概要
お疲れさまです。あったか薬膳で心と身体を「くるみ」ます。
《第7回富士見ノベル大賞 最終選考通過作》
青果店「あきやま」にそびえ立つうさぎの着ぐるみ。そんなうさぎと朗らかな笑顔の女性が経営している青果店の裏に、薬膳庵があることはあまり知られていない。
終電を逃した女性が知るクリスマスの思い出、居場所がない男性が向き合う現実、料理下手な母親が娘のために作るデザート、最愛の妻を亡くし食事ができなくなった男性、ダイエットに疲れた女子大生……
無口で無表情な店主、秋山真心とその妻、棗が薬膳料理で悩める人々の心と身体をくるむ連作短編集。
青果店「あきやま」にそびえ立つうさぎの着ぐるみ。そんなうさぎと朗らかな笑顔の女性が経営している青果店の裏に、薬膳庵があることはあまり知られていない。
終電を逃した女性が知るクリスマスの思い出、居場所がない男性が向き合う現実、料理下手な母親が娘のために作るデザート、最愛の妻を亡くし食事ができなくなった男性、ダイエットに疲れた女子大生……
無口で無表情な店主、秋山真心とその妻、棗が薬膳料理で悩める人々の心と身体をくるむ連作短編集。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!食べることは生きること。優しいごはんが寄り添う、それぞれの人生の迷い道
生きていると、いろんなことがあります。人間関係に疲れたり、不運に見舞われたり、自信がなくなったり、過去を後悔したり。
『くるみ薬膳庵』のごはんは、悩める人々の疲れた心にそっと寄り添い、人生を歩んでいくための栄養を与えてくれます。
ちゃんと食べる。ちゃんと生きる。本作は、その意味をじわっと沁み入るように感じることができる短編連作です。
各章、それぞれ悩みを抱える人の視点で、『くるみ薬膳庵』との出会いが綴られていきます。
年齢も性別も立場もばらばら。抱える悩みもその人ならではで、非常にリアルです。きっと誰かに共感できる。
各話のラストでは必ずあたたかで優しい気持ちになれるのが素敵です。
店主…続きを読む