第38話 

―― シルバーノア・自室 ――



朝目覚めて、いつものルーティンが終わると、今日は気分転換に私服に着替えた。


フィーナは、日本の雑誌を見てそれなりにアレンジした、レース付の白いブラウスに黒く短めのフリルのスカート姿。美脚が眩しすぎて既に直視出来ない。


日本でももっと過激で刺激的な恰好をしている女性を沢山見てきたが、今まで普通に接していたし気にした事もないのにまさか…レクトリスと同じスキル魅了か!違うだろうな…


未だまともに直視できないが、対処方法秘儀目線逸らし(そんな秘儀は無い)を発動して散歩がてらに歩いて出かけた。


『うん。これは誰がどう見てもデートだな』


そう思うほど密着して歩く。自分の『デート』と言う解釈が手を握って町を歩く程度だった…はずなのに…


心臓が高鳴っているオレの気持ちも知らないで…と思っている隣では、鼻歌交じりに機嫌よく歩く美女。無理だから離れてくれなんて言えるほどオレは勇者じゃない。


「あっ、あれみて!」と嬉しそうに、はしゃいでいる横で、オレは何かと戦っていると、街の中心部であるロータリーが見えてきた。


「へー!馬車から見えたけどロータリーも大きくて広いわね」


「市場に着いて、どんな物か分からない場合は、フィーナに鑑定をお願いするよ」


フィーナは、嬉しそうに頷くと、なんだか自分も楽しくなってきた、その途端に箍が外れたように緊張感から高揚感に変化した。タクトの精神力がレベル5に上がった(つもり)


一度立ち止まって、宿で配られている地図を見ながら市場の位置を確認すると市場の方向へ歩きだした。


「どんな物が売ってるのかな~。楽しみだね」


フィーナは嬉しそうに笑顔でオレの顔を覗き込む。近い、近いよ姉御!殺す気かよ。


「ぐぅ、そんなに急がなくても、店は逃げないよ…」ぐうの音は出た。


「だってさ、時間がもったいないんだもん。帰りに何か食べて行こうよ」


「あっ、ああ…そうしようか?せっかくの、初デートなんだしね」


フィーナは、更にテンションを上げて楽しそうだったが、レベル5程度の蚤の心臓程度じゃこれ以上は抗えそうもない。


市場に入ると色々な露天が立ち並んでいて、レストラン街、食品街、衣料品街、武器、防具、魔石、薬草、魔道具を扱う雑貨街が所狭しと、街の中心のロータリーを基点に区分けされていた。


