ネットに作品を投稿する。その作者同士が作品を読み、作品に惹かれ——作者とも深い関わりを持ち始める。
このカクヨムでしか味わえない喜びが、ぎゅっと詰まった作品。
そして——人ってこうやって繋がるんだ——そんな普遍的な絆の暖かさをも描き切った、素晴らしい物語です。
こうして考えると、カクヨムはとても特殊な場所ですね。例えば、書籍になった本の作者と読者の間には、手の届かないような隔たりがある。でも、ここでは作者が読者でもある。「読む側」としての思いを作者に届け、作者がそれに答える仕組みがある。他の場所では決して得られない、深い心の交流ができる気がします。
そして、多くのユーザー間で広い結びつきが持てたなら——もっともっと大規模な何かも実現できる。そんな可能性も感じます。
主人公とその友人、兄弟。そしてたくさんのユーザーが繋がって、それぞれの願いや、さまざまな思いを叶える。
カクヨムがそんな希望に溢れた場所になりうることを教えてくれる、暖かさと可能性に満ちた作品です。
失礼かもしれませんが、このやたら長くてインパクト抜群なタイトルに釣られ、ついこの小説を読み始めてしまった人、もしかしたらいるかもしれません。
確かに、物語の内容は偶然出会った黒髪美少女な同級生との関わりと、彼女と共にする趣味、「カクヨム」を中心とした展開が進んでいきます。画面の向こうにいる誰かも分からない人の作品を応援しつつ、自分もこっそりフェチ全開の作品を精力的に執筆しまくる日々……。
ですが、その中である真実が明かされた時、現実と「カクヨム」、2つの世界は大きく揺れ動く事になるのです。
そこから始まる真剣かつ怒涛な展開、そしてもう1つの真実が明かされるきっかけ……読み終えた後、どこか優しく暖かい気持ちになれるかもしれない恋愛短編。
もしかしたら、いつか現実に起こるかもしれないですね……。
「あなたのカクヨム物語」ユーザー企画作品です。
実はタイトルを見たときに「あれ、参加するの別の企画じゃないですか?」って思ったんです。
すごくフェチっぽいのが前面に来しうな熱意あるタイトルでしたから(笑)
でも内容を見てビックリ。
感動のお話でした。たくさんの人に読んでいただきたい作品となっております。
ユーザー企画の使い方も、まだいろいろありそうで考えるのが楽しいなと思いました。
これからも様々なユーザー企画が生まれたらいいなあ。
それと著者様、『ギリくぼヒロイン~』の作品、実際に読んでみたいのですがいかがでしょうか?(笑)
リアルなユーザー企画に、ユーザー企画を軸として出来た物語……
はっきり申し上げて、読後の爽やかな感動は半端ないです!
主人公の男子大学生、『ギリくぼ』なる嗜好の持ち主であり、これがポイントのひとつであります。いったいどんなフェチ?
と、読んで納得。それは知られたくないですね。
世の中には同好の諸氏が結構おられ、これがポイントの二つ目になります。
そして最大ポイントは、今作がユーザー企画参加作として、またひとつの完成された物語として、パーフェクトに読み手の心を動かしてくれることです。
企画がなければ、今作は誕生しなかったかもしれません。
ゆえにひとりでも多くの企画参加者があり、そして多くの読み手のおかたに読んでいただきたい、そんな思いにかられる今作です。
書きたいものを思い切り書いて読みたいものを思い切り読むことができる魅力的な世界――それが「カクヨム」。
リアルみたいに、ヘンな柵に囚われなくていいし言われのない偏見の目に小さくならなくてもいい自由な世界――それが「カクヨム」。
ここは小さな幸せのタネがたくさん眠っている場所――それは「ある環境」が整えば芽が出て大きな花を咲かせることができる。
ある環境――それはちょっとした出会いや出合い。リアルであれば出会うことのなかったユーザーや出合うことのなかった文章。
幸せになる方法――それは幸せのタネが埋まっている場所で自分の好きなことを自由にやってみること。
「下手の横好き大歓迎」の「カクヨム」で。
RAY