第11記:餃子屋
シャットダウン確認後、身支度を整えた。最後の施錠を終えてから、自室を離れた。町外れの古書店に向かって歩き始めた。秋晴れに恵まれ、絶好の散歩(散策)日和だ。が、俺以外の歩行者は一人もいない。不思議だ。
途中、車道の傍に建っているラーメン屋に寄った。別に狙って訪れているわけではないのだが、ここも昭和の薫りを濃厚に感じさせる店である。今日は、懐かしの「球形おみくじ機」を発見し、思わず吹き出した。無論喜びの笑いである。
一応これは「星座占い」の装置らしい。百円を入れて、レバーを横に動かすと、占いの結果が記された紙片が吐き出される仕掛けだ。それはいったい「いつ頃」占われたものなのか?想像と同時に再度吹き出した。
同店最大の自信商品は「特製餃子」である。持ち帰りも可能で、お土産として買ってゆく客も多い。ここのマスターは無愛想のかたまりみたいな人だが、腕はいい。俺のお気に入りはつけ麺である。毎回つけ麺しか注文しないから、厨房内では「つけ麺男」と呼ばれているに違いない。今度来た時は、餃子とビールを頼んでみるか。びっくりするぞ、きっと。
食後、代金を払い、外に出た。横断歩道を渡り、古書店に足を進めた。今日の目的はマンガ。手塚治虫の『ブラック・ジャック』と高橋留美子の『うる星やつら』である。久し振りに読みたくなったのだ。両萬画の感想は、随時、このブログに投稿するつもりである。昭和が誇る傑作ふたつ。〔28日〕
[シンカワメグムさんのコメント]
腹が減ったよ…闇塚さん…。_| ̄|○ (笑)
特製餃子が人気のお店で、あえてのつけ麺とは
流石こだわりの人、闇塚鍋太郎。
つけ麺は荒利が良いと聞いたことがあります。
お店の方は、きっと喜ばれております(笑)
[闇塚の返信]
ここのつけ麺はなかなか美味しいのです。でも、他のお客さんは必ずと云っていいほど、餃子を頼んでますね。持って帰ってまで食べたい餃子の味、だんだん気になってきました(笑)。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます