概要
音楽界に燦然と輝く若きピアニストと作曲家。
見た目爽やか王子様(実は負けず嫌い)と、
クールなヴィジュアルの一匹狼(実は超弱気)、
イメージ正反対(中身も正反対)の二人で構成するユニット『よんよんまる』。
だが、これからという時に、二人の前にある男が現われる。
お互いやっと見つけた『欠けたピース』を手放さなければならないのか。
※作中に登場する団体、ホール、店、コンペなどは、全て架空のものです。
『風、薫る。風、巡る。』の風間薫による作中作という設定です。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884248141
※圭琴子さんがこの作品から以下の内容で二次創作を書いてくれました!
・第18話 布団の
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!全部ひっくるめてよんよんまる。
「よんよんまる」が何を意味するかは、音楽やってた人ならすぐわかるかも。
というように、本作、とっても音楽です。クラシック音楽あるいはまつわる用語がこれでもかと出てきます。不勉強な私は半分くらいいしかパッと頭に出てきませんでしたが、心配無用。知識があればあったなりに非常に楽しめるし、ないならないでもちゃんと楽しめます。そういう作りなんです。作者の力量の凄まじさってやつですね。
音楽はもちろん超重要な要素(エレメント)なんですが、この物語の真髄(エッセンス)はその秀逸にすぎる人間関係の描写にあります。音楽を通じ、音楽をきっかけに、人々が集まるわけですけども、ほんとね、この関係性というのが、実に…続きを読む - ★★★ Excellent!!!スタンディングオベーション!
ピアノ界のプリンスこと大路詩音と、孤高の作曲家、大神響。白と黒、イメージも真反対のこの二人は、音楽の神の導きとしか思えない邂逅を果たし、そこから二人の「音楽」が始まります。
お互いが「自分に足りなかったラストピース」だと悟った二人は、ピアノユニット「よんよんまる」を結成。順風満帆に見えるこのユニット、果たしてこれからどうなっていくのか──?
と、あらすじからしてもう面白いとおもいませんか? あらすじだけじゃなく、もちろん中身もしっかり面白い! 音楽に馴染みのない私だって「音楽って素晴らしい!」と思えるほどの傑作です。
もしこの作品が映像化され、音の入った「よんよんまる」を観るこ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!三つ子の魂百までも、音楽は地球を救ううううう
子供の時に受けた衝撃を忘れられない世界的なピアニスト。子供の時に受けた思い出を忘れられない新進気鋭な作曲家。その二人が神様のいたずらで再び出会うことで、二人の間で止まっていた人生が再び動き出す。
ピアノの森で繰り広げられる、二人の楽しい時間とそれをささえるピアニストの姉。ボーイ・ミーツ・ガール、ではなくて、ボーイ・ミーツ・ボーイ(ウイズ・ガール)な物語。
人間てまだまだ捨てたもんじゃない。そう思いたい人は、ぜひ一気読みして如月変態ワールドに、いらっ♫しゃーい。
注)黒胡麻餡の八つ橋を食べながら読むと、涙が止まらないかもしれません。 - ★★★ Excellent!!!この物語そのものが交響曲
全く正反対の二人が織り成す物語。白と黒。気品溢れるプリンスとワイルドな一匹狼。相容れない二人のようですが、お互いにないものを持つからこそ惹かれあい、尊重しあい、新しい世界を拓いていきます。
それぞれの環境、成長、試練。それらを乗り越えていく過程に完全にひきこまれていきますよ。
音楽がベースのおはなしですが、詳しくなくてもその世界にどっぷりつからせてくれます。クラシックなのに堅苦しくなく、この読みやすさは一体どうなってるんでしょうね。
ラストのステージへ向けて、どんどんヒートアップし盛り上がっていくストーリーとともに、読み手のペースも上がっていきますよ~。
二人が奏でるのはどんな曲…続きを読む - ★★★ Excellent!!!やきもきしてしまう、行き交う『想い』
一応『BL』の表記があるが、いわゆるBLっぽい描写はないので、苦手な方もご安心を。
何しろ、作者本人が、「BLは苦手」だと公言している。
主人公ふたりの互いへの『想い』を筆頭に、この物語には沢山の『想い』がこめられている。
親子の、音楽に対する、お世話になったひとへの。
著者の作を何作か読んでいるが、特徴として最後の『結末を読者に託す』点が素晴らしい。
はじめはもっと読みたい、と物足りなく思っていたが、蛇足がなくこの先どうなるのだろう、というワクワク感が読後も続くのが面白い。
今作は特にそう思った。
BLっぽい描写はない、と言ったが、色眼鏡をかけた腐女子の皆さんにも満足頂ける『両想い』…続きを読む - ★★★ Excellent!!!二人だから、生まれる音楽。
正反対に見えて似たもの同士。二人の求めるものは同じでした。
純白のプリンス、大路詩音はピアニスト。漆黒の一匹狼、大神響は作曲家。
ともに才能に溢れた者同士が出会ったのは運命的でした。
二人は互いに自分に欠けていたものを相手に感じ、音楽ユニットを組みます。
二人の打てば響くような会話と、クリエイティブで躍動感に溢れたステージが本当に楽しくて、読みながらピアノの旋律に包まれるような気持ちになります。
クラシックに詳しい方ならこの作品の面白さを100%堪能出来ると思いますが、残念ながらそこまでの知識がない私のような読者でも充分に楽しめます。
テンポの良い文章は天才ピアニストの弾く名曲のよう…続きを読む - ★★★ Excellent!!!アンダンテがアレグロに 「好き」を詰め込んだ物語は、しなやかに走り出す
5歳の時、ピアノコンテストで出会った詩音と響。演奏スタイルも育ち方も違う天才二人がやがて再会し、ユニットを結成していく……。
主軸の一つはもちろん、作者様の大好きなクラシック。正直曲も用語も全て知っているわけではありませんでしたが、それでもすらすらと頭に入ってくるのは読み方に配慮した構成と筆致の賜物です。
その他にも、楽器、作曲家、動植物、ファッションと、きっと普段から興味を持ってるであろうことがよくわかる知識が綺麗に小説に溶け込み、唯一無二の作品に仕上がっています。
もちろん、ストーリーも上質。ただの天才音楽家のサクセスストーリーに終わらず、それぞれの生き方と人間模様、そして試練を乗…続きを読む