第26記:米飯
終点下車。改札を抜けて、地上を目指した。途中、構内で寝ている人を何人か見かけた。最終電車に乗り遅れたのか、あるいは、全然別の理由なのか。彼らが抱えている事情は俺にはわからないが、どの人も、敷布団代わりのボール紙の上に、頭から足まで、体がきっちりおさまるようにして眠っている。器用なものだ。寝相が悪い俺には、不可能な芸当である。
職場到着。売店に行き、朝食を買った。空いている卓席に座り、今秋初のあんまんを齧りながら、熱いコーヒーを飲んだ。食後、ラジオの情報番組を聴きながら、残りのコーヒーを飲んだ。
今日の話題は「日本人の米離れについて」であった。俺には信じ難い話だが、事実である。それにこれは最近の現象ではない。昭和30年代後半から、既に始まっているのだそうだ。食生活の多様化の始まりでもあるのだろう。米以外のものが、食の選択肢として現れ出したのだ。
星(新一)先生がエッセイの中で「本質的にこんなうまい食品はないのである」と書き述べられているが、俺もまったくその通りだと思う。朝食はさておき、昼食も夕食も、ごはんを食べない日はない。もちろん、パンや麺類も大好きだが、いささか物足りないのである。
さすがにパンといっしょに飯は食わないが、蕎麦にしろ、ラーメンにしろ、ごはんが傍にないと寂しく感じる。半ライスでもミニ丼でもなんでもいいので、必ず頼むことにしている。栄養のバランスよりも、優先したいものがあるのだ。
今日は「米食促進作戦」の話題も出ていたが、成果を上げるのは、なかなか大変だと思う。でも、頑張ってもらいたい。俺も頑張って食べます。いや、頑張る必要はないか。好きで食べているのだから。〔12日〕
[Quinもわさんのコメント]
ごはんとパンを食べたい人には米粉パンというのがありましてだな……
私も主食はコメ派ですね。なんだかんだ一番食べ慣れてますしね。
[闇塚の返信]
おおっ。ここにも米食愛好家が!ごはんは美味しいよね。大抵の惣菜に合うし、優秀な食品だと思います。
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