第48話

―― シルバーノア・食堂 ――


王都を出発して暫く経つと、シルバーノが自動操縦となったので全員の意見を参考に決めた部屋割りどおりにカードを登録。


昨日、フィーナ、アンジェ、セリスの三人には説明をしたが、他のメンバーにはまだ紹介をしていなかったので案内をした。


「これをまさか半日で作っられたんのですか!」と驚かれ、その機能性と居住性に皆が感動をして顔が綻んでいた。


「よし。それでは荷物の移動を開始していいよ」と言うと、全員が立ち上がり部屋へ荷物の移動を始めた。とは言ってもアイテムボックスがあるから全員手ぶらだがね。


部屋割はこうだ…


1号室 オレ、フィーナ


2号室 フェルム、アイラ


3号室 王子、アルム、シェール


4号室 アンジェ、セリス


5号室 ローラ、ラルーラ


6号室 空室。


王子達の男部屋は、男3人部屋となったのでワイドシングルベッドに創作し直してから、自室へ自分の荷物を置きに行った。


無論、オレ達は既に必要最低限の物は搬入済なのでフェルムとアイラが艦橋へ、オレはザバル男爵達と食堂で待っていると自然と全員が食堂へと集る。


「みんな、何か飲み物を入れようか?」


気を遣ってそう言うと全員がこちらを向いて青い顔をして首を横に振る。


「いけません。今まではそれで良かったかもしれませんが、どこの神の使徒様が従者や客に飲み物を出すんですか?」


「セリスの言うとおりですわ。私達は半ば強引にこの旅に付いてきたのですから、王女の私とてこの飛空艇の中では侍女だと思っていただいても構いません」


『じゃこっちも言わさせて貰うが、どこの世界に王女がお茶を出す国があるんだよ!』


その後も説得を試みたりと、散々揉めたがセリスにアンジェと飲み物と茶菓子係、ローラさんとラルーラさんが支給係、王子とアルムが食器片付け係、シェールさんは家畜の世話係と決まった。


余談だが、料理は俺が作るのは決定事項だとさっ。


アンジェとセリスはドレス姿でコーヒーと茶菓子を用意してくれているが、いちいち所作が美しすぎてまるでお茶会のようで慣れない雰囲気に居心地が悪い。


ローラさんとラルーラさんも、それなりに教育されているようで連携が取れているところが凄い。


場違い感が半端ないので直ぐに休憩を終えるとトランプとリバーシを渡して、オレとフィーナは艦橋へと戻る。


「二人とも何か問題はないか?」


「ええ。自動操縦ですからね。問題といえば暇なぐらいで贅沢な悩みですよ」


それから、先ほど食堂であった話をすると二人は「当然の結果ですよ」と納得をしていた。


「ねっ、みんなの言うとおりでしょ。全員がタクトに教えや施しを受ける側なんだから、王様だろうがなんだろうが全て配下として見るべきよ」


フィーナは呆れた顔をしてそう言う…


この件は決まってしまったので割り切るしかないが、魔法科学や各国の領地でもの作りの技術を確立しながら、ラスボスと戦うのはなんか役目が違う気がする…


「もう一点気になる事があるんだけど、邪神や堕天使と戦う可能性があるじゃない?それを俺の主導の元で戦うんじゃ勇者としての立場が無いんじゃないか?適材適所で考えるなら余計にさ…」


「そう思うなら、アルム達を鍛えなくちゃ駄目なんじゃない?いくら成長期とはいえ今のままでは彼らはまだ役不足よ。私達の足元にも及ばないし」


以前から懸念していて意見をさらっと聞いてみたが、ごもっともな答えが返って来た。


「でも、それって俺が鍛えるのも違うんじゃないか?そんな暇があるかどうか聞かれたら無いしさ」


「勇者パーティと戦ってぶちゃけどう思った?私は客観的に見て美しくないと思ったわよ」


『美しいとかって関係あるのか…』


その真意を確かめてみると、オレの動きとアルムの動きの差は歴然で、以前も言われたが筋肉の動き…つまり足捌きや力の入れ具合が洗礼されて無駄が無いのに対し、アルム君達は小手先の技術とスキルに依存しすぎなんだとか。


