第29話 何が良いのかはその人による

 言葉による喧嘩は、じゃんけんのようなもの。

 それを理解している人は誰が相手でも負けない。


 例えば、嫌味を言う人には邪気のない人が勝つ。絶対なる自信を持っている人には別な角度から責めれば撃ち落とせる。しかしそれは正論であることが必須条件となる。

 ただし、それは感覚で発言する人には向いていない。

 ゆるぎないものが自分の中にあって、冷静に分析できる人なら可能なことだと思う。


 確かに誰とやり合っても負けない人に、立ち向かいたいと思う人は稀。

 一目置かれたらトラブルに見舞われることは少なくなるだろう。

 しかしあまり強くなること自体はお勧めできない。それは相手を我慢させ、黙らせているに過ぎないから。


 自分は相手が誰であっても勝つ自信はあるけれど、それは自分が選択するからそうなるのであって多くの場合その選択をすることは無い。

 基本的には相手が悪いと思っていないので。言われる側に何か問題がある。


 「悪口を言われる」その悪口は明らかな悪意なので、「戦闘しても良いのかな♡」という気分にはなれる。恐らくその時の自分は「おもちゃをもらって喜ぶ子供」並みに楽しんでいると思う。

 つまり、口げんかで負けることはないと思っている自分が実際に誰かと言い合いをする可能性はほぼ0に近い。


 リアルで二回ほど喧嘩のようなものをしたことがあるが、どちらも数時間泣かした。でもあまりいい気分ではない。

 だって相手を負かそうとする時は、相手を傷つけるための発言を自ら選ぶことになるわけでしょ? それが本音で冷静に告げたとしても、言うべきではない現実を相手に突き付けているわけだから、相手はとても痛いんだよね。

 

 プロを目指し日々頑張っている人に「あなたには才能がない」という言葉を説得力のある説明を加えて告げたらどうなる?

 しかも相手がコンプレックスだと思っている部分に関してとどめを指したら。


 二度とそんなことはしたくないね。


 その出来事があるから、俺は人を褒めるの。

 貶すことは絶対に言わない。

 才能を開花させられるかは、その人による。褒められた部分を伸ばしていけばいいんだよ。

 特に初心者は「まずは書くことが楽しい」という状態を少しでも長くキープすること。そしてたくさん褒められて、良い部分を伸ばしていく。

 他人からの指摘を求めるのは成長が止まってからで良いの。

 そうじゃないと自信はつかないし、簡単につぶれてしまうんだよ。


 早い段階で指摘などを求めるから個性を失い、目立たなくなってしまう。だってそれは「怒られるから自分を出せない」という状態と同じでしょう?


 まあ、勝てない相手と思われることはそんなに良いことじゃないよ。

 相手に本音を言わせてあげられなくしてしまうから。

 俺は何かを言われた時、常に勝つつもりでいるわけじゃない。よく知らない人に謎のクレームをつけられても「俺に対して何が不満なんだろう?」と思う人である。

 なるべく話し合いで解決したいし、譲れる部分は譲りたいと思ってもいる。

 理不尽極まりない時はキレることもあるけれど。


 そして大抵の場合は「なんでそんなネガティブな受け取り方するの……」と困惑することが多いのが現実である。

 とは言え。俺が主語を抜いて語順めちゃくちゃだから良くない可能性は否定できない。でも言い合いの時は多少の冷静さは失うよ。

 語順がめちゃくちゃな時は慌てていると解釈して欲しいw 切実に。


 一番苦手なのが一貫性のない人。何がしたいのかわからないし、何を求めているのかわからない。


 好きではあったんだけど、言っていることがめちゃくちゃだった。

「寂しくないと言ったのは自分でしょ?」

 俺は今でもその件に関しては理不尽だと思っている。

 自分で言ったくせに、勝手に気持ち決めるなって……ちょっと……何言ってんのか分からないんですけど?

 本人は否定するだろうけれど、めちゃくちゃわがままな人でした。

 なんでもいうこと聞いてあげたいくらいには好きだったけどね。


 理由があって俺は褒めることしかしないのね。

 そしてなるべく穏便で平和な世界で人に優しく生きていたいの。

 よくホストみたいとか言われるけれど、傷つくからやめて欲しい。口説いているつもりは全くありません。精神的に弱い人がいたら守ってあげたいとは思うけれど、それは老若男女、国籍関係ありません。

 P氏の攻撃理由にも理解を示すような奴なんですよ。でも戦争はダメだよ。

 

 さて、今日も熱中症に気を付けて頑張ろうね。

 いつも読んでくれるみなさまありがとう。そんなみんなが大好きですよ。

 通りすがりのそこのあなたも、はぶあないすでい。

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