第4章 第58話 モシスウントとの対決
「アベル商店の掃除機よ!
ゴォオオオオオオッ!
セルリアンブルーに輝くコードレス掃除機が轟音を鳴り響かせて、沢山いる
ラポーナさんと雄一が健太と美咲に支援魔法として【
「いやーこれだけ柔らかいと楽だねー」
「ああ、こんなに楽だと戦いと言うより作業だな」
美咲と健太はそんな会話をしながら戦っていた。
体中の殻が柔らかくなった
健太は三段突きで一撃に3人の
アリ―も矢を正確に素早く放ち、こちらも数多くの
「一郎殿、モシスウントへ向かうのじゃ」
「了解」
僕とルナは前に進む僕たちの邪魔をする
「我らの体が突然柔らかくなったのは貴様のせいか?」
「その通り!この【掃除屋】高橋一郎があなたがたの【硬さ】を吸い取った!」
「何故だ?
「魔法じゃなくて【掃除屋】の【スキル】だからさ」
「モシスウント覚悟!父の
僕とモシスウントが会話をしていると、ルナがモシスウントに槍を刺そうと突撃するも槍がドリルの回転に
「ふむ、まだ我のドリルは健在のようだな」
ルナの槍を吹き飛ばしたモシスウントのドリルはルナではなく何もない背後に振り回した。
「ぎゃー」
何もないはずのモシスウントの背後から誰かが吹き飛ばされた。
いや、ドリルの回転に巻き込まれて吹き飛ばされたのだ。
僕の近くに着地してその正体が分かった。
「ミレイ!」
僕とルナがモシスウントと会話したり戦ってる間に、ミレイはモシスウントの背後に入り白いハンディクリーナーを構えていたところをモシスウントに気づかれてドリルで吹き飛ばされた。
……あともう少しだった……
着地したミレイは傷だらけだったので、僕はミレイの傷を吸い取って治すために【アベル商店の掃除機】のダイヤルを【傷】に回しスイッチを押しミレイの傷を吸い込む。
「ご主人様、ごめんなさいにゃ、失敗しちゃったにゃ」
「気にすることはないよ、傷は治したからゆっくりお休み」
ミレイは僕にあやまってから眠りについた。
僕の背後で回転音が聞こえる。
おそらくモシスウントだろう……
「掃除屋!貴様もドリルで吹き飛ばしてやろう!」
モシスウントはドリルで僕を吹き飛ばすつもりだ。
【アベル商店の掃除機】やミレイが持ってる白いハンディクリーナーはこれからダイヤルを回しても間に合わなくてドリルに吹き飛ばされる。
ミレイを抱いて逃げても間に合わなくてドリルに吹き飛ばされる。
僕だけ逃げるとミレイが犠牲になる。
……やれやれ……
僕の背後、モシスウントの目の前に赤いハンディクリーナーが突然現れた。
「赤いハンディクリーナーよ!ドリルの回転を吸い込め!」
さっきの話になるが、リビュードラ侵攻作戦発表後にラポーナさんが僕の耳元で
「もう一つハンディクリーナー出せますか?」
「出せますけど……」
「ではダイヤルを【回】に合わせて、いつでも出せるようにしておいてください」
「ミレイを信用してないと?」
「いえ、奥の手です」
と言われたのでダイヤルを【回】にまわして用意しておいた赤いハンディクリーナーをいつでも出せるように、僕は用意してあった。
赤いハンディクリーナーがモシスウントのドリルの回転を吸い取り、モシスウントのドリルが僕の腹に当たる。
「なんだと?!」
僕のお腹はなんともなかった。
回転運動を失ったドリルは柔らかいドリルの形をしたゼリーのようなものでまったくダメージは無かった。
「なんだと?!ドリルが回らない?!」
モシスウントが驚いてると後ろから声が聞こえた。
「体の硬さを失ってドリルの回転も無くなったお前に勝ち目はない!
父の仇モシスウント!このルナ・ドラコニアが討ち取る!」
ルナが背後からモシスウントに襲いかかった。
「喰らえ!
モシスウントは僕に全くノーダメージのドリルを突き立てると、ルナが叫びながらモシスウントに槍を心臓に突き刺した。
「魔王……ザルド・ダー……クネス様……万歳……」
この言葉を最後にモシスウントは動きを完全に停止した。
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