概要
『紐房《ひもふさ》結衣《ゆい》』は男の身でありながら『巫女』を目指すことになった。
な……何を言っているのか、わからねーと思うが、私も何をされたのか、わからなかった……。
死んだの命をこの世に呼び戻せられる『巫女』は、この『大和国』で重宝されており、なくてはならない存在となっている。そして金になる。よってユイは父の使命により巫女になる道を歩むことになったのだ。
しかしある日、紐房はある事件に巻き込まれ、華々しい職業である巫女の実体を知る。巫女達はあの世へ行く機器と接続し、死んだ人間の魂を奪い、生き返らせていたのだ。
あの世には巫女に襲いかかる敵がいて、生き残ることはそう簡単ではない。巫女とはリスクの高い仕事であった。
※2/12 設定を一部変更。
エーテル
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!急転直下のストーリーが見所です!
起承転結でいうところの、転の落差が凄まじい作品です。何気ない日常生活で、ほっこりさせられたと思ったら唐突に戦闘シーンで絶望のどん底に叩き落とされる!という高低差がとても巧みに表現されていて、読んでいて思わず声をあげてしまいそうになりました。
また、設定もかなり独特な雰囲気を醸し出していて、非常に好奇心をかきたてられます。特に、現代技術と日本の文化を混ぜ合わせて錬金合体したかのような世界観には度肝を抜かれました。作者様の発想には脱帽です。
登場人物も、ただ戦闘を盛り上げるためだけに出てくるのではなく、それぞれの感情が細やかに描かれているため、行動に説得力があります。このため、なんでこうい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!禁断禁忌の怪作
とにかくギャグパートとシリアスパートの落差が凄い。
が、本来はシリアスなダーク・ファンタジーであるようだ。
ダーク・ファンタジーだからといって、魔王や悪魔が出てくるわけではない。前面に押し出されて本作を秀逸なダーク・ファンタジーと為さしめている要素は、人間の暗黒面。
この作品のアイデンティティーたる人の暗黒面は、やがてストーリーを侵食し、設定を蝕み、あまつさえキャラクターを、さらには読者、作者までをその闇に取り込んでしまう。
本来書き手が、物語やそのキャラクターの狂気に中(あ)てられることは、駄目な創作の例となるはず。だが、本作は作品からバックファイヤーしてきた暗黒が作者の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!残酷非道な世界に、やっと見つけた自分の居場所。
これはもはやバトルではない。かなりヘビーな「戦争」である。ここまで主人公を過酷な状況に追い込んだ作品は、今まで見たことがない。
ほんのわずかな時間だけ、主人公は貧乏神社の巫女として、また女子高生として、平凡な日常を過ごすが、それはすぐに暗転してしまう。
クラスメイトの美少女によって、父は殺され、ばらされる。それと同時に母親はある掟に刃向い、主人公を連れて逃げたために命を落としていたことが判明する。そして、主人公は特異な血を持つ男だからという理由で、冷酷非道な最強最悪美女と交わることを強要される。その前に、その美女から「地獄」での戦闘を命じられ、クラスメイトと共に「地獄」の使者と命を懸け…続きを読む