レンチンピラフ

 なんかお久しぶりです。どうやら私には『美味しいと感じる』機能が実装されていないと気づきモチベが完全に地の底、外食していたんですね。でも、応えなくてはならないコメントが気になっちゃいまして、また筆を取ったしだいです。そのコメントは、ピラフの回についていました。


 生米と材料を耐熱容器に入れてレンチンするとピラフになります(意訳)。


 なるほど。私は普段レンチン料理をしませんが、このレシピは試さねばならぬと思いました。なぜかってそれは生米を使っているからです。しくじったらバリッバリのガッチガチで食べれたものではないはず。しかし確信をもったコメント。ご自身の肉体をもって試食テイスティングされたことがあるはず。


 わたくしもご家庭エンジニアの端くれ! 試さずにいられませんわ!


 エンジニアリングとは知識と実践でしてよ。わたくし完全に更新が止まっております『創作のナゾ』でも、ヨソで得た知識は自分で試して思索するまで語らないようにしています。自分には合わんけど他人には合うかも。エンジニアの金色の魂ですわ!


 さぁ、レンチンピラフの時間でしてよ!


 ただ少々困りますのが、わたくしデカい耐熱容器をもってないことですわね。わたくしが持っているのは、おひとりさま用の小さなグラタン皿だけですの。紺青こんじょう色でとても可愛らしいのですけれど量は期待できません。一合こと約百八十ミリリットルではパンパンですから具材を勘案して半合半くらいでしょうか。


 とりあえず生米。プロ野球選手の名産地、秋田から『あきたこまち』ですわ。パラパラ具合とモチモチ感がわたくしのツボでしてよ。半合半をサラっと入れて、お人参と玉ねぎ、しくじってもガーリックライスと言い張るための保険ニンニク、おピーマンさま……なんかモリモリでなくって? コレ本当に大丈夫なんですの? 


 やってみれば分かりますことよ!!


 一般に賢者は歴史に学び愚者は体験に学ぶと言いますけれど、そも体験がなくては歴史は作られませんものね。バターを……ちょっとビビってるので多めにスライスしてポイッチョですわ。わたくし無塩バター民なので塩を少々。それからお水とおコンソメかしら。……コメントを読み直してもそのへんわかりませんわ! 


 時間は……時間はどれくらいですの? 生米からですし二十分くらい?


 ええい、わたくしはわたくしを信じるわたくしを信じますわ! 文化の日ですしお文化竈門レンジを十七分にセット! スイッチオン! あぁぁぁ、この低周波音だけは未だに慣れませんわぁぁ。とりあえず美味しくできあがることを祈って柏手ふたつ。いまさらですけれど、わたくしのスタンスを直接的に話ダイレクトマーケティングしておきましょう。


 わたくし、体験こみの知識は大好物ですわ!


 わたくし自身、知ってはいてもやったことはないという事象が数多くあります。それらは小説でない限り伝聞体であるべきですわ。知ってはいるけれど結果どうなるかの実体験エビデンスはない。エビデンスなきお料理は机上の『DAIGOも台所クリームコロッケ編』でしてよ! 言い換えれば、


 平野レミさまは神さまですわ!!


 実際につくってみると普通に食えるし食えること自体がなんか悔しくなるエンジニアはそうはいませんもの……って、あら? ん? この香りは……おニンニクさまかしら? いったいどちらから? ああ、レンジさまから……レンジさまから!? やべーですわ! おレンジさまの排気口から西成二十四時フレグランスがお部屋中に広がってしまいましてよ!? 換気扇までダッシュしてオン! 


 ちょっと! 話が違いませんことー!?


 なんてうてるあいだにおレンジさまがピイピイわめきましたわね。まるでオレンジみたいに。ふふ。……わたくし今どうして笑ってしまいましたの?


 できましたわー! レンチンピラフでしてよー!


 これは……あれですわね。おーん。好みが分かれそうな仕上がりとでもいいましょうか。おーん。あ、にっがい! え? ああ……底が炭化しましたのね。では調理が失敗したと。おーーん。となると、わたくしが唯一いえそうなのは、わたくしがレンチン調理を避ける理由が詰まってるってことだけですわね。おーーーん。


 レンチンレシピ、火力の質と熱の入り方がちげーますので、コンロでお料理というよりお菓子作りに似た厳密さが求められますの。


 お便利ですけれど、慣れが必要ですわね。

 


※ワンポイントDAIGOも台所

 ド平日のDAIGOさまに詳しくなれるDAIGOクイズも一興ですけれど、オススメは金曜日ですわ! マッチアップしていらっしゃいます山本ゆり先生の表情と声音と発言内容の即死デスコンボにわたくし毎回、腹筋がぶっ壊れそうになりましてよ!

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