第24話 

― ザバル領・クロードの町付近 ―


堕天使レクトリスが、勇者を抱え連れ去ったあと、周りを見渡すと王子を始め全員が気を失うか戦闘不能になって倒れていたが、誰一人殺さず終わったと思い、ほっと胸を撫で下ろす。


「堕天使は逃がしちゃったけど、どうやら終わった様だな。面倒だとは思うけど、治癒してやってくれないか?」


「任されたよ」


結果的に見れば王子は憑依?されていただけで、怪我をしているわけではないが、武器スキルの「癒しの光」を掛けてやると、王子は「んっ…」と、言いながら目を覚まして体を起こして辺りを見渡す。


「ここは…何処だ?アルムは…」


王子は、かすれた声でそう言う。


『アルムって?ああ、勇者の事だったな』


「どうやら、記憶はあるみたいですね。勇者は堕天使が連れて去って行ってしまいましたよ。お聞きしたいのですが記憶は残っていますか?」


「全てとは言いがたいが、ある程度なら…それより貴殿は?」


「私の名はタクトと言います。そして、隣にいるのが従者のフェルム、それから、あちらで治療を行っているのは仲間のフィーナです」


癒しの光を掛けているフィーナを紹介していると、突如フィーナが光る。


フィーナは、スキルボードを確認してにんまり笑顔…


『まさか…このタイミングでスキルを習得したのか?でもスキルの習得で笑う事あるのか?嫌な予感がする…』


「フェルム殿の事は、堕天使を通して知っている…そう言えば私も名乗るを忘れていた。私は、カイル・フォン・ロンフォードこの国の第二王子だ。改めて助けて頂いた事に礼を言う。ありがとう」