理屈や根拠を言いだせば枚挙に遑がないが、喩えて言えば科学的根拠に基づいた鍛錬方法と、体に負担を掛けて根性だけで闇雲に体を鍛えた鍛錬方法との違いがあるんじゃないかと事だ。


『今日は時間ないので無理だけど、役目と負担を考えるなら勇者パーティを鍛えるプランを早急に練らなくてはならないな』


ザバル男爵領に到着すると、既に王都にシルバーノアを公開していたので隠蔽をせずに直接屋敷へと向かっている。


王子の話によれば、シルバーノアの話は、徐々に王国内に噂程度には広まっていたみたいであったが、混乱は避けられないだろうと憂いていた。


そんな訳で、甲板からクロードの町を双眼鏡を覗くと、ザバル男爵の屋敷で働く従者たちと兵士が共同で領民が混乱しないように事態の収束の当たってくれていた。


『心配は杞憂とまでは言わないが、事前に対処していたザバル男爵の手腕には舌を巻くよな』


そんな事から、特に大きな混乱は避けられ、無事屋敷の裏庭の空にシルバーノアは停泊をした。


シルバーノアの出入り口から、屋敷の庭に降りようと準備をしていると、少人数だが屋敷全員の従者たちが整列をして出待ちしていたので、甲板から簡易タラップを使ってひとまず自分だけ降りた。


