概要
「君はどちらになりたい? 神(わたし)の生贄か──それとも、花嫁か」
元孤児の小夜(さよ)は凍え死にかけていたところを村長に引き取られ、虐げられながらも暮らしていた。しかしある日、自分が引き取られたのは、“神の末裔”を名乗る醜悪な領主に義妹の身代わりとして捧げるためだったと知らされる。
耐えられず逃げ出した彼女は、元凶たる神の祠を絶望のまま、壊してしまう。
「罰当たりだな。これは君、死んだね」「別に良いよ。ちょうど、死にたかったところだから」「くっ……あははは! それなら、死なせてあげないよ」 こうして少女は、神に拾われた──。
神を呪って祠を壊した少女と、そのせいで眠りから叩き起こされてしまった気まぐれな神様(※独占欲強め)。神社を舞台に繰り広げる、和風恋愛ファンタジー!
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※カクヨムコン10ライト文芸部門応募中!ハピエン保証
耐えられず逃げ出した彼女は、元凶たる神の祠を絶望のまま、壊してしまう。
「罰当たりだな。これは君、死んだね」「別に良いよ。ちょうど、死にたかったところだから」「くっ……あははは! それなら、死なせてあげないよ」 こうして少女は、神に拾われた──。
神を呪って祠を壊した少女と、そのせいで眠りから叩き起こされてしまった気まぐれな神様(※独占欲強め)。神社を舞台に繰り広げる、和風恋愛ファンタジー!
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!神は優しくない。けれど、どこか憎めない。
「罰当たりだな。これは君、死んだね」
「別に良いよ。ちょうど、死にたかったところだから」
自身の運命を掻き回した元凶の祠を壊した小夜。
だが土地神――暁は気まぐれで、小夜を振り回す。感情が読めない暁の奇行に怯える小夜。だが帰る場所がない小夜は、暁のところに住まわせてもらうことになる。
実は暁は、うかつにも小夜に神力を与えてしまった。神は神力を与えてしまえば、責任を取らなければならない。
そのことは明かさず、暁は小夜にこう告げる。
「小夜、君はどちらになりたい? 神(わたし)の生贄か──それとも、花嫁か」
暁の気まぐれ翻弄されながらも惹かれる小夜と、心の中で言い訳をしながら小夜に触れる暁…続きを読む - ★★★ Excellent!!!※小夜は特殊な寵愛を受けています。同じ所業は罰を受けるためやめましょう
澄み渡った水の中で生きられない魚がいるように、この世界の物語は、下界で生きる私にとって眩しいものでした。
救いがあるとすれば、神という存在であっても、人間と同じ喜怒哀楽の"感情"があるなら――
ときに惑わされ、ときに不合理な選択をすることもあるのだと、一抹の安心感を得られたことでしょうか。
最初の選択が正解でも、時の移ろいによって同じ選択が必ずしも正解とはなり得ないこと。なぜそうなり得ないかの心理描写がとても丁寧に表現されていて、もどかしさを含めて最後まで楽しく読めました。
などと、サラッと『最後まで楽しく読めました』と書きましたが――
他の方のレビューでも触れられている通りで、私も…続きを読む