和風アヒージョ
さぁ金曜日です。金曜日といったら恒例のアレです。東の森のクリントお爺ちゃんモードでスーパーを徘徊です――が。実は私、デミグラス缶を買うついでに今日の分も買ってきちゃったんですよね。
鰯のアヒージョがたべたーい。
クリントお爺ちゃんといえば、出世につながったのはマカロニあるいはスパゲッティウェスタンです。いわゆるイタリア製の西部劇ですね。イタリアといえばそう、スペイン広場が有名となっております。やっと辿り着いたぞマドリード!
はい。アヒージョはスペイン料理なのです。私はスペイン料理が大好きです。なにしろ世界一おおらかな言語をあつかう国ですから料理もとってもおおらか、失敗なんてそうそうしません。なぜなら材料も工程もおおらかで、味付けもおおらか、というか、メインの味は決まってますもの!
わたくしは、このオイルサーディンを使いましてよ!
用意したのはマルハニチロさまのおオイルサーディン缶ですわ。このまま食べても普通につまみになりますけれど、今日はアヒージョの食材とお成りですのね。ここでわりと大事めなのが、どこのイワシを使っているのかでしてよ。
たとえばノルウェー産ですとヨーロッパ風味になりますし、国産ですと和風になりますわ。またスモークされていたりレモンの風味がついていたりと種類も豊富でございますから、自宅で
それからもひとつ大事めなのが、君たちはどのニンニクを選ぶか、でしてよ!
アヒージョあるいはアヒーヨないしアヒーリョはニンニクという意味ですから、当然ニンニクを使いますのね。ところがこのおニンニク、産地によってまったく香りが違いますの。まず国産は寒地で作られるホワイト種と暖地で作られる嘉定種に分かれていて、これに最近ではスペイン産も加わっていますわ。
今回は和風アヒージョと名乗っています以上、わたくし調べで最強の青森産ニンニクお福地ホワイト六片を選びます。一玉三百円からとなりますので三玉百円からある中国産の……十倍くらいしてませんこと……? というか、オイルサーディン缶より高いのでわたくしちょっくらびっくりこいてきますわ。
……いくらなんでも高すぎませんことーーーーーー!?
――ふぅ。とはいえ。とはいえですわ。このお福地ホワイト、お値段に恥じぬ面構えをしていらっしゃいますの。一粒が大ぶりで辛味は少なめ、火を通すと
ちなみにスペイン産のニンニクはホワイト種といわゆる紫ニンニクのモラド種がごちゃ混ぜで売られてたりしますわ。どっちも似たような味かと思いきや香りが全然ちゃうので困りものですわね。わたくしとしてはスペイン産として売られているホワイト種の香りがマジヨーロッパなので、ヨーロピアンなアヒージョにしたいときはこちら一択でしてよ。
では中国産はどうかというと……なんぼいれてもええ、というか、たっぷり使わないと匂いせーへんですの。安さは正義な側面もございますし、レシピブックの倍いれる感覚でちょうどええですわ。
さて、まずオイルサーディン缶を耐熱グラタン皿にボチョっとしまして、次にお福地ホワイトを厚めにスライスして乗せ、てけとーなけのこ……今日は和風ですし海外ではマイナーなお舞茸さまにしましょうか。あとはサイコロに切ったトマトをぶち込み、ひたひたになるまでオリーブオイル、塩と鷹の爪で味付けですわ!
レンジにガチャコンしたら……たしか三分!
今回はじっくり見つめてタイミングを測りましてよ! あ、ニンニクさまの香りが漂ってきましたわー! ここで止めるか……いや、まだ待つか……二分も経ってれば火も通っているはず。開けても……とか考えてたらピイピイ泣き喚きましたわ!?
で、できましたわー! 和風アヒージョですわー!
ここで勢いこんで手をのばすとアチチですし最悪は突沸で大火傷ですから、気配を探るのが肝要でしてよ! お
バゲットに吸わせた
伝承によると太古の江戸ではドンクさまのバゲットを持ち歩くのがオシャレだったそうですし、これもうおヴォーグさまの表紙にできますわね! お馴染みのヴォーギングでバゲットを肩に担ぐモデルさまの手におニンニクととんがらしからの、
冬のガーリー×カプサイシン! でしてよー!
※ワンポイントアヒージョ
今回はオイルサーディン缶を使いましたけれど、基本なんでもぶち込めますの! サバ缶やぶつ切りのタコ、焼き鳥、エビ、牡蠣などなど、すべてが〇〇のアヒージョとなりますので、みなさまの手料理レパアトリイも五千種は増えましてよ!
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