アルターステラ 飢餓で追放されし小さき旅人は世界を流浪する

小さき旅人を描くこの作品、まずは何よりもこの作者の知性溢れる文章だろう。決して難解ではなくすっと入ってきて読みやすいものの、言い回しなどの表現は決して単純ではない。
緻密な描写は間違いなく世界に浸らせてくれます。森の描写、街の描写、そして生きている人々の描写、ふっと目の前に現れてくるような、そんな印象がありました。
また登場人物たちが誰も彼も魅力的で、その中にあってなお際立つのが主人公たるフィーロである。
誰もがこの世界で生きている。様々なことを考え、かかわり合い、現実ではごく当たり前のことだが、物語の中でもそれを見ることができる。
世界にどっぷりと浸る、これぞ読書の醍醐味でしょう。ぜひご一…続きを読む

物語の序盤までを拝読させていただきました。

まずなによりも緻密な情景描写に呑まれます。

一文一文を丁寧に用い描かれた世界感に圧倒され、自分もその場にいる様な感覚を味わうことが出来ました。

そしてその中で見せる登場人物の生き生きとした姿がまた魅力的です。

例えば同じ獣を相手にしてみせても、それを生きる為の糧として見る者もいれば、それに保護欲を湧かせて慈しむ者もいる。

そういったそれぞれの価値観が物語に深みを生み出し、端的に言うと面白いです。

これからまたじっくりと読ませていただきますね。楽しみです。

最初はロールプレイングゲームの主人公になれた気分で、その後の生活はずっとここの世界に浸っていたいと思ったんですわせる心地よさでした。また溜まった頃に戻ってきて読ませていただきます。

昔の博物学者は冒険者でもあったわけですが、
その方たちの人生を見ているようなファンタジー小説です。
(主人公は老魔法使いの弟子で、薬師であり、旅人です)
森の描写、サバイバル術、軍人たちに翻弄される、貴族とのやりとり……ワクワクしますね！