概要
ある日、彼が眠りから醒めると、いつの間にか謎の怪物が出没する不気味な町にいた。
そこは、悪夢の世界『クレイドル』。突如として世界に発生した原因不明の謎の死病『悪夢症候群』の元凶であり、そこでの死が現実での死と直結するという、文字通りのデスゲームであった。
彼らを殺しに来る怪物。
それに対処するため、煌が与えられた能力はーー
「あの、何も書いてないんですけど」
「…は?」
持っているはずの能力も与えられなかった彼は、この「死の世界」を如何にして切り抜けるのか?
そう。
彼が迷い込んだのは、数多の命が潰える悪夢の世界。
紡ぐは、一人の青年が世界に叛逆する物語。
現実と悪夢が織りなす、希望と絶望の物語。
喜悦と
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ストーリー展開が癖になる? 曲者揃いのデスゲーム!
読者諸兄姉は、『ブラック・ベルベット』と呼ばれるカクテルを御存じだろうか。
スタウト、又は黒ビールと、シャンパン、又はスパークワインを同量で割ったカクテルの事で、液色は夜を思わせる黒いべルベット。
味の方はシャンパン、又はスパークワインの種類によって、やや甘口から辛口までの調整が可能だ。
そんなブラック・べルベットになぞらえるのにピッタリな本作品の解説に移ろう。
本作のストーリーは概要欄を読んで貰うとして、特徴をかいつまんで説明したい。
本作最序盤は、デスゲームからの脱出に主眼が置かれている。
能力に恵まれない主人公である『夜野 煌(よるの こう)』が叩き出す知略の数々に、読…続きを読む - ★★★ Excellent!!!読めば読むほどドはまりします…!
話は割と身近な「悪夢」や「学校」というトピックから始まり、やがてダイナミックに展開していくさまが非常に力強く、引き込まれました。
どのキャラクターもエッジが立っていて、新しいキャラが次々出てきても「覚えられない」ということがなかったです。
皆それぞれに今に至る人生があり、その積み重ねの先に強い信念があることを示されるたびにハッとします。日常の話は後から読み返して泣いてしまいました。
きっと表に出ない部分も緻密に設定されているのだと思います。あえて説明し過ぎず速いテンポでストーリーを進めてエンタメの立ち位置に徹しているのが、かっこいいなと感じました。
応援してる子が亡くなってしまうのはすご…続きを読む - ★★★ Excellent!!!第1章までを読んでのレビューとなります。
謎の病魔とその病魔が作り出す夢の中の架空の世界。
その架空の世界で繰り広げられる位置ゲーム
だが、それはデスゲームで、その世界で死ぬと現実の世界でも死ぬ。
一見、仮面ライダーエグゼイドのゲーム病を思い浮かべてしまい。マジかと思いましたが。
なんのなんの、済みません、私が悪うございました。
物語は何も役職を持たない主人公が、
戦略的構想で危機を乗り越える姿と、各メンバーのとの人間味あふれた、愛と感動のお話でした。
役職、特殊能力、ポータルの描写はあるものの、
ゲーム内ではゲームと言うより、現実に起こっている怪物たちとの戦い。が色濃く出ていて。ゲーム内を感じさせません。
是非、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!切れ味鋭い言葉、濃厚な雰囲気。緻密な描写と伏線。正に、沼にハマる感覚!
読みやすい頭脳派ファンタジー? 否! 侮る勿れ! それだけじゃない、魅力の詰まった作品です!
まず、1ページ。読んでみてください。惹き込まれる描写と設定に、もうページを捲る手が止まらないでしょう。
登場人物は、個性派揃い。しかし、各々にしっかりとバックグラウンドがあり、これが何とも泣ける。その背景があってこそのキャラの性格、行動の動機、感情の変化が描かれていて、そのキャラクター達が、入れ替わり立ち替わり、主人公主軸の物語に絡んでくる一連の流れは、思わず拍手を送りたくなるほど緻密な設計です。そして、それを支えるのは、ぽんず様の至高の言葉選びと情景・心理描写です。私は特にぽんず様の心理描写が大…続きを読む - ★★★ Excellent!!!合理と感情の狭間で揺れる少年の心の機微、手に汗握る頭脳戦をご覧あれ!
高校生の夜野煌は悪夢のデスゲームに囚われてしまうが、彼はチーム内で唯一能力を付与されないままの開始となる。この生存を賭けた死闘の中で、彼は自身の存在意義を見い出すため、その類まれなる頭脳を唯一の武器として強敵に挑むのだった。
本作の見どころは、主人公が繰り広げる巧みな頭脳バトルと、魅力的なキャラクター達が描くヒューマンドラマです。
主人公の煌はシステムから付加される能力は無いものの、その持ち前の卓越した観察眼と洞察力により斬新な戦術を打ち出し、仲間達からその能力の高さを認められていきます。彼の魅せる頭脳バトルは読者を納得させ得る確かな合理性を伴ったものであり、その戦闘過程が作者様の巧…続きを読む