水谷 悠歩

完結した作品は独り立ちした子どものようなもの。 後はすべて読者の想像に委ねられる――はずですが、業界としてあまり売上が芳しくないこともあって、一度売れた作品はシリーズ化するケースが…続きを読む

デブリ（宇宙ゴミ）回収作業員の日常を描いた短編です。 大人になってから、子どもの頃に夢見た自分になれたかとふと思い返すことがあります。 誰から見てもかっこいい「ヒーロー」になれる…続きを読む

鞄を取り違えたことがきっかけで知り合った相手は、憧れのオンライン作家だった――小説を書く人／読む人なら誰でも一度は憧れるシチュエーションで始まる恋愛小説。 ヒロインに押し切られる…続きを読む

思春期の悩みや淡い恋心を綴った短編作品。 恋愛小説としての完成度についてはたくさん言及されていますので、代わりに子どもから見た「世界」について、思ったことをつらつらと書き残しておき…続きを読む

主人公の少年が住んでいるのは、わずか十名しか住人がいない、箱庭のような小さな孤島。 かわいい幼馴染みの少女や気さくな友人、教師たちと一緒に生活を送っていますが、主人公は過去の記憶を…続きを読む

いじめに悩み、生きる意味を見失った主人公に希望を与えてくれた彼との出会いと衝撃のラスト。
切なくも美しい恋愛短編でした。

幕末、新撰組が戦っていた相手は、妖堕ちした尊王攘夷派だった――そんな歴史ｉｆを描いたエンターテイメント作品です。 病魔に侵されながらも妖の力を借りて戦う沖田総司、仲間の裏切りを悩…続きを読む

消防士と江戸の歌姫という、異色のバディで世界の危機に挑む現代ファンタジー。 作品を読んでまず驚くのが主人公たちの設定ですが、本作の魅力はそれだけではありません。物語のスケール感や…続きを読む

昔、長崎市と島原市を旅行したときのことを思い出しましたが、まだ知らないところがたくさんあります。
文章を読んで想像する旅もいいですね。

いつも「お金が欲しい！」と公言しているのに、お人好しでほとんど儲からない病院の先生と、そんな彼が好きで放っておけない女の子。 二人と妖怪たちが引き起こす小さな騒動を描いた、連作短編…続きを読む

双子にまつわる不吉な伝承と風習。 愚行だと頭で分かっていながら、一時の感情に流され、同じ道を辿ってしまった主人公を、わたしは非難できません。 容姿だけでなく、振る舞いまで同じ人間が…続きを読む

創作したキャラクターとの仮想対話から始まるホラー。
目の前の世界・常識が崩れていく様を、「」で表現しているのがとても上手いと思いました。

会社の中で一人、二人と次々に消えていく中で、噂に上がる謎の「秘密」。
気づかないうちに少しずつ壊れる日常に、ふと寒気を感じるホラー短編です。

家を出た後、会社へは向かわず、そのまま行く当てのない旅へ。――その気持ち、とてもよく分かります。 休日を楽しみながらも、どこかシニカルな情景描写に、心の奥でくすぶり続ける「やって…続きを読む

「一人だけが助かる」という状況下で、人はどのような行動を取るのか。
ロマンチックに見えて現実的な最後の選択肢を、自分は見つけ出すことができませんでした。

カクテルバーで過ごす二人の特別な時間。 甘い物を食べたときの表情、煙草を吸う仕草――誰も知らない、自分にしか見せない素顔。 ちょっとドキドキする、艶めかしく美しい描写のワンシーンが…続きを読む

異形の化け物に連れ去られた娘を救出するために、洞窟へ向かった六人の運命。
自分の身に危険が差し迫ったときに人は何を選ぶのか、考えさせられるホラー短編でした。

新興宗教を隠れ蓑にし、この世に厄災をもたらそうとする謎の組織と、これを阻止するために立ち上がった人々との熱血バトル。 作品紹介にも書いてあるように、登場人物たちは一癖も二癖もあり、…続きを読む

明治から昭和初期を連想させる、独特な雰囲気のホラー。
日常が消失していく描写がとても上手いと思いました。

現実世界と仮想世界を舞台にした青春ＳＦドラマ。 小説家になるという夢を抱きながらも、家族に押し切られるまま医師になった主人公が、自分の仕事に一区切り付いたのが４５歳。過ぎ去った青春…続きを読む

カクヨムが人生の縮図ではなく、人生そのものになってしまった近未来。いつでもどこでもカクヨム。大人も子どももカクヨム。 こうなってくると、一見のほほんと平和そうに見える世界の裏側では…続きを読む

最強のエンジンスターター。
どうにも調子が悪く、テンションが低いときにもよく効きます。
ぎゅー。

自然の摂理を知り、礼節を重んじ、仁義を通し、我が道を行く。
たとえそれがSF世界であっても、猫の格好よさ、可愛さは変わりません。
うーうにゃななにゃうにゃー。

その裏側にある秘密に気づかなければ、皆がハッピーでいられる素晴らしい世界。
ユートピアとディストピアは、まさに紙一重なのかもしれませんね。

かわいい彼女のご褒美のために、頑張れ男の子！
というわけで、ニヤニヤが止まらないラブコメでした。二人ともかわいかったです。

小さい頃の世界は狭く、身近なものを少しずつ取り込みながら自分で広げていくのですが、かく言うわたしもテレビやマンガ、ゲームからかなり影響を受けました。 確かに第二、第三の故郷と言える…続きを読む

