概要
潔癖な新米女王と歳上の『捨てられた』敵国の王子の、愛のない結婚の顛末
即位したばかりの若き女王フィルガレーデは、敵国の王子との政略結婚を余儀なくされる。婿のザイワンは一回り以上も歳上で、浅黒い肌に刺青のある、有能だけれど胡散臭い野心家だった。
愛情など芽生えないまま義務だけで繋がり、子を生しても壁が取り払えない。
そんな二人が辿った運命は――。
「君はいつも俺の気遣いを曲解する」
「あなたは良い夫なんかじゃなかった」
どうか、死が二人を分かつまで。
*ノベルアッププラス主催『歳の差恋愛短編小説コンテスト』参加作
・まさかの入賞を果たしました
・シチュエーションの設定上、不本意な性行為の描写が含まれます
・小説家になろうでも掲載しています
愛情など芽生えないまま義務だけで繋がり、子を生しても壁が取り払えない。
そんな二人が辿った運命は――。
「君はいつも俺の気遣いを曲解する」
「あなたは良い夫なんかじゃなかった」
どうか、死が二人を分かつまで。
*ノベルアッププラス主催『歳の差恋愛短編小説コンテスト』参加作
・まさかの入賞を果たしました
・シチュエーションの設定上、不本意な性行為の描写が含まれます
・小説家になろうでも掲載しています
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!格調高い文体でつづられた、不器用な二人の愛の物語
国家間の戦争において、勝利を目前にして非業の死を遂げた父王の跡を継いだ幼い女王、フィルガレーデ。そのことを不安視した宰相らの策により、敵国の王子と婚姻を結んで、休戦を持ちかけることとなりました。
敵国は幼い女王を侮り、和平の証として送られたのは、倍以上の年嵩であるワケありの第四王子、ザイワン。釣り合わない二人による、不器用な愛の物語がそこにありました。
歳の差恋愛というテーマに対して、「大人が子どもに手を出す不道徳」を決して魅力的なものとしては描きたくなかったというのは、作者様の談。固く冷たい文章を心がけられたとのことであり、一歩引いた距離から生々しい心情を描写することで、二人の関係をよ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人情の機微に触れる、美しい物語。
作者さんは溺愛作品が苦手らしく、自分と通じるところがあったので、興味を持って拝読させて頂きました。
私は、硬い文章だと感じることなく、テンポ良く読み進めることが出来ました。
最後の2話を読んでいる時、なんともいえない不思議な感情が、私の心を震わせました。
胸が詰まり、涙が零れそうになる。……でもそれがなぜなのか、上手く言葉で説明することはできません。ですが、こちらの作品が、私の琴線に触れたのです。
最後の終わり方は素敵でしたが、私はそこに至るまでの情景描写や心理描写に心を揺さぶられました。
短いお話でしたが、その短さの中に高密度の内容が詰まっていて、読みごたえがありました。
読了後は、ちょっ…続きを読む