こんにゃく/田舎からの不明物体
こんにゃくです。こんにゃくがクロネコヤマトさまの手を借り田舎から飛来したのです。先日なんとか五百グラムを(私の胃が)消化しましたが、それでも二キロ強も残っています。しかも手作り。美味しいのだろうけど私には分かりません。というわけで、
こんにゃくでつまみを作りおきます!
あまり周知されていない気がするので、ここで声を大にして言っておきますと、こんにゃくは日持ちしません! 都会に出たご家族やお友達に送りたいときは注意してください! 加熱殺菌された状態で煮汁ごと保存してももって一週間です!
ほいだら一キロ煮込んじゃるけぇのう! ですわ!
などと赤鯉お嬢様弁をぶっぱしましたけれど、字面のインパクトのために一キロと書いているだけでしてよ。なぜなら! こんにゃくは九十パーセントが水分になっていますの! 換言すればクロネコヤマトさまは腰をいわす量のこんにゃく臭がする水を運んだに等しいのですわ! なにそれいらな――お黙りなさい(頬を叩く音)!
これはありがたいこと! ありがたいことでしてよ!?
スウィッチに来るとか来ないとか噂の『薔薇と椿』ごっこはお終いにして、さっそく作り置いていきましょう。さきほども言いましたけれど、おこんにゃくの大半は水分ですわ。逆をいえばふくよかでいらっしゃる豊満ボディもお水太りにすぎませんのね。ですから、わたくしのテュリフィックなピンチ力でぶちぶちっとちぎりまして空鍋にイン! 加熱!
一分も加熱すれば水分がぶすぶすと滲み出してきますわ。これがこんにゃく水ですのね。慣れない方にはお
読者のみなさまもご存知のとおり、おこんにゃくはおこんにゃく芋に含まれるグルコマンナンによって親水性コロイドを形成している三次元網目構造をもつ高分子膨潤体ですわ。つまり、ぷるつや肌には水分子が浸透しにくいので、先に水を追い出してからお味のついた水をいれていきますのね。先に火を通すのが難しい場合は砂糖でもんでもオッケーでしてよ。
くわえてもうひとつ。あ味が染みるといっても限度がありますわ。けれど、表面に煮汁が絡んでさえいれば、お味を感じることができますすの。そうですわ。断面積を増やしつつ煮汁の粘度を高め表面に付着させればいいんですのよー! というわけで煮汁がほぼなくなるまでコトコトしつつ、減ってきたらごま油を垂らして絡めて絡めてカラメリんちょですの。これでお酒さまの肴はでけましたわ!
さて、次に、五百グラムのおこんにゃくを出しまして、
ご承知のとおり、宇宙からきたブロブの弱点は冷気でしてよ!
もちろん田舎からきたブロブことおこんにゃくも例外ではありませんの。凍らせてしまえば水も抜けてモロモロのゴム底食感になりますのね。つまり! 凍みこんにゃくはステーキ風の食感になる! はず! ですわ! まぁ正直やったことがないのでどうなるのかわたくしにもわかりまへんですの。
というわけで、残り五百グラムでしてよー!
……えぇ……まだ五百グラムもありますのん……?
と、とりあえず煮物をお味見……
……対面のチートイ怖いですわね……てか長ネギ七本、どうしよですの……。
※ワンポイントブロブ/宇宙からの不明物体
めっちゃ強いスライムが出てくる(たぶん)B級のホラー映画ですわ! CGがない時代でグロ全盛期ですからマジうへぇってシーンばっかりでしてよ! でもいちばん面白いのは、これリメイク作品で、元の映画ではスティーブ・マックイーンが主演していることかもしれませんわね!
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