「タクト様。お待ちしておりました。色々と楽しみにしてますよ」


『俺の出待ちかよ!』と、なんだか軽く期待と言うプレッシャーをかけられ苦笑い。


大人数用のタラップを掛けると、全員が次々と降り始めた。


「旦那様、お帰りなさいませ」


「長い間世話を掛けたな。留守中は何も変わりはなかったか?」


「今まで旦那様は馬車で数日掛けて王都に行っていらっしゃいましたが、今回は飛空挺であっという間ですから、我々の感覚ではかなりお早い帰りかと…」


「よく考えてみればそうであったな。長く王都にいたからどうも感覚が狂っているようだな」


従者達は主の帰りと王都に在住しているセリスの帰宅に大いに喜んで和やかなムードになっていた。これもザバル男爵の人柄だろうな…


「おっ、そう言えば大事な文がある。レイモンド、早急に手配を頼む」


「分かりました。それでは早馬ではなく伝書鳩を使いましょう」


「至急頼む」


「畏まりました」


小さな紙をレイモンドと呼ばれた執事が王子から受け取り、この場を即座に立ち去った。


「あんな小さな手紙で内容が伝わるものなんですか?」


「ああ。タクト殿はまだ存じてないのだな。あれは王族用に開発されたスクロールで密書などに使われる特殊なものだ。受取人が封印を開けると手紙が大きくなるのだよ」


「へー、それは便利ですね」


「確かに便利ではあるが、タクト殿は飛空挺があるから伝書鳩なんぞ必要ないんじゃなかな」


「いや、こちらは飛び立つにしても準備に時間が掛かりますし、短距離なら鳩の方が速いですよ。鳩なら何ヵ所でも同時に飛ばせますしね」


「まぁ、そういうことにしておこうか。ははは…」


王子と話をしていると、セリスが浮かない表情をしてやってきた。


「お話中に割り込んで申し訳ありませんが、話をし聞いて頂いても宜しいですか?」


「別に構わないけどどうしたんだい?」


「従者の皆が、今日は宴を開きたいそうなんですが、ご予定は大丈夫かと…」


「予定はあるけど夕餉には間に合うと思うよ。でも、何で俺に聞く必要があるんだ?セリスのお父さんに聞くのが、って従者のみんなに約束したっけな…」


それで、到着した時に≪みんな、色々と楽しみにしてますよ≫という言葉に納得をした。


「俺は今から鍛冶職人のところへ行かなきゃいけないから、悪いけど料理を作ってる暇がないんだ。厨房も材料も好きなだけ使っていいって条件ならいいよ」


「ありがとうございます!食事の用意をしてくれるのならいいって許可が出たよ!」


セリスが従者のほうに向かいそう大声で言うと、屋敷の全員が輪になって喜んでいた。


『利用されているのが分かっていても、あんな表情で喜んで貰えるなら嫌な気分ではないな』


そんなわけで、アイラに厨房の使い方と勇者パーティにも色々と手伝ってもらうように頼んだら全員が快く引き受けてくれた。


フェルムには保守点検を教えてあるのでそちらをお願いした。一人で鍛冶職人が働く工場へ赴く。


「私はどうしたらいい?一緒に付いて行こうと思ったけど私じゃ何も分からないからね~」


「それじゃさ、ガラスの製法を教えたらカーテンや網戸が必ず必要となるからサンプルが欲しいんだよ」


「それで、どんな感じのを作ったらいいの?」


部屋から取り外したカーテン、レースカーテン、カーテンレールを手渡して、柄や形などは通販カタログを参考にしてほしいと手渡した。


「得意分野だから任されたわよ。おしゃれな物から、かわいい物までサンプルで数枚用意しておくわね」


「フィーナが相手だと、サンプルさえあれば何でも出来るから助かるよ。まさしくパートナーに最適だよ」


「うふふ…それじゃパートナーに相応しいご褒美を待ってるわね。またデートがしたいな~」


「考えておくよ」


こんなやり取りも自然に出来るようになって結構慣れてきた気がする。


工場へ向かう道中に、改めてクロードの町並みを見てみると、王都ほどではないが道や街路樹がしっかり整備されていて、行きかう人々も笑顔で時間に余裕が見られる。


『息苦しさを感じる環境よりも、こんな感じでゆとりのある生活もいいかもな』


日本では、学生などは友達と喋りながら楽しそうに歩いている姿はよく見る。


だが、圧倒的個人主義の人も多く、仕事に追われたサラリーマン、スマホをいじってている人、音楽を聴きながら歩いている人、ハンドフリーで独り言のように喋っりながら歩いている人などの方が遥か多い。


これは、異世界に来たからこそそう思うのだろうが、都会では人や物が溢れかえり、物やお金に余裕があっても時間や心にゆとりが無いように特に感じる。


便利であらゆる物が溢れかえる世界もいいのだが、少し不便でも町全体の人々が笑顔であるならこんな日常も悪くないような気がした。


そんな事を思いながら工場へと辿り着いた。


「ゴーン ゴーン…… 」と時間をしらせる教会の鐘が鳴ったので時計を見てみると、既に午前11時になっていた。


「早くしないと、お昼ご飯食べ損ねるな」


「こんちわー!」み〇わ屋でーす。なーんて気分で、一言挨拶をし、前回来た工場へ入ると、まだそれほど経っていないのに、50台を超える車椅子が綺麗に並べられていて舌を巻く。


『あれから、そんな長い期間経ってないのに、よくもまぁこんなに作たもんだな』


すると、若い鍛冶職人が俺が来た事に気付いたようで、しゃがんで車輪のスポークの研磨仕上げ作業をしている職人の肩をポンポンと叩いた。


「師匠!先日お話させていただいた、タクト様がお見えになられましたよ」


師匠と呼ばれている、いかにも腕っ節が強そうな赤髪ロングウェーブの鍛冶職人は立ち上がってこっちを見た。


「そちらの方がそうですか」


「ええ。あの方がこの車椅子の作り方を教えてくれた、タクト様です」


若い職人がそう言うと、師匠と呼ばれる人物が工場にいる鍛冶職人全員を引き連れて、こちらに向ってやってきた。


「お初にお目に掛かります。前回は、私用でこの町にいなかったもので、お会いできて光栄です」


「あのぅ。失礼ですが?」


「私としたことがつい興奮してしまい名乗るのを忘れてしました。私はこの近辺の町や村の鍛冶職人を纏めているレッカ・フォン・ゼアスと申します。レッカと呼んで頂いて結構です」


