第27記:二刀流
職場到着。売店に行き、朝食を買った。卓席に腰をおろし、新発売の菓子パンを食べながら、熱いコーヒーを飲んだ。気がつくと、別の卓席で即席麺類を凄い勢いですすっている人がいた。広場全体に伝搬するほど大きい音だった。食後、残りのコーヒーを飲みながら、ラジオの情報番組を聴いていた。今日の話題は「最新型補聴器の性能について」であった。
午前の仕事が終わった。職員食堂に足を進めた。今日のAランチはワニガメのシチュー、Bランチはピラルクーのムニエルであった。無論幻想である。実際のAは肉じゃが、Bは焼きサバのカレーソースがけ。俺は前者の食券を買った。トレイに載せた定食を窓際の席に運んだ。胃袋が補給を求めている。早速食べ始める。
店内には、本を読んだりしながら、画面を見たりしながら、箸と口を動かしている客がいるが、俺はやらない。昼餐中に他のことはしない。今日の肉じゃがは、肉じゃがと云うより、じゃがじゃがと呼びたくなるような肉じゃがだったが、ともあれ、器に盛られたものは全て腹におさめた。
午後の仕事が終わった。ロッカールームに行き、仕事着から私服に着替えた。じゃがじゃがを消化し尽した胃袋が新たな食い物を要求していた。俺はそれを無視して、身支度と衣装棚の施錠を行った。職場を出て、一番近い駅を目指した。携帯ラジオから流れてくる「大谷翔平、新人王獲得」のニュースを聴きながら、暗い坂道を下った。〔13日〕
[シンカワメグムさんのコメント]
Aランチはワニガメのシチュー、Bランチはピラルクーのムニエル…
ナ、ナンダッテ~ッッ!!!←本当にすぐに真に受けるB型。
古代魚闇塚のお店のメニューにありそうです。素材を手掴みで獲ってそう。
新鮮すぎる謎の食材!顧客の怪人達が大喜び!人間種お断りの店‼(笑)
しかし、B定食はサバにカレーソース…。なぜかけたんだろう…。
別々にした方が、サバもカレーソースも幸せなのに。
でもA定食もじゃがじゃが(笑)かあ~本日も悩ましい二択でしたね(・´з`・)
体には良いけど、ごはんは進みませんな!ごはん〇すよが欲しい!
[闇塚の返信]
冗談抜きで、ピラルクー料理はなかなか美味しいそうです。手元の図鑑によると、ワニガメは「食用されている」と記されています。どちらも立派な御馳走です(笑)。
今日は肉豆腐ならぬ「牛蒡豆腐」を食べさせていただきましたよ(笑)。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます