概要
その感情を胸に抱き、蚩尤は丹省の地で友人の雷堂と共に成長していく。
いずれ来る丹省諸侯の子息としての役目を背負いながらも、時に自由に、時に正義の為に、時に使命を抱きーーしかし夢は胸に抱いたまま。
これは、姜蚩尤が人君の道を歩む物語である。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!確かな筆致で語られる、本格中華叙事詩
まず惹きこまれるのは作者様の文章の美しさです。硬派で端麗な文は、これをwebで読んでいいのかと驚嘆するほど。
こういう硬派堅実な美しい文章を目指す方は私だけではないはず……
物語は中国に関する知識をもとに描かれており、私は封神演義や十二国記を読む時と同じ感覚を覚えました。
名家に列し、人とは異なる性質を持った主人公と、彼の隣にいて支える龍人族の二人組は信頼関係で繋がれ、しばしば垣間見える幼馴染ならではのやりとりが魅力。
そして現在連載のところまでで現れた不思議な治癒力を持つ娘。
人々を襲う病の不穏な闇は、いったい真実はなんなのか。
娘も知らぬ娘の正体とは。
主人公たちがこれから巻き込ま…続きを読む - ★★★ Excellent!!!使命を秘めたものが向かう先は
国のおわり、丹省にある白仙山の向こうを夢見た蚩尤と雷堂。
それから十数年後。雷堂が蚩尤(しゆう)の従者になるべく、なんとか科挙に合格し、官吏となっていた。
一方菫省では、不思議な力を持つ少女黙蓮が、旅人であり龍人族の明朙を助ける。それを機に様々な人を助けた彼女は、白龍を連れて現れる『天上聖母』と呼ばれるようになる。
それからさらに時は過ぎ、その噂は二人の耳にも届き初め…。
不思議な力を持つ者たちが生きる国。
神が守り、神が封じる陽皇国。それゆえに、この国の人間は外へ行けない。はたして、蚩尤の向かう先は――
季節と自然、神と人の営みを感じさせる美しい風景描写と、魅力溢れる人物たちで織り成…続きを読む - ★★★ Excellent!!!中華風ファンタジーが丁寧かつ精緻な筆致で読ませる文章です
陽皇国最北端の丹省に立ちはだかる白仙山には秘密があった。
体格に恵まれた蚩尤と雷堂は、武官となる武科挙ではなく、文官である官吏となる科挙を目指していた。
それがふたりの目指す道への第一歩となるからだ。
さまざまな経験を経て、丹省で地歩を固めた蚩尤と雷堂は、重要な任務を任される。
果たして、ふたりは任務を無事に果たせるのか。
そしてふたりの大望は実現できるのか。
重厚な中華風ファンタジーは、さらに深い謎を築きながら物語の奥へと読み手を誘います。
中華風に限らずファンタジーでは常識ですが、貴族の爵位の上下は上から「公侯伯子男」となっております。「公爵」は王の直下で、「男爵」…続きを読む