「へ~!この前も見て思ったけど、この世界の町は、きちんと住み分けされていているし、目的別に区画があるなんて凄く参考になるよ」


「店に置いてある物より、区画が気になるなんて目線が一般人とは違うわね」


「これから、ラッフェル島に町を作ろうとしてるんだから気になるのは当然だよ。それより地図を見ると食品を取り扱う市場はこっちの方向だよ」


食品市場街に差し掛かると、主婦層で市場は雑然としていた。


人と人との間を次々と掻い潜り、露天で売られている商品を見ながら歩いていると乳製品を扱う露天があったので立ち止まった。


「おっ!牛乳があるじゃないか。おっ、こっちにはバターとチーズもある」


「よし!お姉さん。これを全部下さい」


「えっ全部ですか?」


「はい全部です」


店番をしていたお姉さんは、軽く戸惑っていたが金貨を出して前払いすると再起動するように「直ぐに用意しますのでお待ちください」と、慌てて紙袋に製品を詰めだした。


牛乳は樽ごと、加工された乳製品の入った袋を片っ端からアイテムボックスに詰め込んでいくと、おつりを用意し始めたので「取っといて」と受け取らなかった。


「ありがとうございました。またのご来店を、お待ちしております」


「じゃ次行こうか」


それからも小さい露天を中心に、片っ端から色々な物を買い物をしてアイテムボックスに詰めていった。


ちなみに、小さい露天をわざわざ選んでいるのは、商人が経営するような大きな店より個人の店を応援しようと思ったからだ。


「収穫は大豆、ハチミツ、ニンニク、ソーセージやベーコンと言った加工肉だな…野菜と果物は、形や色に多少は違いがあるものの、ほぼ日本と同じものあるのは驚いたよ」


「あたりまえじゃない。話しをしていなかったっけ?」


「ん?」


ここで、初めて宇宙全体いや異世界の真実を知る事になる…と期待。


「あのね、ここの食料にしても鉱物にしても、地球にある物が、ここにあって当然なの…なぜか分かる?」


「いえ、全然わかりません」


「タクトにしては鈍いわね。地球の物もアノースの物も元を糺せば、神様が介入した結果なんだよ。地球に天からの恵みとか言う言葉って無かったかしら?」


フィーナ曰く、星が生まれると鉱石などの資源は別として、神様が生命の元となる有機物の元となる物を撒き、人類が生まれて文明を築きだしたら火の使い方を教え、豊穣の神が人界に降臨して神界で自生している草木の種持ち出して撒く。


星にの環境によって根付かなかったものもあれば、独自進化したり乱獲や環境に変化に耐えられなくなり絶滅した物ではないかぎりは、アノースと地球の環境はそっくりなので、ほほ一緒の物があるそうだ。


「なるほど…って、これって神様でもない俺が知ってもいい情報なのか!」


「知ったところで誰が得すんのよ。証明する事が出来ないから他の誰かに言っても信じて貰えないわよ」


「言われてみれば、そうだな…まっ、これで色々な物が作れるよ」


形は日本の物より悪いし、温室栽培がありそうも無いので季節の物しかないが、それでも似たような食材が売られている事を感謝して爆買いしていった。


食品街を通り抜けると、そこは中級層と下級層が入り混じった住宅街。


あの混雑している食品街を戻るのは億劫なので、住宅街を抜けて隣の大通りがある雑貨街へと外回りをして向かう事にした。


人通りの少ない道を歩いていると、テンプレイベント発動とばかりに、どこの世界にでもいるガラの悪いチンピラ風情に囲まれた。


「よう、えらい羽振りがいいじゃね~か。女の方はえらい別嬪だな?腰にぶら提げている、アイテムボックスと女を残してさっさと消えな」


チンピラ10人組は値踏みをするようにフェーナを見る。


「ひひひ、女の方はたっぷり遊んでから、遊郭にでも売り飛ばしてやるから安心しろよ!」


「ちっ!どこにでもいるんだな、こんなゴミ野郎が。てめーらのような腐ったクズ共が人の女を嘗め回すような目で見るんじゃねー!」


「この人数を見て、いい度胸じゃねーか!上等だ殺して攫ってやる!」


リーダー格のいかつい兄ちゃんがそう言うと、相手は剣やナイフをチラつかせて、俺の出方を窺っていた。


殺すと面倒なので神威で気絶させてから、とっとと衛兵に突き出してやろうと考えていると、フィーナがまたもやオレを手で制止する。その手にはいつのまにやら木刀が…悪い予感しかしない。


「ここは任せておいて。前回は意味が通じなかったから、汚名を返上させて!」


『出たよ、いつもの悪い癖が!しかも汚名ってなんだ!」


「分かったけど、殺すと面倒だから手加減しろよ」


フィーナは頷くと、木刀を正眼に構え「掛かってきなさい悪党ども!この世の為に成敗してくれよう!」と時代劇バリに相手を挑発。


「ぐっひひひ、いいだろう…あれこれする前の準備運動にちょうどいいぜ」と、悪党どもの顔が緩みきっていて見るに堪えかねん。


悪党の一人が抱き着くようにフィーナに襲い掛かると、金的を狙い刺突「ひとぉつ、人の物を強奪し」と、嫌な予感が的中する。今ので間違えなくヤツの《アレ》は不能になった。


