第55話 助けて
ど、どこ、ここ?
「やっと目覚めたね。僕の可愛い
「や、やだ、だれ!?」
見知らぬ部屋の、見知らぬベッドで寝ていたわたしの前に、顔の真ん中、鼻のあたりを白い包帯でグルグルに巻いた、気持ち悪い男が目の前にいた。
わたしは、何故こんな所にいるの? 倭人くんは?
「大好きな
「ナウ……キモいよぉ。倭人くん、倭人くんは」
包帯男は義兄の翔吾だった。
「ヤマト……ウヒ! ウヒヒ、心配しなくても大丈夫だよナウ。義妹ちゃんに群がる悪い虫は駆除しないとね」
な、な、何を言っているの? 倭人くん助けて……。
「ウヒヒ、今頃は僕が雇ったヒィットメーンが抹殺している筈だよナァウッ! ヒャッハーナァウッ!」
「わ、わたしは絶対に義兄さんだなんて呼ばないよ! 倭人くんはわたしの大切な人なんだからァ!」
わたしは枕元にあったクマのとまとをギュッと抱きしめた。
「ヤマト、ヤマト、ヤマト、ヤマト、ヤマトうるさ―――い!」
抱きしめていたとまとが強引に奪わられた。
「と、とまとを返して!」
「トマト? トマトトマトトマト……」
「倭人くんから貰った大切なとまとなんだからァ! 返してよ!」
わたしはベッドから起き上がろうとしたら、翔吾に頬を殴られた。
口の中が切れて、鼻から血が流れた。
「ヤマトヤマトヤマトヤマトヤマトヤマト」
「イヤァァアアア――――」
翔吾がとまとの手を足を引き千切る。
「やめて、やめて、やめてぇぇぇ――!」
そして翔吾はとまとの首を引き千切り、耳を、目を、鼻を引き千切る。
「あ……あ……あ……とまと……と…ま………」
とまとが……とま……とが……助けて……助け……て……や……ま…………。
残酷に引き裂かれたとまとを踏みつける翔吾を見ながら、わたしの意識は深い深い闇の中へと落ちていった。
―――――――――――――――
【作者より】
今週は一つも投稿出来ず申し訳ございません。ちょいスランプ気味です。
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学校で人気の美少女を生ごみの日に捨てたいんだが 〜東山君、それ酷くないですか!?うるせえ、だったら毎日風呂入れっ、この悪臭女子ッ!! 花咲一樹 @k1sue3113214
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