先ほどの乗っ取られていた時の態度とは一転し、王子は名乗ると深々と頭を下げた。


「頭を上げ下さい。私達はフェルムの恋人であるアイラを探しに、この地へやって参りました」


一国の王子に、頭を下がられると照れるが、ついでちゃっついでだ。


「カイル王子!アイラ…アイラは無事ですか!それに今どこに!」


フェルムは、居ても立ってもいられずに、カイル王子に詰め寄る。


「フェルム落ち着くんだ!そう興奮しては、王子が答えれないじゃない」


「はっ、はい。取り乱して申し訳ございません…」


王子は、自分の意思でアイラさんを拘束した訳ではないのに、フェルムに頭を下げ謝罪をして、ザバル男爵の屋敷で現在も療養中だと説明した。


「タクト様。ありがとうございます。アイラが無事でほっとしました」


「お礼なら、アイラさんに無事に会えてからでいいよ」


そう答えると、今度は勇者を助け出す為に、堕天使を倒す手立てを考える。


『勇者を救い出すには、少しでも情報が必要だよな…』


王子にどの様にして堕天使が全員を操っていたのかを質問すると、王子は詳細に情報を話してくれて、話の内容を要約するとこうであった。


まず、王子自身は体を乗っ取る形で憑依され、意思とは関係なく操作されていて、拒絶しようにも抗う事すら出来ずに、だだの操り人形の様に操作されていたそうだ。


続いて勇者の事についてだが、堕天使の命令に忠実に従うユニークスキルだと言う話だった。


『まるで、魅了や誘惑だな…』


スキルについては、後からフィーナに確認する事にして、その他の兵士は思考誘導と言う術式を使用していたらしい。効果は洗脳の様なイメージで集団向けの魔法だそうだ。


「なるほど…やっと理解出来ました。どうやってあんな人数を操作していたか疑問でしたので。勇者は無言だったのに兵士達は喋っていましたからね…納得しました」


「随分と達観しているようだな…タクト殿は」


面と向かってそう言われ、少し照れると、王子にアイラさんの所まで、案内してもらえないかをお願いをすると快く承諾してくれた。


大体の話が終わったので、周りを見るとフィーナが戻ってきた。


「こっちは、全員の治療が完了したわよ」


「ありがとう。助かったよ」


そうフィーナと話していると王子の下へ、勇者パーティの一員である女性が詰め寄る。


「殿下!アルムはどこへ…ここ最近の記憶が無くて…」


「ローラ、すまない。私の力が及ばない為に…こちらに居るタクト殿の話によれば、堕天使に連れていかれたそうだ…」


「まっ、まさかこんな事になってるなんて…アルムは、同郷の幼馴染です。必ず私たちの力で救ってみせます!」


王子にローラと呼ばれていた女性は、悔しそうに歯を食い縛って涙を溜めていた…


「ただ闇雲に探しても時間がもったいない。私も国を挙げて助け出す。情報が集まるまで、先に兵士を連れて城まで戻ってくれないか?」


「はい…殿下のご命令とあらば…」


ローラさんは煮え切らない感じだったが、王子の言葉に納得をするしかなく諦めた表情をした。


それから、こちらの顔を見ると「助けて頂いた御礼は、いずれまた…」と、一礼をして仲間のところへ戻って行った。


ローラさんと入れ替わるように、騎士長らしき人物がやって来た。


「殿下…殿下はこれからどうされるおつもりですか?」


「私は、この者達とザバルの屋敷に行き、アイラさんを引き渡す責任がある。ザバルに報告義務もあるから2、3日、この地に留まった後に王城に帰還する予定だ」


「しかし、この者達は信用できるのですか?それに護衛はどうなされるおつもりですか?」


「それについても、本当に私達を害する者達なら、治癒などせずさっさと殺すとは思わないか?」


「それは、そうですが…」


「しかもだ、治癒魔法が使えるのは教会の関係者だけだ。私には聖職者である教会関係者が王家に敵対するとは思えん」


