第2章 章終 第33話 次の旅路
僕たち7人は馬車に乗り、魔王四天王のヒミッゾという美しい悪魔からクラスメイトを助けるためにソードアの街へ向かっていた。
健太、雄一、美咲、ラポーナさん、アリー、僕、そして新しい仲間としてミレイが加わった。
なんでミレイが加わったかと言うと、料理を作るのが上手いから
僕たちは旅で仕方がなく保存食を食べてるが、出来れば作り立ての料理が食べたいのはカーフスタンの居酒屋で感じてた。
……あの感動の料理をこの旅路で……
その願いがかなった。
ミレイが作る料理は全て美味かった。
ワイルドボアのステーキ、グラタン、キンメダイのアクアパッツァ、トマトソースパスタ、鳥の香草焼き、アリーの為のスライストマトパスタと野菜の塩スープ……
あの居酒屋の料理を全て再現して、全部が美味かった。
特にパスタは小麦粉から作るところは感動的だった。
……そして、ラポーナさんが調理に参加しないのが一番嬉しい話だ……
「ミレイ、これ美味い!サンキューな」
「美味しい!ミレイちゃんありがとね!」
「ミィレイィ!
「ミレイさん、この鳥の香草焼きは最高です!いや、香草焼きは最高の料理ですね!」
「ミレイちゃん、そこに座るとイチルウが食べにくいから隣においで」
みんなミレイに感謝している。
「ご主人さまぁ~美味しいにゃ?」
ミレイは僕の膝の上に乗って味の感想を聞く。
「もちろん最高に美味しいよ、ありがとうミレイ」
僕は店で食べるのと同じレベルの料理を作ってくれるミレイに感謝する。
空を見上げれば白い雲と青い空
実に平和なのどかな風景
でも、この空の下のどこかで僕たちのクラスメイトが理不尽に閉じ込められて、魔王やその四天王に魔力を吸い取られようとしている。
……そう思うと、複雑な心境だ
「そういえば、加藤さんと田中くんは王都でどんな生活してるのかなぁ?」
「俺達よりいい生活してるに決まってるよな」
「
「私はイチルウと一緒にいられればそれでいいです」
「ミレイはご主人様と一緒で嬉しいにゃ、ご主人様はどうにゃ?」
「加藤さんも田中くんもいい生活してるといいなぁ……」
ラポーナさんが僕に答えた
「大丈夫です。加藤さまも田中さまも一郎くんの友人ですから王都は全力で客賓扱いしてくれます。
きっと豪華な食事を食べて、フカフカのベットで寝てますよ」
僕は加藤さんと田中くんが王都に転送された時を思い出してる。
「
円形の魔法陣が加藤さんと田中くんの足元の地面に現れ、やがてゆっくり2人が消えて行った。
「ふぅ、これでお二人は王都の召喚の間に転送されました」
「ねぇ、ところでその転送でソードアに行けない?」
「基本的に召喚の魔法陣があるところにしか行けませんし、敵の真ん前に突然行くのはあまりにも無謀かと思われるのですが……」
ラポーナさんは美咲の質問に残念そうに答えた。
……そんな2人を送り届けた時を思い出しながら、美味しい美味しい食事も終わり、僕の片づけがパパっと終わり、食器や料理道具を馬車の中に仕舞い……
【魔王ザルド・ダークネス】四天王 美しい女悪魔のヒミッゾが支配する拠点ソードアへ、僕たちは向かった。
僕の名前は高橋一郎、異世界召喚されてコードレス掃除機で魔物を退治しましたら世界を救えるみたいなので魔王退治に行ってきます。
第2章 【トールス・ドイムの儀式】 終わり
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