば自分達が悪かったりして、あぁあの先生は自分達のために叱ってくれてたんだな、って思うこともあれば、やっぱりあれは理不尽だった、って思うこともあるんですけど。
でも、このお話に出て来る『里中先生』は、子どもの目から見たって、大人である私が見たっておかしいわけです。
自分の気に入らないものを吊し上げて見せしめにしたり。生徒達は、自分を守るためにクラスメイトを売ったりしなくてはならないわけです。
それに立ち向かうも、やはり里中は大人。手強いです。

しかし、物語は進み、今度は『子ども対子ども』の構図になるわけです。
里中という大きな敵が弱体化したことで、それまで彼女の犬として力を持っていた生徒が窮地に立たされます。
それがもうえぐいのなんのって。子どもの無邪気な残酷さ、というか、物事を長期的に見る力の乏しさ、というか、とにかく『やられたらやられた分やり返せば良い』『気に入らないやつは排除すれば良い』の精神です。
思わず里中の復帰を望んでしまったりしました。

そして、いま、物語はさらにとんでもない展開になっています!

もうとにかくハラハラドキドキして目が離せません!怖いのに止まらないです。

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