概要
平成初期、高校二年の夏休み。人との間に壁を作る高校生・来栖ハヤトと、すでに死んでいる学園のマドンナ・水瀬ミヤコ。奇妙な縁で取り憑かれたハヤトは、ミヤコの未練を晴らし成仏させるため協力関係を結ぶことに。
恨まれ主人公と嫌われヒロイン、拗れきった2人のほんのりホラーな青春恋愛模様。
・この作品はフィクションです。登場する人物・地名・団体・事件などはすべて架空のものです。
※AI補助利用について:最終的な誤字脱字チェック(校正)に利用しています。作品の内容は自分で考え、本文も自分で書いております。
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✿ランキング(恋愛)最高/日間6位、週間9位、月間11位。
✿本文ありおすすめレビュー70件超え感謝です✨応援あり
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!怖さと優しさが溶け合う。平成の夏の匂いまで届く、忘れがたい物語名作です
物語は、白菊とユリの匂いに当てられて主人公が頭痛になる場面から始まる。とても印象的な書き出しです。平成2年7月27日という日付が、じめっとした夏の空気をはっきり感じさせます。水瀬ミヤコの「取り憑いちゃった」という一言と、触れられない手のひんやりで「触れたいのに触れられない」というテーマがすぐ伝わります。公園では亡者の不気味なささやきから、来栖の「助走をつけてぶん殴れ」で水瀬が投げ飛ばす一転が効き、動物園の『ライオン』のはしゃぎは、後日の「想って燃やす」儀式へつながる伏線に。黒焦げになったはずのぬいぐるみが幽霊の少女に本当に届く瞬間、この世界の理と登場人物の気持ちが自然に噛み合い、読後感がぐっ…続きを読む
- ★★★ Excellent!!!あの世とこの世、それほどはっきり別れていない
この物語を読んで『七つ前は神の内』という言葉を思い出しました。昔は子供が亡くなることが多くて、そのような宗教観が出来たのかもしれません。
主人公が霊達と当たり前のようにやり取りをするのですが、何も違和感がない。むしろ生活が充実している。霊的な存在を日常的に感じていたら、人生がより豊かに、心も平和になるかもしれない、と思いました。日本でも大昔は、霊的な存在がもっと身近だったはず。
だからこのお話に惹かれるのだと思います。我々は霊のことを忘れているだけで、実は近くにいることを知っている。そんな風に想わせてくれる小説です。文章が綺麗で読みやすく、淡々と進む感じも良いです。 - ★★★ Excellent!!!この界隈の、お手本の一つと言っていい作品かもしれません
「お? なんか応援ボタン押してくれてる人がいる。さて、この人はどんな作品を……」
きっかけはそんな感じでしたが、なるほど!
多くの人が評価している理由が分かりました。
冒頭は、ややコミカルな雰囲気で始まります。
しかしその先に待っているのは、主人公の視点で丁寧に描かれる、等身大で繊細な世界。
第1章はセンシティブなテーマを扱っていて、どうしても気持ちが沈んでしまいます。
ですが、それだけではありません。
幽霊のヒロインが重い空気を和らげる役割を果たしてくれていて、作品全体をオールラウンダーなエンタメ作品へと昇華してくれています。
皆さんも是非、読んでみて下さい!