「ごもっともな意見ですな…」


「実力的にタクト殿は底が見えん。何せ操られていたとはいえ、勇者を始め誰一人としてこの者達に指一本触れる事すら適わぬではないか?」


「はっ!分かりました。では王国騎士長として、殿下を守るのは騎士団長の責務です。是非ともご一緒させて下さい!」


「っと、王国騎士長が言っているが同行させても宜しいか?」


「はい、分かりました。二人もそれでいいかな?」


フィーナとフェルムは頷く。


「私は、インレスティア王国所属、騎士長のゴルディル・マスティーと申す。この私を倒したのだ、遠慮はいらぬ。ゴルと呼んでくれ!」


年齢は30代後半くらいで、黒い目で、金髪の角刈り。身長は俺と同じぐらいで180cmほどで筋肉隆々で鍛えられている。


騎士長のゴルさんの自己紹介が終わり、王子は勇者の仲間と兵士を集めると、兵士は規律正しく二列に並ぶ。


「皆の者よく聞け! 私はこの者達としばしの間、行動を共にする!そなた達は、勇者の仲間たちと共に先に王城に向かってくれ!」


「「はっ!」」と、全員が口を揃えて返事する。


『それにしても、まるで軍隊みたいだよな…ていうか軍隊か』


「それではこれより行動を別とする。速やかにこの地を撤収。また王城で会おう」


兵士達はザッと音が鳴り一糸乱れぬ動きで敬礼。


兵士達は2列並んだまま回れ右をすると、小走りで規則正しく町の門の方角に止めてある軍馬や馬車へと向かっていく。


王子は先ほど話しをしていたローラさんを呼び止めて手紙を託した。


兵士たちが馬車に荷物を積み込み始めるのを見届けた王子は「それでは、我々も屋敷へとしようか。タクト殿達もそれでよいな?」と聞いてきたので了承。


ピアノブラックに金の装飾が施された、王族専用の高級な馬車に乗せてもらう事となった。


「さぁ、遠慮なく乗りたまえ」


馬車の扉が開かれると、やや段差があったので、自然とフィーナの手を取って馬車に乗せる。


「うふふ…エスコートしてくれて、ありがとう」


「エスコートも作法のひとつだろ?男の役目ぐらいは果たすよ」


内心はドキドキだが表情に出ない様に保てれるようになった。成長したんかな…


全員が馬車に乗ると、ゆっくりと町に向かって走り出した。御者は騎士長がしてくれている。


馬の中は広くて豪華ではあったが木製のオープン窓で、サスペンションなどの緩衝材を使っていないせいで揺れがダイレクトに伝わる。

揺れも慣れていないせいか酔いそうだし、腰というかお尻も痛めそう。車の性能の良さを改めて知る事になった


馬車は町へと向かうと町の門が眼前に迫る。


高く白い壁に囲まれ、堀があり水も張られているのは、島にある町と同じだが規模が大きい。


それから町に入ろうとすると、門の所で門兵二人が敬礼をしており、町に入ると道は島と同じで石畳が敷かれ、馬車が進むとリズムよく「コッコッ」と鳴っていた。


町並みを見てみると、綺麗に区画整理されていていて、まるでヨーロッパに旅行に来た感じがした。


町は人が多く喧騒に包まれていて賑やかで、遠目にはファンタージー世界でお馴染みの、エルフや猫人たちもちらほらいて一気にテンションが上がる。


領民たちは楽しそうで、色とりどりの服を着て買い物を楽しんでいた。


店舗販売では無く、市場のような露天ばかりなのはガラスがないせいだが、露天には食品~日用雑貨まで色々あって市場や縁日に来たようで見た目も楽しかった。


島の道が広かったのはこうした露天を出す為なんだろう。


そんな事を思いながら、ふと横を見てみると、フィーナも町を興味深かく街の様子を覗っていたので、今度暇を見つけてショッピングに来ようと思う。


暫く経ち、住宅街に入るとスラム街が見えて来て、物乞いをしている子供たちや老人の姿が目に入る。政治に口出すつもりはないし、だからと言って何かが出来るほどの力も無い。


