いつもお仕事を一生懸命頑張るあなたへ。きっとたくさんの人がこういう事したいなって思ってる事を、してくれます。その一日がきっとこうだったらいいなと思った事が、ここにあります。行って帰ってくる旅ならぬ、行って、行く旅。この物語を読んで、旅気分を味わう休み時間を取りませんか?
大人の逃避行です。小さな小さな逃避行です。ですが、実際に成し遂げることは大人には難しい、ロマンのある、逃避行なのです。小説の魅力の一つは非現実的な世界を追体験することができることです。そういう意味で、(その短さも相まって)、本作は非常に優れた小説と言えましょう。疲れた通勤時に、是非。文章においては、テンポのいい詩のようなリズムが気に入りました。言葉選びも楽しいです。
家を出た後、会社へは向かわず、そのまま行く当てのない旅へ。――その気持ち、とてもよく分かります。休日を楽しみながらも、どこかシニカルな情景描写に、心の奥でくすぶり続ける「やってしまった感」を少し感じました。
一言紹介は不思議の国のアリスより。社会人になると一度は誰でも夢見ることだと思います。けどなかなか……
背徳感を味わいながら、非日常をさまよう。社会人になった今、これを味わうことがどれだけ恐ろしいか感情にぐっときます。昼間にビール、まさに幻想の世界のよう。現実世界で、やっちゃいけないことだからこそ、その刺激に心動かされます。次の作品に期待して星2つ送らせて頂きます。