「ふたぁつ、不届き 不正三昧」


「みっつ、醜い心の闇を 屠ってやろう ホトトギス」


『へっ、別のもの混じってね…あっあれか!鳴かぬなら殺してしまえホトトギスって、ちがーぅ、でもここでツッコミを入れると、また汚名を挽回させて!と言われるかもしれないから、黙っとこ!』


それからも、次々と悪党どもを木刀で倒してトドメとばかりに《アレ》を潰して行く姿を見てオレは青ざめる…こいつだけは怒らせてはならねー


それにリアルで泡を吹いてるヤツ見たの初めてかも…


全員倒すとフィーナは汚物を見るような目で「ふん!口ほどでもないわね。性別を変えてやり直してらっしゃい!」と、決めゼリフ。


こっちを見ると、もの凄い笑顔。背筋が凍った…


気絶したままの悪党どもを、マジカルスパイダーの糸で出来たロープで、次々と縛って拘束していった。


「よし!これでいいわね。私は衛兵を呼んでくるから、タクトは見張っていてね!」


フィーナは満足したのか、嬉しそうに衛兵を呼びにいった。


ちなみに俺は絶賛ドン引き中だ。唖然としたまま声が出ない。


ややあって、フィーナは、衛兵達を連れて戻ってくると、悪党どもが縛られている方向を指差した。


「こいつらは、最近この辺りで強盗を働いていた、レッドドラゴンの連中じゃないか…お二方にお怪我がなくて、本当に良かったです」


「そんな大層な名前で活動していたのか?赤いトカゲ団でもって…赤いオカマ団に改名するべきだな…」


未だ気絶をしている悪党ども見ながらそう言うと、フィーナはくすくす笑っている。


衛兵も、苦笑いしていた。


「それでは、ご協力感謝いたします。一応念の為、身分を証明出来る物を提示願います」


衛兵はギルドカードを見ると、青ざめた顔をしてカードを返してきた。


「こっ…これは、失礼いたしました。まさか、噂のタクト様とは露知らず、ご無礼をしました…それに、お会いできて光栄であります。それでは、私は任務がありますので、お先に失礼させて頂きます」


衛兵は敬礼すると、強盗達は気絶したまま衛兵たちに抱えられて去って行く情けない姿を見て、金的を守る装備をオリハルコンで創作をする事を心に誓いながら見送った。


雑貨街に入ると、露天はほとんど無くて商品は店舗の中で売られていた。特に魔道具を扱う店は日本で言う家電量販店のようで賑わっていた。


「フィーナは、何か欲しいものはないの?」


自分の目的の物ばかり買っていて申し訳ないので、フィーナにもなにか欲しいものが無いか聞いてみる。


「そうね、服やアクセサリーを自分で作りたいから、染料や素材が欲しいかも」


「よし、それじゃ一緒に探すとしようかな」


「気遣ってくれてありがとね。それと…さっき人の女って…」


『うわっ、めちゃめちゃデレてんじゃねーか!そいや~つい勢いで言っちゃったよ!』


忘れて欲しいが、聞いていたんだから誤魔化しようがない。詰んだなオレ。


「つい勢いで言っちゃったけど、迷惑だと思うなら謝るよ。お詫びの印に欲しい物があったら何でも好きなだけ買えばいいさ」


「そっか、勢いか…まっいいわ。それにしても今日は一段と優しいのね」


『よっしゃー!何とか乗り切った!』


「なに言ってんだか。フィーナには、いつも優しいつもりだよ」


内心ハラハラ、ドキドキしながら何とか平常心を保ちながら素材の店を探していると、ひと際大きい看板が目に入った。


[素材屋 シンフォニー]


