コールラビはスーパーダーリンな女子高生
なんか変なものが食べたい。そんなときはどこから仕入れてきているのか変な野菜ばっかり売ってる謎の商店に赴きます。とはいえ私の生活拠点の周辺そんなんばっかりですね。垢抜けないうえコーヒーもでない
あ、コールラビ。これにしましょう。
ご存知でしょうか、コールラビ。野球の硬式球と同じくらいの大きさの、カッチカチな皮に包まれた緑の塊。分かりやすく言うとオリンピックのメダルよりすこし小さいくらい。あとアイフォンの幅とか。上のほうにはアブラナ科まるだしの葉っぱがちょっぴり生えてる可愛いやつです。手作りっぽいラベルにもありますね。ゆるかわ野菜コールラビ♪
……どこが↗↘やねん!! 自分ゲガンゲンドイッチュラント生まれやろがい!
まぁ、ドイッチュラントのッチュラ部分くらいの可愛らしさは認めてさしあげなくもないですけれど……でも基本はこっそり硬式球とすり替えても気づかれずにトスされ逆ジャコビニ流星打法しちゃいそうなくらい
さてこのコールラビ、ざっくり言いますとキャベツの芯の柔らかい部分に似た味がするカブですわ。……説明すればするほど意味がわからなくなってくる野菜は初登場ですわね……。と、ともかく! 固っちー皮を剥き磯野波平さまの頭頂部くらいちょびっと生えてる葉っぱを一本のこらず切断しますわ! でもって、皮、葉、実(?)で別々に調理いたしましてよ!
まずは実! スープですわ!
乱切りとでもいいましょうか、一口サイズに切ったらお水を張った鍋にどぼん。キノコやら玉ねぎやら、あとは気分で葉物を入れたりしまして、コンソメスープで煮るだけですの。そもそもが生食可能なお野菜ですから茹で具合はてけとーで。
そのあいだに
生食できるはずのコールラビさまでも皮のカチカチっぷりには誰しもが
まずは皮を重ねて神経を指先に集中、わたくしのノーブルな腕力で線切りにしていきましてよ! マジ食用を疑う固さですわ。まるでゴム。でも
――はっ! わたくし、なにをやろうとしていたのかしら!?
ええと、あ、そうでしたわ。お
んでは、鷹の爪を輪切りにしまして、ゴマ油を引いたフライパンにイン。香ってきたらおコールラビも投入、調味料はいつもの、お(醤油+味醂+酒)ですわ。皮だけでは分量が足らないようでしたら、お好みでお野菜を追加すればよろしくてよ。わたくしはよくタンパク質補給に豚コマさまを入れたり、豚肉さまの補給にプロテインパウダーをかけたりしますわ。辛味がマイルドになってマッチョにもオススメですの。
できましたわー! コールラビ満喫セットでしてよー!!
などと、いつものように
とても美味しい紙切れかしら。
食物繊維すっごい。でも噛み切れますし飲み込むことに抵抗ありませんの。それでいながら、紙。すっごい紙。
どんなに雑な調理をしても強烈に存在を主張しながら決して邪魔にならない食材――コールラビは、お料理界のスパダリあるいは
※ワンポイント実存主義
十九世紀ヨーロッパに生まれた思想ですわ! 世界で初めてノーベル賞を拒否したロックな哲学者サルトルなどが有名ですけれど、根本はスパルタンな優しさに満ちていますの! ざっくり言うと、腹くくって自由に生きな、でしてよ!
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