概要
手厚く熱い、葛藤の日々。
何事にも真面目で愚直な直之と、要領がよく、何でも器用に当たり障りなくこなす泰。
二人は中学時代からの親友で、高校、大学とともに過ごしてきた。
大学卒業後はそれぞれ異なる道へと進んだが、直之の、恋人との突然の破局をきっかけに、泰は自身の生き方を見直し始める。
直之はかつての恋人への罪悪感に囚われ、息苦しい日々を送っていた。
人生において付きまとう闇、あるいは、日向から外れたところに生じる影。
それらを抱えながら、光を目指して日々を過ごす人間たちを描いた、静かで手厚い長編小説。
二人は中学時代からの親友で、高校、大学とともに過ごしてきた。
大学卒業後はそれぞれ異なる道へと進んだが、直之の、恋人との突然の破局をきっかけに、泰は自身の生き方を見直し始める。
直之はかつての恋人への罪悪感に囚われ、息苦しい日々を送っていた。
人生において付きまとう闇、あるいは、日向から外れたところに生じる影。
それらを抱えながら、光を目指して日々を過ごす人間たちを描いた、静かで手厚い長編小説。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!磨りガラスを割って見た世界
などと、ひとこと紹介に気取った言葉を載せてみたくなる、そんな文学寄りの物語です。
作者のサンダルウッドさんが、文章が巧みである事、また多くの人が自分の心を多かれ少なかれ、磨りガラス越しに見せるかのように振る舞っている事を突ける人だけに、人の描写にこそ引き込まれるものがあります。傷ついた、傷つけたという関係を、どちらか一方を悪く書かず、双方共に原因がある事を書ける人は、希有であると私は思っています。
原因があるが、かといって責任があるとは限らないというのが、何事にもある事を思い出させる描写は、読者に「自分が属している陣営だけを持ち上げて、恍惚感を与える」という文章ではありません。不自…続きを読む