自分が何かが出来るほど力は無く自惚れてもいない。一時しのぎの対策だけで全ての人を救えるほど甘くない世界だ。


それから、中間層の区域、富裕層の区域に入って行くと、最奥の突き当りに大きな屋敷が見えて来た。


領主の屋敷の門をくぐり抜けると、噴水を中心としたロータリーがあって半周すると屋敷の玄関前に到着した。


「さぁ、着きました。それでは早速参りましょう」


王子のその言葉に答えた後、再びフィーナをエスコートして降りると、御者をしてくれていた騎士長は厩に向かっていったので、見送った後に屋敷の扉に向かって階段を上がる。


階段を上がりきると、屋敷に入る扉の前で領主らしき人物が出迎えてくれた。


「皆様、ご無事でなにより…はて??お出掛けの前と、随分と雰囲気が違うと言うか、元にお戻られたと言うか…」


領主であるザバル男爵は、王子の雰囲気が違う事に直ぐに気付いた様だ。


「ザバル、その感覚は間違っておらぬよ。実のところ恥ずかしい話だが、勇者も含めて王国騎士団全員が堕天使に操られいたのだ」


「なるほど。納得しました。それでそちらの方々は?初めてお目に掛かりますが」


「今は時間が惜しい。後ほど改めて紹介しよう」


「そうで御座いますな。それにいたしたても、堕天使とは…中々に厄介ですな」


屋敷に入ると、従者達も一糸乱れぬ作法で頭を下げる。その作法は洗礼されていて、この国の従者達のレベルが高い事を示していた。


「ザバル、早急に使って申し訳ないが、この者達をアイラさんの所へ案内してやってはくれないか?私は父に提出しなければならない報告書を纏めなければならない」


「はっ、承知致しました。それではこちらにどうぞ…」


「タクト殿達には申し訳ないが、サバルに案内して貰ってくれ」


「分かりました」


王子と別れると、ザバル男爵に案内してもらい屋敷の階段を上がると、一番奥の部屋の前で立ち止まる。


「皆様、こちらの部屋でございます」


サバル男爵は扉を「コンコン」とノックをすると「ワシだ、入るぞ」と言ってドアを開けると、メイドがこちらに向かって恭しくお辞儀をする。


フェルムはベッドで眠るアイラさんを見た途端、直ぐ近くに寄って手を握り締めた。


「アイラ!無事に戻ってきたぞ……半年もの間、お前を放っておいてすまない」


フェルムは昏睡状態の彼女に、声の届かぬ声を掛けて涙を流すと、もらい泣きしていまい涙を拭う。


「フェルム殿?と申しておったな。教会から何度も司祭様に来ていただいて治癒を行ったが、一向に回復せぬ…今後はどうされるおつもりか?」


「その件なら大丈夫ですよ。私に任せてくれれば」


「フィーナ様…アイラを救ってやって下さい」


「もちろんよ。そのために来たんでしょ。でも治す前に、タクト少しいい?」


「別にいいけど、俺に出来る事はなにもないよ?」


「いいから…ザバル男爵、準備の為に少し席を外したいのですが宜しいでしょうか?」


「準備が必要なら隣に小部屋がある。そこを使うといい。マーサ案内してやってくれ」


「旦那様、畏まりました。それではご案内致します」


ザバル男爵は、何か深刻な話があるのではと勘違いしたのか、別部屋の使用許可をしてくれた。


『流石は領主まで上り詰めた人だよな。今まで行動や言動を観察していたけど、とても頭の回転が早く頼りになる人だよ』


「フェルム、タクトに、大事な話があるから5分ぐらい時間を頂戴」


「はい。治して頂けるのなら、それくらいの時間は、何も問題ありません」


「じゃ、その間アイラさんの手でも握って励ましてやって」


「意味があるのかどうか分かりませんが、承知いたしました」


「じゃ、タクトこっちへ。案内して貰うわよ」


「準備っていったい何の準備だよ~」


「いいから、いいから」


メイドさんに案内されて隣の部屋に入ると、二人きりになる。何があったのか見当も…スキルか!といやーな予感しかしない。


「で、改まって、凄く大事な話って、いったい何?」


「ちょっと…これ見てよ」


フィーナはスキルボードを浮かび上がらせる。



※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



神聖歴1854年 7月20日


現在時間 AM 14:43


フィーナ 妖精族(18歳)


職業 聖女


称号 タクトの眷属


<総合スキル>


アノース語  日本語 神眼(スキルボード+鑑定)転移 索敵 生活魔法 リンク  XXXXX


<職業スキル>


プロテクションシールド(魔法使い)隠密(忍者)居合(忍者)飛行(妖精)治癒(医師、看護師)蘇生(聖女)


装備  子狐丸    武器クラス 神器(全属性)


<武器スキル>


エクステンション


<エクストラスキル>


変身(変身と詠唱すると最大7職種に変身可能)