小店舗で買う事にしていたが、在庫や品質となれば大きな店舗の方が言いと考えて店へと入る。


「いらっしゃいませ。今日は、どの様な物をお探しでしょうか?」


店に入ると、恰幅の良い中年男性が接客にやってきた。


「染料が欲しいのですが在庫ってありますか?あるなら、少し見せて欲しいのですが」


「ございますとも。さぁこちらへどうぞ」


店主は、営業スマイル&ゴマスリしながら、店の奥へと案内された。


「さぁ、こちらでございます」


店主は止まると、木の棚に所狭しと並べ置かれた染料が種類は約50ほど壷に入っていて売られていた。


壷の中を覗き込むと染料は粉末になっていて、表示を見ると量り売りだった。


「どうでしょうか?これでも、染料なら当店が、王都で一番種類が揃っていると自負しております」


「そうだな~。面倒だから壷ごと全部買うよ。時間が無いから壷の重さも適当でいいよ」


天秤式の秤を使っている世界に風袋引きなんて機能は無論ない。今のオレには金貨より時間の方が惜しい。


言葉を変えて、嫌味なくやんわり言うと、それでもフィーナと店主は唖然とした表情をしていた。


「ちょっと、時間が惜しいのは分かるけど、少しは自重しなさいよ」


「いいんだって、次いつ買いにこれるか分からないだろ?それに後から、あの時買っておけばと後悔するのが嫌なんだ。それにフィーナの為に何か買ってあげたいんだ」


「うふっ、ありがとう。負けたわ。そこまで言うなら買っちゃいましょうか」


「本当に、全部で宜しいのでしょうか?かなりの量になりますが?」


「心配いらないよ。アイテムボックスあるしね」


「それは、失礼いたしました。それでは会計を」


店主はアイテムボックス持ちだと分かると、心配そうな顔から満面の笑みに変わった。


それかも、2階から奥さんを呼び出して重量計算をしている間に、綿、羽毛、皮なども大量購入。


計算が終わって金貨を支払うと、買った物を片っ端からアイテムボックスに収納していった。


「またのお越しを在庫を揃えてお待ちしております。今後とも当店をご贔屓に」


素材集めも終わり、調味料を買いに行くと、塩は白くなく、ピンク色をした岩塩や少し茶色がかっていたものを購入。パン酵母のように抽出して分離すれば、ミネラルもゲットできるのでお得だ。


塩、砂糖、胡椒、酢、は高級品扱いだが、調味料も大量に買い揃えると時間制限いっぱいになって買い物デートは終わった。


「それじゃ、お腹も空いた事だからランチにでもしようか?」


「そうね。丁度いい頃合ね」


相変わらすの密着状態だが、知らないうちにレベルが上がったのか結構マシになっていた。いいのやら悪いのやら…


レストラン街に差し掛かると「さぁ~、革命的に美味しくなったタクト酵母を使ったパンが今なら焼きたてだよ!」と、こっぱっずかしい、どうコメントしたらいいのか分からない声が各方面から聞こえて来た。


「なぁ、逃げてもいいかな…恥ずかしくてどこかに穴があったら入りたいんだけど」


「いいじゃないのよ。堂々としてりゃ分かりはしないって。今日は私服なんだしバレやしな…」


「これは、タクト様ではありませんか!」


はい、速攻バレました。この世界では黒髪、黒目の人族はいないし、美人率は高いけどフィーナは別格だ。バレやしないと言いかけた途端バレてフィーナは苦笑する。


「昨日はありがとうございました。おかげさまで、大忙しで目が回って倒れそうな勢いですよ!」


店主は、流れていた汗をハンカチで拭いながら嬉しそうにしている。


「それは良かったですね。教えた甲斐がありましたよ」


「どうですか、焼きたてのパンを召し上がっていかれませんか?御代は結構ですので、感想や改善点がございましたらアドンバイスを頂けたらと…」


「ねぇ、いいじゃないの、ランチを食べに来たんだし。アドバイスも期待されているんだから、食レポってやつをしてあげればいいんじゃない?」


『もうテレビ禁止にしてーよ!』


結局押し切られて、言葉に甘え食事をさせてもらう事になった。


外のテラスに案内をされて、飲み物と焼きたてのパン、ハムや野菜など、色々と用意してくれたのでサンドイッチにしようとパンを手に取った。


「マヨネーズ欲しいなー」


「もちろん。マヨを塗らずにサンドイッチは語れないよ」


アイテムボックスからマヨネーズと、バターナイフを取り出して満遍なく塗っていると「タクトは何度でも言うけど、優しいわね」と、机に頬杖を突いて意味ありげにそう言うが、いちいち反応をしていたら身が持たない。


