ドクターの夢 Old Boy Meets Girl

作者 RAY

177

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★★★ Excellent!!!

医療と夢、出会い、そして友情と愛情。たくさんのテーマが詰まった感動の作品です。

主人公は『おじさん』。
敷かれたレールの上を進みながらも成功を収めた人生。
ここで一つの想いに気がつきます。
『夢』

『夢』のためにもう一度やり直せるなら……

そんな『夢』を巡って繰り広げられるドラマは青春そのものです。
青春には『夢』はもちろん、恋も必要。
恋に落ちるのは『おじさん』なんて関係ない。
でもスムーズにいかないところが青春。
波瀾万丈が待っています。

医療と夢を叶えるシステムが柱になった物語。
壮大なSFで読み応え十分です。
そして最後は感動に包まれます。
秋の夜長に楽しめる作品であることは間違いありません!

★★★ Excellent!!!

 経験豊かな、でも初心な気持ちを忘れない、おじさんならではのボーイミーツガール。

 凝った設定とリアリティたっぷりの文章、癖はあっても前向きな登場人物たち、そして絡み合う仕掛けなど、いずれも読みごたえがあります。ですがそれ以上に、「やり直したい」主人公に共感して読み終えました。
 まさに「やり直したい」という気持ちで、ン十年ぶりに小説書きの趣味を復活させた身としては、個人的にもタイミングぴったりの作品でした。

 そういうわけで、私のようなおじさんでも十分以上に楽しめる作品です。このような作品を読ませて頂いた作者様に感謝です。

★★★ Excellent!!!

ある日、彼は未知のウイルス「ノーザンライト」と出会う。
ウイルスは赤ん坊の命を次々と奪っていく。
そのウイルスに立ち向かった彼は、しかし、その心の中に自分を縛る鎖を抱き続けていた。

名声と地位を手に入れた彼だったが、彼は自分の中の鎖を持て余し、新たな夢を掴もうとした。
それを助けたのは、彼の親友。
親友の作り上げたシステムの中で彼は一体何をみつけるのか。

これは、彼と、彼の親友と、そしてある数奇な出会いの物語。
それぞれが痛みを抱え、それでも諦めることなく。
助け合い、支え合い、歩き続けたからこそ。
手にすることの出来た紛れもない『奇跡』。



作者はもしかして、医療関係者なのだろうか。
それとも医療機器の開発者?
これはSFであると分かっていても、もしかしてこんな病があるんじゃないか、こんなシステムが存在するんじゃないかと心のどこかで思えてしまう。それほどのたしかな知識に裏打ちされたリアリティ溢れるストーリー展開に、いっきに読みたくなってしまうこと間違いなし。

この作品は4章仕立てになっているのだが、その章ひとつひとつがそれぞれ別々の作品だったとしても高いクオリティを備えている。
十分に楽しめる作品だ。
しかし、最後の章を読んだとき、きっと貴方は手に汗を握り、強く心揺さぶられるだろう。
ぜひ、多くの人にあのエンディングを読んでほしい。


個人的には、主人公の親友がとてもツボだった。
もうね、ラストのエンディングでの彼を思うと、若い時のあの日からよく頑張ったね、と今でもホロッと来てしまうくらい。

そして何より好きなのは。
この物語に出てくる人は、誰もが全力で前を向いて生きているっていうこと。
そのとき、そのときでベストを尽くし、誠実に運命と向き合って、一歩一歩ちゃんと歩いていること。
ちんけな嫉妬や虚栄心や猜疑心で、前に進もうとする彼らを邪魔する人がいない(ま… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

これまで読んで来たWeb小説の中でも随一の本格感がありました。寝る前に少しだけ読もうと思ったら、止まらなくなって寝不足です。

凄く取材されているのか、はたまた医療関係者の方が書かれているのか。序盤の描写は、無料で読んでいるのが申し訳ないほど、説得力のある情報が詰め込まれています。

リアリティーのある描写は、主人公の仕事がいかに緊張感のあのものかを伝えます。そこが丹念に描かれているからこそ、主人公が我慢している(せざるをえない)個人的な夢にもリアルな切実感が付与されています。

人生をやり直すーー

人気ジャンルの異世界転生やVRMMOでも、読者のカタルシスを突き詰めるとこの一言に集約される気がします。人々がフィクションに求める根源的な欲動を、この作品は正面から描いているのではないでしょうか。

将来、悔いのないように作品を残しておこう、そんな気持ちにさせられる作品です。

★★★ Excellent!!!

