第3章 第42話 魔王四天王のヒミッゾに出会う

レジスタンスメンバーの一人の女性がおかしなことを言いだした。


「レジスタンスの皆さん、アジトへのご案内ご苦労さま。

あなたたちが脱獄するときに一緒についてきちゃった……」


パーラクトは驚きながら「何を言ってるんだ?」とい顔をしたが、僕たち牢屋に繋がれていた6人は顔を見て青ざめた。


「お前は尋問官!」

と健太が指をさして言った、そのレジスタンスメンバーはさっき僕たちを1人1人を洗脳した尋問官だった。


「【アブソリュート・ルール】!ここにいる全員、黙って私の館まで来るのよ!」


アジトにいる全員が黙ってしまった。


「あんたたち6人が何故、わたくしのルールをやぶれたのかはわからないけど、今度こそわたくししたがっていただくわ」


……断罪アブソビュートルール……この尋問官は魔人だろうか?……こんな強烈な命令スキルを持ってるなんてヒミッゾの部下は手ごわいのか?……


妖しく美しい尋問官がそう言って外に出ると役人がアジトに入ってきて、僕たちを連れて行く。

僕たちもレジスタントのみんなも喋ることが出来ず、ただただ、ヒミッゾの館に向かって歩くことしかできなかった。


僕たちがさっき脱出した建物が目に見えた。


……ここ、ヒミッゾの館だったんだ……


僕らは間抜けにもせっかく脱出した場所に1時間もしないうちに戻ってきてしまった。


……あの尋問官は『準備が出来次第、ヒミッゾ様の館へ行きましょう』とか言っておいて、僕たちは最初からヒミッゾの館にいたじゃん……それとも牢屋は館に入らないのか?……


ボーっと考えながら歩いていたら、館の庭付近で目線に気づいた。


……ラポーナさんが見てる……


僕は館の庭のしげみを見るとその茂みがガサガサっと動いたが誰も気にしなかった。





僕たちは館に入れられたあと、僕たちは2階へ、レジスタンスのみんなは地下へと別々に連れていかれた。


尋問官に連れられて僕らは豪華な部屋入っると尋問官は言った。

「どうも魔王討伐のみなさま初めまして、私がヒミッゾです」


……尋問官がヒミッゾだった?!……


尋問官の服が破け中から美しいドレスをまとった女性の悪魔が姿をあらわした。


……ヒミッゾが尋問官に化けていた時に魅了や洗脳を使っていたのではなく、牢屋にいた時の僕たちをひとりづつ呼び出してルールでしばっていた……っということは、町の人達もひとりづつルールに縛っていたってことか……マメだな……


「ある時は尋問官、またある時はレジスタンスのメンバー、その実態は【魔王ザルド・ダークネス】四天王ヒミッゾ……このわたくしなのでございますわ」


「【アブソリュート・ルール・ミュージアム】へようこそ、この部屋の中ではあたながたにゲームをしていただきます。最後まで勝ち抜いた方にはご褒美を一つ差し上げましょう。

……ただし、このゲームが終わった後にはあたなたがたはわたくしの奴隷になりますの」


ヒミッゾはそう言った後で『オーホッホッホッ』と笑い声をあげた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る