概要
「彼女」から生まれた「私」の物語
私の名前は「アメミヤ・ナギ」。
コードネームは「レイン」。
倭国国防省所属の非正規工作員。
人間のようであり、人間ではない存在。
しかし、私は私だ。
これは「私」の物語。
そして「私たち」の記録。
第31回電撃小説大賞用あらすじ
雨宮凪は民間軍事会社の一員として戦うが、母国の倭国の要請により帰国し、脳情報移植型代替身体に書き込まれる脳情報の原版となる。レインは相棒のカクリとともに倭国の工作員として海外で活動している。荒野の国では脳情報移植型代替身体を使った兵士について調査し、とある先進国では脳情報にまつわる新技術の開発者を救出、保護する任務を行う。帰国したレインは国防省での聴問会に出席するが、その最中、国防省に侵入者がある。レインは誘われるように機密区画であるゼロ・フロアに踏み込み、雨
コードネームは「レイン」。
倭国国防省所属の非正規工作員。
人間のようであり、人間ではない存在。
しかし、私は私だ。
これは「私」の物語。
そして「私たち」の記録。
第31回電撃小説大賞用あらすじ
雨宮凪は民間軍事会社の一員として戦うが、母国の倭国の要請により帰国し、脳情報移植型代替身体に書き込まれる脳情報の原版となる。レインは相棒のカクリとともに倭国の工作員として海外で活動している。荒野の国では脳情報移植型代替身体を使った兵士について調査し、とある先進国では脳情報にまつわる新技術の開発者を救出、保護する任務を行う。帰国したレインは国防省での聴問会に出席するが、その最中、国防省に侵入者がある。レインは誘われるように機密区画であるゼロ・フロアに踏み込み、雨
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!私とは何なのか? を問うアクションSF。
現代の医学において、心とは脳のことである。だからアイデンティティは心ではなく、脳に宿る。
本作は平たく言えばコピー人間の物語である。脳のデータを残し、そのデータを複製し、肉体に定着させた人間である。主人公のレインはこうしたバックボーンを持っている。
これはSF的な想像力を刺激する。
また彼女がかいくぐる死線の数々、緊張感溢れるポリティカルな場面などなど、読み進めるごとに深い世界に触れられることは必至だ。
またレインのアイデンティティはどこにあり、私とは本来何なのかというテーマも面白い。
そうした意味で本作は哲学書でもある。
人間の本質が疑われる近未来を舞台にしている本作は、現代でもな…続きを読む