まず一言断りを入れますと、こちらの作品はWeb小説にはそぐわない一面があります。冒頭からリアリティを演出する為に細かな仕掛けが用意され、最後までその仕掛けが続きます。

こうした凝った作品は、どうしてもWebの特性に合わない部分があります。

それでも皆さまに紹介したいのには理由があります。こちらの作品は、感動したい作品を読みたいと思う方に対しては、全力で応えてくれる作品であるからです。

ストーリーとしては医療系の話に見えますが、実際は違うと思います。人間ならば誰もが抱くであろう『夢』をテーマに、その『夢』を巡って繰り広げられる人間ドラマが、こちらの作品の一番の見所だと思います。

もし、社会的に成功し実力も知識も備えた人が、仮想の過去に戻って本来の夢を追いかけたらどうなるかというのがストーリーの基盤ですが、注目すべきは、細部まで造り込まれた仕掛けです。全てがラストに向かってドラマを盛り上げる為に見事な役割を果たしています。どれか一つでも欠けたら機能しなかっただろうと思わせるくらいに、緻密な計算の上に成り立っていると思います。

夢を追いかけ、叶える為に奮闘した男たちの友情と熱意に、読み終えた時には感動を覚えること間違いなしです。

出会えて良かったと思わせる傑作作品。自信を持って皆さまにオススメいたします!!

★★★ Excellent!!!

深見真45歳。昔はSF小説が大好きで作家になる事を夢見ていた少年は、父の敷いたレールを進み、医者としての人生を歩んでいた。
未知のウイルスの対策チームに入り、見事治療法を確立させた彼は間違いなく名医。人生の成功者を呼べます。

しかしちゃんと夢を終えなかった事は心残り。父の敷いたレールの上を進むばかりの人生にはどこか引っかかりを覚える。
そんな彼は現実世界を忠実に再現された仮想現実の世界へと足を運びます。そこは1993年の東京を再現した世界。当時学生だった深見も当時と同じ姿で再現されています。ここで再び、夢に挑んでみるのです。

叶えられなかった夢を追って仮想現実に行く。とても熱い展開です。しかし話はそれだけでは終わりません。出版社に小説を持ち込んだ時に偶然出会った女性、岡安かをり。この出会いが、今後の彼の運命を大きく変えることになるのです。

現実とは違う仮想現実。しかし現実とは違うからと言って、物事を都合よく進ませられるわけではありません。困難が降りかかってきても、あくまで一人の人間として立ち向かっていかなければならないわけです。
岡安かをりと出会ったことで、深見は今までにない困難に直面し、同時に彼女を助けたいと強く思うようになります。
その描写がとても見事で、最後の方は読む手が止まらなくなりました。

医者として成功を収めた男が、夢を追いかけて行った仮想現実で何を思ったのか。
悩みながらも奮闘する深見がとても熱く、心を撃つ物語です。

★★★ Excellent!!!

主人公の深見 真は、作家になる夢をあきらめ、父がひいたレールの上を歩きながら、ノーザンライトという未知のウィルスと格闘します。

作者さんの作風は、『ちょっと不思議』系が多いのですが、この作品は、その集大成とでも呼べるような作品です。

がっつり読書をしたい方には、希望に答えてやったくれます。

ぜひ、不思議な世界を体験してみてください!

★★ Very Good!!

ジャンルの分類って悩みますね。私は、現代ドラマよりは、作者がタグを付けたSFの色合いが強いと感じました。恋愛物っぽい味付けのSF。まぁ私がSFファンという事情が影響してますが。
さて、私は「死神に選ばれた女」のレビューで、作者は法学部出身か?と書きました。本作品では医学部出身か?と思いました。それだけ描写が細かく、素人には見破らせない記述です。第一章でWHOに行くなんてキャリア、門外漢には思い付けないと思います。また、治療シーンに登場する薬剤名も実在するかは素人に判断できませんが、それっぽいです。これらは一例ですが、最初から最後まで、細かく、それっぽいです。或る意味、本作品自体が仮想空間っぽい。仮想空間っぽいのは小説だから当たり前なんですが、SFファンなら理解してもらえるリアル感に溢れています。
でも、個人的に1つだけ釈然としなかったので、星2つに留めました。主人公が全てを投げ打って、危険を承知で桃源郷に身を投じた動機が、私には理解できなかったのです。この動機に共感できないと、その先の展開に上手く感情移入できないんですよね。これは、小説家より医者の方が遥かに社会に貢献しているという私の意見が、主人公なりRAYさんの意見と対立するからです(私、医者じゃないです。しがない会社員です)。だから、偏屈男の評価だと見逃してください。
でも、その点以外は、様々な要素が良く繋がった力作だと思いました。

★★★ Excellent!!!

