第46話

 スマホにメールが届いていた。葉月からだ。あれからの私を心配して送ってくれたのだろうが、葉月お得意のデコメールは私の失態を嘲笑っているようにも受け止められた。すぐに感謝の返信メールを送った。

 朝食なんかとても口にできる状態ではない私は、出勤途中でビタミン飲料を買って飲んだ。効くかどうかはわからなかったが、オレンジジュースよりは即効性があるように思えた。胃の中が熊手のようなもので掻き毟られた気分だったが、仕事は何のトラブルもなくいつものように順調に進み、待ちにまった昼休みになった。私は軽く食べたい気分になっていたので、近くのコンビニでエッグサンドと缶コーヒーを買ってランチにした。

 食事のあと片付けを済ませ、自席に着いてぼんやりとしていた時、急に調べたい物を思いついてインターネットを立ち上げる。検索しようとしたその時、頭の中が灯りが燈ったように急に明るくなった。なぜいままで気がつかなかったのだろう――。私はいますぐにでもアクセスをしたかったが、ここは他所のオフィスなので私用で使うのを控えなければならない。ここは我慢をして、アパートの部屋に戻って改めて検索することにした。

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