「家名があるって事は貴族の方なんですね。私はタクトと申します。以後宜しくお願いします」


「貴族っていっても下級貴族の中でも一代限りのしがない騎爵ですよ」


なぜ下級貴族とはい爵位持ちなのに鍛冶職人の真似事をしているのか聞いてみた。


兵士の生まれだったレッカさんは、自分の持っていた剣が気に入らないので、鍛冶職人の真似事をして剣を打ってみたら意外に上手く出来てしまい、偶然その剣が陛下の目に留まったそうだ。


その後、王国の騎士や兵士の装備一式を用意するように依頼され、あまりの品質の良さに王国騎士団の専属鍛冶師から叙爵とトントン拍子に出世をしたらしい。


『兵士から貴族へ成り上がった話って本当にあるんだな…』


最近では、カイル王子の装備一式なんかもレッカさんが作って献上したという話であった。


「カイル王子に初めてお会いした時、ミスリルの綺麗な鎧を見た記憶があります」


「確証はありませんが、その鎧はおそらく私が作った物だと思います。あの鎧の研磨には随分と時間が掛かってしまいましたけど」


「じっくりとまでは、見ていませんけど、とても素晴らしい出来だと思いましたよ」


「そう言って貰えるとは光栄の極みです」


「あの空を飛ぶ船を作ったのもタクト様なんですか?」


若い鍛冶職人がそう質問をしてきたので、「そうだけど」と一言だけ答えた。


「こら、メルト!子供が大人の話に口を挟むのではないと何度言ったら分かるんだ」


TPO無視…メルトと言う名の若い鍛冶職人はレッカさんに睨まれて青い顔をしていた。


「まぁ、いいじゃないですか。あの飛空艇は俺が作った物で所有者でもあるよ」


「不躾だとは承知の上でお願いがあるのですが、僕もまた飛空挺に乗ってみたいです。また機会があったら乗せて下さい」


『気持ちは分るが、いきなりすぎるし王侯貴族と勇者パーティが一緒じゃな…』


「約束は出来ないけど、また時期が来たら招待するよ」


そう答えるとメルトは「はい!楽しみにしてます」と喜んでいた。


「すいません。弟子が無茶ぶりして…でも私も興味があるのでまたその機会があるのでしたらぜひ!」


その後、ここにいる総勢20名の鍛冶職人のメンバーの役職と名前を順に紹介されたのだが覚えれる筈が無い。


『名刺があればな…また考えてみるか』


「それでは、完成した車椅子を見て頂いて宜しいですか?」


「無論です。その為に今日はこちらにお邪魔させて頂いたんですから。それにしてもこんな短期間によくこれだけ仕上げましたね」


「ええ。苦労しましたが、やりがいというか、新しい物に目がないというか…とにかくがんばりました」


「頑張りは完成品の品質を見れば分かりますよ。それでは検査をしますが、これまでで何か組立ていて、やりにくい作業とか部品に不都合などありましたか?」


「特にありませんでしたが、問題があるとするなら、やはり車輪にベアリングでしたか?ハンマーじゃ入りにくいことでしょうか」


俺の作った金型の嵌め合い公差が厳しいようだ。


油を塗ってもシャフトに対しベアリングを真っ直ぐ圧入しないと、何度もやり直さなきゃいけないので作業に時間が掛かると相談された。


「そうなると、グリス、治具、ハンドプレスを作るしかないか」


【グリスとは、鉱油や動物性油や植物性油に消石灰(カルシウム石鹸)の懸濁液を混ぜて作られるものであり、早く簡単に言えば機械パーツ用の固形の油である】


「それと、金型でしたか…メンテナンス方法も教えて頂かないと、欠損をしたりザビが発生するのでは?」


アダマンタイトの加工製造方法が確立をしていないので無責任に教えられないが、リペアや防錆剤を塗るのどのメンテは必要ない。心配するなら完成品の脱着だろう。