ギリギリまで着地点の見えない流れ。

登場人物それぞれに「クセ」があり
過去を振り返らずとも、名前が出ればすぐにピンとくる設定。

ストーリーを「書く」という難しさと楽しさを
改めて教えてくれた作品と感じました☆

ありがとうございました m(_ _)m

★★★ Excellent!!!

現実世界と仮想世界を舞台にした青春SFドラマ。
小説家になるという夢を抱きながらも、家族に押し切られるまま医師になった主人公が、自分の仕事に一区切り付いたのが45歳。過ぎ去った青春を取り戻すため、現実さながらに再構築された90年代の仮想世界に飛び込み、そこでヒロインと出会って恋に落ちます。二人は互いに認め合い、愛情が深まっていきますが、やがてヒロインが心に抱える悩みが影を差し、それは世界の秘密へと繋がっていきます。
微笑ましくも切ない恋模様と、周囲の人間関係、重厚ながら丁寧に描かれるSF設定が世界観に上手くマッチしていて、最後まで読者を飽きさせません。
若い肉体での人生再スタートという、多くの人が夢見るシチュエーションで主人公が手にしたもの・失ったものが何だったのか、ぜひご自分の目で確かめてみてください。

★★★ Excellent!!!

皆様が評価されるプロットの面白さは、繰り返しになりますが間違いなし。
ですがそれ以上に、ゆっくりと心情を、風景を楽しむことが出来る。そんな落ち着いた文章運びが心地よい作品です。
是非みなさまに楽しんでいただきたい大人の恋が、人生が、ここに。

★★★ Excellent!!!

 最大級の賛辞をもってお勧めします。
第2回Webコンテスト応募作品です。

 第1章で緻密な舞台が組み上げられます。どの部品(エピソード)が欠けても成り立たない精巧な舞台です。ありとあらゆる伏線が張り巡らされます。
 第2章ではその舞台の幕が上がります。登場人物ふたりに感情移入して読み進めると、終盤に物語のギアが一段上がったことに気づきます。
 第3章です。2章でふたりの世界に入り込んで忘れていた現実を突きつけられます。それから衝撃の出来事も。ギアはトップスピードです。呼吸すらままならずに4章へと進みます。
 最終章です。ここは多くを語れません。とにかくここまで来てください。長編なので、サクサクと短時間では読めないでしょう。けれども絶対に後悔しません。

 この作者の長編は終わりに近づくにつれ、終わってほしくないといつも思ってしまいます。最終話は惜しむように1行1行読みました。
 これ以上スクロールしないとわかり、放心し、涙が頬をつたっていると気づいたのは読み終わってからしばらく時間が経ってからのことでした。

 作者の調べ上げた情報、練り上げたプロット、作り上げた世界、この作品にかける想いに尊敬の念を込めた拍手を贈ります。

 どうか、ひとりでも多くの人がこの『夢物語』を手にとってくださいますように。
 そしてどうか、この『夢物語』を書いた作者の夢が叶いますように。




★★★ Excellent!!!

主人公は親の敷いたレールを進み医者になったが、どこかで昔抱いた作家になるという夢を諦められないでいた。その夢をもう一度追いかけようとある手段に出る。

基本的にSFは苦手。その異質な世界観になかなか入り込めないし、入り込めないと物語もちんぷんかんぷんになる。文字だけとなれば尚更で。

でも、この作品は、これでもかというくらいに丁寧に世界が作り込まれているので、すんなりと物語の中に入り込むことができた。

量的にも内容的にも、久々にボリュームのあるものを読めて、満足満足(*´꒳`*)

★★★ Excellent!!!

小さい頃に思い描いた夢。
今その場所に立っている人って、なかなかそうはいないんじゃないかと思う。
哀しいかな、私もその一人。
たゆまぬ努力を続けてもなし得ないこともあるだろうし、取り巻く環境がそれを許さないことだってあるだろう。
でもそんな人生を、自分の理想とする世界の中で、再度やり直すことができたら。

これは、諦めきれなかった夢を今一度叶えようと旅立つ主人公と、その先で偶然出会うことになる数奇な運命を持つ女性の物語。

理論上はどうしたって結ばれ得ない、そんな二人がどのような結末を迎えるのか。

普段ほとんど読むことのないジャンルだったけれども、凄く楽しめました。
長さを少しも感じさせない巧みな筆致と、魅力的なストーリー展開は圧巻ですよ!

★★★ Excellent!!!

