うらみ通りの藁人形(ストロー・ガール)

　人形の街。その『うらみ通り』と呼ばれる一角に。二人の人形が在る。
　一人はクワイエット。腹話術人形。喋って騒いで、人を楽しませるために創られた。
　一人はストロー。藁人形。いくつもの呪具を組み込まれ、人を殺すために創られた。
　だが。クワイエットもストローも。今は使う人間や仕える人間を持たない野良人形でしかなく。果たすべき役割も仕事も持っていない。
　そんな彼女たちは、人を待ち続けている。クワイエットは自分を操るに足る一流の腹話術師を。ストローは自分を確かに作ったはずの誰か――あるいは呪い殺すべき相手を。
　道具になり切れない人形たち。
　そんな彼女が『子供の失踪事件』に関わったことをきっ…続きを読む

読み応え抜群！　
思いっきり引き込まれます。

戦闘シーンもそうですが、
心の機微、人の美醜をここまで描き切る、
作者様の力量に感服するばかりです。

重めのテーマを抱えた作品ですが、
ラストを読み切ってこんなにも満足できたことが、
こちらこそ幸運でした！

独特ではあるが以外にも入りやすかった。
またキャラの深い感情の表現が素晴らしかったと思います。

世界観、文字選び、各キャラの掘り下げ＆タイミング、常に飽きさせない展開の変化、過不足の無い描写、読み易さ

どれをとっても非の打ち所が無く、この世界観設定とツンデレが好きで、微グロが大丈夫なら、まず読んで後悔は無い


強いて言えば一部単語を不自然に平仮名で書く癖があるのが気になる

レビュータイトル考えるだけで満足した感。

自律する人形たちを主人公にすえたアクションホラー。
その性質上、必ず制作者の目的や願いが込められるはずでありながら、主人に捨てられた自律人形。
はたして彼女が作られた、生まれてきた理由とは。

企画から参りました。
ファンタジー街の人形達のお話です。
実際に存在するかのような詳細な街と人形師の描写と
印象的に配置されているルビが振られた言葉が
好事家心をくすぐります！