パンにレタスと味付けしてある鶏肉を挟み、追いマヨをしてからフィーナに手渡した。


俺も同様に作って「「いただきます」」と口に運ぶとフィーナは目を見開いた。


その瞬間「ん~これだよこれ!やっぱマヨネーズ最高だね!」と言いながら、フィーナはとても美味しそうに食べていた。


「不躾ながら、私にもそのクリームを用いたパンを試食させて下さいませんか?」


タイミングが良かったのか悪かったのか、店主がパンの出来具合の評価を聞きに来たところを店主に聞かれてしまったようだ。


どうしてもと言って頭を下げられたので、仕方がなくサンドイッチを作り食べてもらう。


「なんて美味しいんだ!同じ材料を使ったパンとは思えない…これもまた革命だ!」


店主は潤みながら、マヨネーズの作り方を教えてくれと懇願してきた。


教える代わりにと、フィーナにバレないように店主にとあるお願いをしてから店を出た。


買い物デートを終えると、宿に戻って直ぐにフィーナに用事があると言って出かける事にする。


当然、フィーナは付いて来たそうであったが、誤魔化しつつも何とか許可が出た。フィーナは暇なので、テレビを見るそうだ。また変な知識を身につけないかが心配である。


フィーナと別れると、再び先ほどご馳走になったバン工房に再度訪れた。


「先ほどは、ありがとうございました」


「そう言ってもらうと嬉しいです。先ほど頼んだ釜を貸してほしんですが、多忙のようなら諦めますが…」


「なにを言っているんですか!タクト様の、ご要望を断るなんて、神様が許したとしても私が許しませんよ!どうぞ存分にお使い下さい!」


いちいち大袈裟だなと思いつつも頭を下げて作業に取り掛かる。


卵、重曹、小麦粉、バター、牛乳、砂糖、バニラエッセンスを味見しながら混ぜ合わせて行く。


ちなみに、バニラエッセンスは、ラッフェル島でフィーナが集めて来てくれたバニラを利用した。


銅と鉄の合金で直径30cmのケーキの型を5個創作。


釜の温度を、パンを焼くより少し低くして焼き加減を調整しながら20分程度焼く。


「お~!いい匂いだ!」


釜から取り出して見てみるとスポンジケーキが見事完成していた。


恋人たちがクリスマスを満喫している間に、そんなの恋人のいない俺には関係ないとばかりに、洋菓子店でバイトをしていて良かったとつくづく思った。


そんな昔の事を思い出して感傷に浸りながら、生クリームを作り、苺をカットして、スポンジケーキを半分の所に並べていく。


最後に生クリームを全体的に塗って、今日仕入れたフルーツをケーキの上に並べると、フルーツケーキが出来た。


目的が達成されたので約束をしていた通り、店主にマヨネーズの作り方を教えた。


「本当にありがとうございます。それにしても、その泡立て器とは素晴らしい発明ですな」


どうやらこの世界には、泡立て器はないらしく、箸のような棒状の物を数本束ねた物を利用してた。


後日でもいいので、鍛冶職人に同じものを量産して貰う事を条件に泡立て器を3個創作して譲った。


ケーキの試食をパン工房で働くスタップに食べてもらうと無言で全員が食べ切った。


「どうでしたケーキのお味は」


「かっ、感動しました!こんなに甘くて美味しい菓子を初めて頂きました!」と女性スタッフ全員が感涙していた。

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