SF色が濃い、というか途中で濃くなります。個人的には、今まであまり読んで来なかったようなラインで……少し馴染みにくいというか。
しかし、そんな印象を持ったところで、あのキャッチコピーです。
何をもってして作者の方がそう言われるのか、途中でやめては分からないではないですか。つかまれたまま読み進め…………

入り込んでました。話の中に、どっぷりと。時間も、キャッチコピーのことも忘れ去って。

読後の余韻もいいです。
おすすめします。

★★★ Excellent!!!

医師として充分な実績を積み上げ、人の命を救うという崇高な使命に誇りと情熱を持った主人公。
しかし、医学界の権威であった父の敷いたレールに乗った人生を歩み続け、気がつけば幼い頃からの自分の夢を置いてきてしまった。
もしも過去に戻れるのなら、もう一度自分の夢を追いかけてみたいーー。

ある程度の人生を歩んだ大人なら誰もが戻りたい過去の時点があるはず。
主人公は医学の力を使って仮想の精神世界で夢に再挑戦しようと試みますが、その世界でとある女性に出会います。
現実の世界ではこれまで一度も接点のなかった女性と心を通わせていく主人公。
仮想と現実、主人公の二つの人生が重なるとき、彼らの重なる未来は現れるのかーー。

物語前半は現実世界で医師として働く主人公の半生が綴られています。
医学用語が多く登場し、緻密で固い印象を受けますが、彼が夢を追い求める辺りから加速度的に物語に惹き込まれていきました。
彼らの行く末が気になり、ハッピーエンドを期待しながら読み進めていくうちに、時間の経つのも忘れて読み耽りました。

これだけの長編で読み手を惹き込ませるのは、ひとえに作者様の技量と緻密なストーリー運びによるものだと思います。
他の方のレビューでも書かれているとおり、長さを感じさせない大作です。
読後にも素敵な余韻を味わわせていただきました。

★★★ Excellent!!!

 一人の医師の二つの人生をたどり、そして一つの真実と信念に収束する感動のSFヒューマンドラマ。
 設定はフィクションのはずなのに説得せいを帯びた臨場感に圧倒されてしまう。まるで一本の映画の見たような余韻が残ります!あっという間に20万文字を読み終えました!
 ジャンルは現代ドラマですが、SFが好きな方や、恋愛ドラマが好きな方にもオススメ出来る作品です!
 お金を払って良いレベルの力作でした!

★★★ Excellent!!!

私は長編の小説は途中で飽きてしまうので、読むのも、書くのも苦手なんです。短編の小説と違い一気に話が展開し、切れ味鋭い結末にもっていくといういつものRAYさんのパターンではありませんが、これはじわじわくる・・・っていうか何か次が気になって読んでいったら最後まで読んだという感想です。近未来のSF的な突拍子もない世界が広がってるのですが読んでるうちに自分が自然にその世界にいて主人公に感情移入して一緒に行動している気分になります。細かい部分で言えばまだまだよくなる余地を残した作品ですが(物書きでなくいち読者としての感想ですが)よく仕上がってると思いました。才能ある人との差を痛切に思い知らされました(笑)

★★★ Excellent!!!

壮大なSF大作であり恋愛物。いくつもの物語が絡み合い、より深淵な運命の出会いにつながります。

大作ゆえに気軽に読むには重厚すぎる部分に少し工夫の余地があるような気もしますが、冒頭ではすぐに作品の世界に没入することはできますし、小説としてのサイズの大きさが作品の味を引き立てているかもしれません。
考えつくされたプロットから作られたであろう、また、それがなければ作れないであろう程の大きなスケール、重厚なストーリーが魅力の作品です。

★★★ Excellent!!!

最終話まで読みました。
とにかく完成度の高い長編で、医療サスペンスのような一章から始まり、ファンタジー、SF、人間ドラマと怒涛の勢いで話が進んでいきます。
とにかく構成が緻密、効果的な伏線の貼り方と、以外な展開、どれをとってもお手本のような作品だと思いました。もちろん文章も読みやすく、キャラクターにも血が通っています。そして最終章では感動的な場面があり、読後感もとても希望に満ちたいいものでした。これだけ書くのは大変だったろうと冷や汗が出るくらいです。
なにはともあれ本格長編、章の区切りもよく、親切な各章ごとのあらすじ付き、ゆっくりと楽しんでみてはいかがでしょう。

★★★ Excellent!!!