妖精 魔法使い 忍者 医師(看護師)聖女



※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



「――なんじゃこりゃ!ちょっと待て、落ち着こう…は~ふ~」


『この前見た時は、気付かなかったけどスキルに日本語増えてるし…エクストラスキルって何だよ!』


深呼吸を何度もするが、心拍数が下がらない。こいつ俺を萌え死にさせる気か…としか思えない。


「なに動揺してるのよー。私も驚いたわ!いきなり光ったと思ったら、治癒魔法使えなくなるんだから…慌てて魔石で代用したんだから」


『いや、あの時、不適に笑っていたのを覚えているぞ』


「てっ事は、これから女医か看護師に変身しないと、治癒系の魔法使えないのか?」


「スキルボードのとおりなら、そうなるわ…総合スキルはどんな職業でも使えるみたいだけど…」


「……衣装あるのか?」


「あるわよ!テレビ見て面白そうだから作ったの」


『それで、何か企んでた顔してたのかよ!確か、スキル覚える条件で、熟練度みたいなのあったな…違うかも知れないけど切っ掛けはそれだな…』


「それでねタクト、女医か看護師に変身しないとアイラさんの治癒が出来ないから、まず医師か看護師かどっがいいか聞きたくて呼んだの」


『まるでコスプレじゃないか…嫌いじゃないけど…』


「フィーナ、分かった。変身しないと治癒魔法が使えないんじゃ、仕方がないよ…医師で頼む」


「流石タクト、決断早いわね!じゃ変身!」


「―――!こっ…これはー!」


フィーナは、白いブラウスに、黒のタイトスカート、黒のハイ癒しの光姿に…しかもだ。なぜか、俺と同じ黒髪と黒目に変身した。


『間違えない!こいつは悩殺させる気だ。やばすぎるこれ!神様お許しください、僕はもう駄目です…美女のコスプレ姿は本当にやばいです…』


「ん?どうしたのタクト、鼻から血出てるよ!」


興奮をしたのか?あまりの衝撃に、鼻血が出た事を認識出来ずにいた…


「ごめん…精神的に疲れたみたいだ…」


「まかしておいて!精神の癒し」


「お~、なんだか落ち着いていく…いやいやそうじゃない!こんなのに毎回頼ってはダメだ」


『これから毎回こんな感じで、生きていかないといけないのか…神様!ひどいっす…フィーナの暴走を止めて…じゃないと死ぬよこれは…』


「また落ち着いたら、他のスキルの説明するから、そろそろ、アイラさんの治療に戻りましょうよ」


「はい…分かりました」


何故だか負けたように肩を落とす…もう誰にもフィーナの暴走は止められそうもない。


元の部屋に戻るとフェルムとザバル男爵は、フィーナのコスプレ姿に驚いていてた。


「どうしたんですか…その姿は?フィーナ様ですよね?」


「ああ、俺も驚いたけど、フィーナに間違いない」


「いったい何があったんですか?」


「これには、色々と深い大人の事情があるんだよ。今は少し説明を待ってくれないか…俺も困惑してるんだ…」


「そうおっしゃるなら…」


「じゃ、理解してくれたみたいだから治療を始めましましょうか」


『いや!誰も理解してないってば!』


「お願いします」


フィーナは手に魔力を集め…「診断」と詠唱をすると、アイラさんの体はMRIの様に、頭から足まで光の輪が下がっていく。


「ああ、そう言う事ね!アイラさんには睡眠の術式が組まれているわ。しかも治癒スキルを使うと魔力が供給されていつまでも眠り続けるの…」


「なるほどね…やり方が汚いな。それでその睡眠を解除は簡単なの?」


「術式を変更すれば簡単よ」


そんな事で、フィーナは術式を展開させて、癒しの光で目を覚ます術式に書き換えた。


「癒しの光」と詠唱をすると、アイラさんの全身が光ると「うっぅぅ…」と言う声と共に目を覚ます。


「ここはどこ…確か私は牢の中に捕らわれてた筈…」


「アイラ…良かった、目を覚まして」


「フェルム!?貴方なの?無事で良かった!」


アイラさんは目に涙を溜めて、フェルムに抱きついた。


「いやはや…驚きました。手を尽くしたのですが、こんなにもあっさりと…」


その一部始終を見ていた、サバル男爵は驚愕していた。


「いやはや御見逸おみそれれいたしました。まさかと思いますが、あなた様は何者ですか?」


「それは秘密かな…私はタクトの眷属で、それ以上でも、それ以下でもないわよ」


フィーナは、ブラウスがはち切れそうなくらい大きな胸を張って誇る。


その姿を見て、また鼻血が出ているのを、【精神の癒し】で治してもらった…イツカコロサレル…

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