「私が提供した金型にはとある鉱石が使用されているので、欠損や錆びは心配しなくてもいいです。金型から製品が抜きにくいのなら油を塗れば取り外しをしやすくなりますよ」


それでも、今後必要となるだろうと思い、職人たちにリペアと保守方法を教えた。


車椅子の最終検査を行い全て合格をすると、職人たちの顔が緊張した顔が、安堵した顔に変わったと思いきや笑顔に変わった。


「それでこれからも、私たちは、この車椅子、工具、補材を生産し続ければ良いのですか?」


「世の中は需要と供給で成り立っていますから、工具、補材はともかくとして、車椅子だけだと飽和状態になるでしょうね。ですから、今後は話し合いの結果次第ですが、色々と生産をしてもらう予定なんです」


「色々とは?」


鍛冶職人体を全員を外に連れ出して、アイテムボックスから、馬車、買い物カート、ベッド、ソファー、洋式便座を取り出すと全員が息を飲んで無言。


そそれぞれの製品の目的や使用の仕方、従来品との比較を説明すると鍛冶職人達は全員が仰天していた。


「一体あなたは何者なんですか?車椅子の時もそうでしたが、とてもこの時代、いえ、この世界にはない発想と技術力で作られた物ばかりです」


それから、簡単ではあるが、神の使徒と言うのは伏せて、大体の経緯を鍛冶職人に説明をすると鍛冶職人達は愕然としていた。


「空を飛ぶ船を作ったお方だから、普通の経緯ではないとは思っていましたが、まさか他世界から来た異世界人でしたか…御伽噺や空想の話がまさか現実で起こりうるとは…」


「普通に接してくれればいいですよ。今後は忙しくなるでしょうから宜しくお願いします」


「これほど素晴らしい製品を作れるとなると、知識や技術が身に付けらますから職人冥利に尽きますな」


「ですね。腕が鳴ります」


「そう言ってもらえて助かります。この中からどの製品を作ってもらうかは領主会議で決めるそうなので、決まり次第また追って連絡がくると思います」


「それまで我々は、車椅子を作ればいいですか?」


「そうですね。車椅子は既にこれだけあるので、組立に使う工具や補材などを重点的に生産して貰ってもいいですか?」


「勿論ですとも」


話し合いが終わると、車椅子を作る工場は金型や完成品で一杯になってしまったので、工場の近くに広い空き倉庫があると言うので場所を移動をした。


「ここの倉庫はもう使わないのですか?」


「今のところは小麦などの出荷も終わったので暫くは空いていますよ。何か心配事でも?」


「一度工場にしてしまうと、元には戻せないんじゃないかと危惧しているんですが」


この後レッカさんと話し合い、ここに保管される筈である小麦を全て買い取ると提案をしたするとザバル男爵と相談して決めると言う事に決まった。


そらから数時間を掛けて、シャフトに直接ネジ山を作ったりする、各サイズのダイスや、ニッパ、ペンチ類、ドライバー類、様々なサイズのボルトなど、これから使いそうな工具や補材の金型を作成して使い方や怪我などのリスクを説明をした。


ベアリングを圧入するハンドプレスや治具を作成して、こちらも使用方法を教えた。


ついでにゴムが手に入ったので、ゴムと炭素(カーボンブラック)を混ぜてゴムの強度を高める作り方や、そのゴムを使い車椅子への取り付け方を教えると、鍛冶職人たちはメモを取りながら真剣に聞いていた。


「と言う事で、今日は時間が無いのでここまでとします」


「今日は忙しい中ありがとうございました」


「皆さんがこれから作るものは、全世界の人々の生活を楽にする礎となりますので、がんばって技術や知識を身に付けて下さいね」


「はい。全力でがんばります」


結局なんやかんやしていたら既に16時となっていたので、鍛冶職人全員に感謝をされながら工場を後にした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る