両思いなのに端から見るとぎこちなく、ちょっとでこぼこな関係の男女。 互いに相手の本心を引き出そうとあれこれ苦心しているようですが、いつか素直に気持ちを表に出し合って「答え合わせ」が…続きを読む

どんなときも隣にいてくれる人と、好きという気持ち。それは、当たり前と思っていた日常が失われ、たとえ世界が終わる瞬間になっても、変わらない、なくしてはいけない大切なもの――。 切なく…続きを読む

更新停止したファンタジー小説の世界に作者が転生――さぞかし思い通りになると思いきや、脇役だったはずのキャラたちが無双する別世界で、しかも最弱スタートする羽目に。……タイトルに偽りな…続きを読む

タイトルから予想した内容と違い、前向きで少しシリアスな展開でした。
いつの時代、どんな物語でも、人を動かすのは熱い思いと行動力ですね。

幻想的な文章で紡がれる、人の言葉を話す猫との出会い。
愛し合う二人に訪れた結末に胸が痛みましたが、どこかできっとまた会えるはずだと信じています。

自分の作品が書籍となって、多くの読者の手に渡って読んでもらえる。
そんな素敵な日が来るといいなーとわたしも思います。
夢のままで終わらせないように、頑張らないといけないですね。

週末の夜に河川敷で肩を寄せ合う少年と少女。 家庭内暴力に怯える少女と、その隣に座って手を握ることしかできない少年の、美しくも哀しい情景が何とも切ないです。 二人が共に手を取り合い、…続きを読む

その二つ名の通り、くすっと笑ってしまう「ゆうもあ先生」の日常と活躍。 虚実の固有名詞が入り乱れた世界で、テレビで有名人になったり女学生に言い寄られたりと、いつも何かしらの騒動に巻き…続きを読む

心に抱いた夢と二人の信頼が失われない限り、たとえ失敗してもまた立ち上がることができる――そんな前向きで熱いメッセージを受け取りました。 あと群馬と演劇の関係はまったく知りませんでし…続きを読む

近くにある幸せは当たり前すぎて、失うまで気づかないものかもしれませんね。
優しく、暖かい気持ちになれる短編でした。

人体に寄生する謎の花が蔓延し、赤い砂海が広がる近未来。船に乗って刀を振るい、血の代わりに花弁を散らすたくましい海賊たちと、二人の少女の冒険物語。 美しくも絶望的な世界観で描かれるS…続きを読む

デジャヴ、変死体、玉突き事故、リニアコライダーの秘密実験、ライブハウスの事故――様々な非日常が重なって主人公の平穏な日常は少しずつ壊れ、やがて世界の存亡を賭けた戦いに巻き込まれて行…続きを読む

突然、同じアパートの小学生を預かることになった主人公。 親代わりに世話をしながら少しずつ周囲を巻き込み、それまで顔を合わせたことのなかった人々の素顔を知ることになります。 登場人物…続きを読む

片思いをしている女の子から頼まれた、元卓球部員・四天王の引き戻し。 タイトル通り、個性的・魅力的な登場人物たちとの掛け合い・振り回され具合が楽しい作品です。 卓球部の再生と恋の行方…続きを読む

魔族のクーデターと魔王城消滅の謎。
正義とは何か、幸せとは何かと考えさせられる作品です。
主人公とヒロインの活躍をもっと見てみたいと思いました。

二つ種族が互いに憎み、争い合う異世界に飛ばされた主人公の戦い。 登場人物たちにはそれぞれのバックストーリーがあり、皆魅力的ですが、個人的に飄々とした右近がかっこよかったです。 主人…続きを読む

秘密基地と老人との出会いから始まった、少年時代の「ぼく」の思い出と、これからを生きる「僕」たちの物語。 子ども目線で語られる世界が、とてもリアルに描かれています。 幼い主人公たちは…続きを読む

廃部になった演劇部を再び立ち上げるため、仲間たちと奮闘する青春小説。 その道は決して平坦ではなく、ときには挫折もありますが、それでも好きな演劇をやるために主人公は進み続けます。 ま…続きを読む

人格が入れ替わった双子兄弟の「自分」と過去を探す物語。 初めのうちは物珍しさから相手の立場を楽しんでいたものの、少しずつ周囲との関係に齟齬が生じ、やがて日常が壊れていく様がスリリン…続きを読む

SFと異世界ファンタジーが融合した長編エンタメ。 科学と魔法の知識を駆使したアクションから世界の秘密まで、読者を楽しませる要素があちこちに散りばめられ、しかも登場人物たちが皆魅力的…続きを読む

某国で「山に緑が少ない！」と文句を言われて緑色のペンキを塗ったエピソードを思い出しました。
でも、放置しておくと問題があるというなら、排除も致し方ないですね？（どきどき）

嵐の聖夜にペンションで始まった、ちょっと不思議な「幽霊探し」。 本人たちは至って真面目ですが、ちょっと癖のあるメンバーが「死んでいるのはお前だ！」と言い合う様が少しおかしかったです…続きを読む

話せば分かる相手だったのかもしれませんが、顔を合わせたらやられてしまう可能性を否定できない状況で、どうしたらよかったのでしょうね。 あ、でも子どもたちを放置したのは間違いなくまずい…続きを読む

孤島のミステリーツアーに招待された主人公たちの目の前で起きた、本物の事件。 あえて本格ミステリのお約束に沿った流れで提示される独自トリックと、ラストに明かされる驚きの事実。楽しく読…続きを読む