敷かれたレールの上を、それでも懸命に医師という人生を送ってきた主人公。だが、どうしても忘れられない夢があった。それは文章によって人に感動や安らぎを与えたい、つまり作家になりたかったことである。

読了後、今さらながら自分の語彙の陳腐さに苦笑しております。
「面白い」「感動した」「物語に引き込まれた」「タダで読めた」などの言葉以上に、この心の叫びを文字にできない歯痒さどうお伝えすればよいのでしょう。

なぜ星がこれだけなの?
ここに、こんなに素晴らしい作品があるのに。
少し長めだから?  それともラノベじゃないから?
本当に感動できる小説に、長短やカテゴリーなど関係はありません。そんなものは「おとといきやがれ!」と啖呵を切ってやりますよ。

緻密な構成、張られた伏線、リアリティ溢れる文言、そして何といっても共感できるキャラクターたち。
どれもが書き手によって見事に配置され、結果として素晴らしい作品に仕上がっていると思います。

まずは一話目を、騙されたと思ってお目通しください。
寝食も時間も、恋人とのデートの約束さえ忘れてこの物語に引き込まれていきますから。もし恋人からクレームがついたら、どうぞお二人でお読みください。読み終えた後、もっと仲良くなれますから。
請け合います!

★★★ Excellent!!!

 一体どこにこんな作品が隠れていたのか! 
 作品数が多い作者様のトップページからあふれてしまっていて、気づかれにくいことも原因の一つかと思われる。

 総文字数もかなり多い長編だが、のめり込んでいるとあっというまに読んでしまう。周りが気にならなくなってしまうくらい世界に入り込んでしまう作品です。寝るのが惜しくなるほどです。

 リアルな描写は実際に目の前で見ているかのような錯覚を起こさせます。映像が勝手に脳内で鮮明に描かれるのです。
 読後は、超大作映画を見終わったような充実した気分になれるでしょう。
 出だしは説明文ばかりでパッと見には読みにくそうに思えるけれど、読んでみるとこれが不思議に苦にならない。

 SF 的な要素を含んでいるのに、現実に起こりうると思わせる緻密なセッティング。
 お堅い医療の分野を物凄く分かりやすく描いている筆致。
 ベタベタラブラブするような恋愛ではなく、心が寄り添っていくような純粋な恋愛。
 信頼できる友人に師。
 そしてどこにでもいるようでありながら個性的なキャラクターたち。
 どれをとっても秀逸です。普通に本屋にあってベストセラーになっていてもおかしくないと思います。


 主人公の、どこにでもいそうな人柄。悲観的な想いを内包しながら、純粋さを失わない強さ。若くてカッコいいという主人公ではありません。それなのに、いえ、だからこそでしょうか。彼の心情にシンクロしてしまうのは。


 好みはあるかもしれませんが、読書好きならぜひ読んでみることをおすすめします!
 ★が3つしかつけれないのが歯痒いです。もっと読まれるべき作品です!

★★★ Excellent!!!

 全話読了後のレビューです。
 ★×3は未実装機能に等しい私が自信を持ってそう評価したくなった数少ない作品を、他の方々にも知っていただけたら。そんな想いに駆られたので筆をとります。

(投稿日時が最終話投稿日より早いのは、第1章拝読時点でのレビューを改稿したからです。またこの文章の執筆当時、本作のジャンルはSFでした。細かいことですがもし疑問に思われた方がいらっしゃった場合のために、一応記しておきます)


───────────────────以下、中長文による考察を望む方向けレビューです───────────────────


 SFよりも現代ミステリ色が濃い本作は、文体も相まってかどちらかといえば紙媒体での小説に近い印象を受けます。基本的には事実を淡々と述べていくスタイルで、主人公の心情や葛藤も少し引いた視点から事実の一つのように扱って書かれています。主人公と同じ瞬間に立ち会って共に泣き悩む、というよりは、泣いたり悩んだりした事実を追体験している感覚が近いでしょうか。しかし背景や生い立ちの描写が丁寧なので(幾分か説明口調が続き冗長な部分があることも否めませんが)、主人公が負う引け目や迷い、申し訳なさや自己不信感など、(主に負の側面についての心情ですが)理解と共感が容易です。そんな中だからこそ、たまに現れる喜びの感情がひときわ浮きたつのかもしれません。
(主人公の心情は基本的にやや消極的で批判的ですが、悲観的になって自己陶酔するような捻くれ者ではありません。客観的な視点から自己反省することが多い本作主人公は、むしろ根の純粋さに好意さえ覚えます。)

 そして何よりも強く推したいのが雰囲気と舞台設定です(これは各々の好みが大きく反映される評価基準だとは思うのですが)。SFより現代ミステリ風だと申しましたが、冒頭ではSFの要素は正直皆無です。一般的な親の抑圧を受けた少年… 続きを読む