概要
その一つ、テバレシア王国に「黒ばら」の二つ名を持つ王女がいた。
彼女の名は、アスカ・テバレス。
整った顔立ちにエメラルドグリーンの瞳。肩にかかる艶やかな黒髪。
胸の出るところはいちおう出て、手足はすらりと伸び、腰も足首もきゅきゅっと締まっている。
それなのに、頭の天辺から爪先まで黒一色コーデ。
黒ばら飾りのカチューシャが、唯一のお洒落。
美形ではあるけれど、王女らしからぬその姿。
武芸とホネをこよなく愛する風変わりな少女だ。
飾り気のない落ち着いた身なりとは裏腹に、彼女の行動は型破り。
王立学園の「卒業祝い」にダンジョン化した廃城をねだり、ホネホネ騎士を護衛騎士にしたり、王国にまつろわぬ城塞都市の主に
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!魔法と友情が紡ぐファンタジーの極致
「黒ばら王女と螺旋の廃城」は、ファンタジーと政治ドラマが見事に融合した壮大な物語です。アスカ王女の冒険は、彼女が自らの運命を切り拓く姿を描きます。彼女が率いる仲間たちは、廃城のダンジョンで魔物との激戦に挑み、骸骨騎士スケルトンキングという強大な敵を倒すことを目指します。しかし、物語は戦闘だけでなく、政治的陰謀や恋愛の要素も巧みに組み込まれています。
アスカのBL趣味が護衛騎士ファブレガスにバレるというユーモラスなシーンもあり、キャラクターたちの人間味が光ります。また、ミランダ王太后からの結婚の提案やペンドラ侯爵の要求に対するアスカの反論など、政治的な駆け引きも物語に緊張感を与えます。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!姫様!! 私もついて行きたいです!!
「なんて、きれいな頭蓋骨なの」
ダンジョンと化したお城。
黄金の骸骨騎士《スケルトンキング》を見て、黒髪の王女様はそう言った。
テバレシア王国アスカ王女は、国王である父にあるおねだりをする。
それは、ダンジョンとなったリヒトラント城を自分のものにしたい、という願いだった。
熾烈な戦いを繰り広げるアスカと骸骨騎士。だが、骸骨騎士は剣を鞘に収める。
「その獅子の紋章、貴女はテバレス王家に連なる者か?」
「私の名は、ファブレガス。――どうか私の剣をお受け下さい」
こうして、アスカは忠実なる騎士を手に入れ、城を制圧。
ところが、アスカは女と言うだけで、リヒトラント城の領主には…続きを読む - ★★★ Excellent!!!魅力的なキャラクターと骨太のライトファンタジー
ヒロインのアスカ王女や、ホネホネ護衛騎士のファブレガスをはじめとする、癖の強いキャラクターが魅力的!
それでいて世界観や政治的な背景がよく練りこまれていて、アスカ王女は様々な思惑に巻きこまれながらも、目標に向かって突き進んでいく姿が美しくてかっこいい。
文体もシンプルで読みやすく、ハイファンタジーでの国家観などの説明文でもすんなりと頭に入ります。
コメディとシリアスのバランス感が気持ちいい。
重苦しくはないけれど、ストレスが適度にかけられているので、ぐいぐいと読み進められます。終盤はスカッと爽快です。
骨太のライトファンタジーを求めているならおすすめです! ホネだけに。
おもしろかった! - ★★★ Excellent!!!武芸とホネを愛する王女は、ホネホネ騎士を従え奮闘する!
黒一色のコーデを身にまとうマグナシア帝国の美しい王女、アスカ・テバレス。彼女は、黒ばら王女と呼ばれていた。そんな黒ばら王女は装いだけでなく、趣味も風変わりだった。
彼女は、武芸とホネをこよなく愛する王女だったのだ!
あるとき、そんな黒ばら王女はホネホネ騎士のファブレガスを護衛騎士にすると言いだして……
明るく賢く美しくしい王女がとても魅力的です!個性的な装いからも分かるとおり、自分のスタイルをつらぬく強さも持つ女性で、彼女がいるだけで場面が華やぎます。
ホネホネ騎士ファブレガスは、コメディ担当課と思いきや、実際は勇敢で真面目な頼りになる騎士様!見た目と中身にギャップがあって、キャ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!護衛騎士はイケメンボイスでホネホネ。全身黒コーデの王女は廃城を所望する
以前『冒険者ギルド9625』を拝読した際に、作者様の描く女性が生き生きしていて素敵だなと思ったのですが、本作の主人公アスカ王女も大変魅力的で心惹かれます。
品があって知的。
美形にもかかわらず全身黒コーデで型破り。
なにより武芸とホネをこよなく愛している♡
風変わりで天真爛漫な少女かと思いきや、
政略を素早く見抜いて時には可憐に首を傾げてみせたり。
さりげなく権謀術数にも長けている。
そんな生きるしたたかさを身につけた素敵な女性や、
イケメンボイスでホネホネな騎士が出てくる、
シリアスとギャグのバランスが絶妙なユーモア溢れるファンタジー。
ライトな感じで綴られているのでサクサク読めてし…続きを読む - ★★★ Excellent!!!武芸と「とあるもの」をこよなく愛するコメディタッチのストーリー重視小説
22話まで読んだ時点でのレビューになります。
なんというか、ちょっと特殊なものがフォーカスされてしまってるので、コメディかな? と思っちゃいますし、思わず吹き出してしまうところが多い小説ではあるのですが、物語の骨格はしっかりしてて、読み応えのあるストーリー重視の小説だと私は勝手に思ってます(ただ、異論はあるだろうなぁ・・・。だって〇〇なんですものw)
注目してほしいのは、王女様のトークシーンです。会話で物語を引っ張っていく力とか、読者の心を鷲掴みにする力は見事の一言です。また、戦闘シーンも描写がすごくいいんですよ。
登場キャラの動きちや、話し方や会話文の出来の良さで、ちょっと勘違いしち…続きを読む