はじめてのお料理ですわ
今日は金曜日――ということでスーパーに行ったんですけど、脳内にDAIGOも台所が流れてたんですよ。金曜日は僕でもできるデーです。そして前回、基本てきとうになんか炒めてるだけだと言いつつ、やり方を説明をしてないと気づいたんです。
自炊ってどうやってやるんだっけ?
言語化しようとするとできなくなるアレです。まぁこのノンフィクション小説型エッセイの読者さまは普通にできそうなので説明するまでもありませんが、ここはいちど原点に立ち返り、これまで会社でタダメシ食ってたのに急にクビ切られてやりかた分かんねーって方たちのために、自炊の基本を確認しましょう。ということで、
お肉を炒めますわ!
まず自炊をはじめようと思ったとき、もっとも大事なのは調理器具の準備ですわ。ええ。せめてアイロンくらいはないとお話になりませんの。もちろんコンロにフライパンがあれば申し分ありませんけれど、なければアルミホイル系の銀色素材と太陽光で代用することも――まぁ不毛にすぎるのでわたくしはしませんけれど。ふふ。
次は食材。慣れないうちは豚コマ一択ですわ。わたくしレベルになると慣れてきても豚コマですの。
さて、炒めましょう。
わたくしフライパンを前提に始めますけれど、油の準備はできていらして? ないならとろ火でじっくり炒めれば豚コマから油が出るのでギリなんとかならなくもなくってよ。オススメはサラダ油ですけれど、マヨネーズなんかでも変な匂いさえ許せば旨味成分も入ってますし
で、油が温まってきたら、お肉をほぐしてから入れますの。これ初心者には大事な作業ですわ。お肉というのはすなわち筋肉ですから、スーパーの棚に並んでいるときのお肉はいわばラストポージング中のマッチョさまでしてよ。それでなくても絡みにくいのにマックス緊張状態のマッチョさまなんて……自明ですわね! ふふふ。
お肉が変色してきたらお野菜投入ですわ!
急がば回れで炒める前にマッチョ――お肉に塩や胡椒を振っておくという手もありましてよ。でも、わたくし塩は火を入れる直前、胡椒は最後に振るのをオススメしています。お塩は水分がでますし、胡椒は焦げつきや香りが飛んでしまいますのね。塩は味、胡椒は風味、その意味で醤油も最後に入れると匂いを残せましてよ。
さぁ味見ですわー!
ここも重要ポインツですの。メシマズの九割は味見しないか味見してる舌がバカなパターンですので、まずチェック。ぼやーっとしてたら塩を追加でしてよ。人間性を捧げて味のメリハリを増やしますのね。何かが足らないと思ったら――そう!
味の素ですの!
雪のように振ればなんか釈然としない食べやすさになりますのね。最悪お料理が失敗しても白飯に塩と味の素をふりかけて
永谷園さまのお松茸のお吸い物でしてよ!
これからお自炊を始める方には、必ず
――ええ。しくじってもメシは食える段取りですの!
お料理に失敗はつきもの。失敗したのを無理に食べるのはしんどいもの。こいつはダメだ食べられないよと思いましたら、ピッ、と黒タグを切って既製品の汁を頼ればよいのです。既製品なら悪くても黄色タグ。
このような食べ合わせの妙を、トリアージといいますの。マリアージュの親戚みたいなもんでしてよ。マリアージュの語源は婚姻……結婚でも候補者を心の中に並べてタグを割り振っていきますでしょう? 結婚後ともに過ごすうち緑タグから黄色に、赤に、黒。こいつはダメだ食えないよですわ。ふふ。……冗談がすぎたかしら?
さぁ、いただきましょう!
いちおう炒めものをお皿に移して人間らしさを演出、日本人なら手づかみよりは
お前は頑張った。やれるだけのことはやったんだ。自分を許してやれ。
……わたくし、今日はクリントお爺さまが
※ワンポイントクリント・イーストウッド
日本イーストウッドは山田康雄イーストウッドと
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