第13話 脱出
「あ〜疲れた〜!」
何とか寮の部屋にたどり着いた僕はすぐさま布団に倒れ込んだ。
拘束を解いた後、ヨシノちゃんが勘付かないように、色々な魔法を使いながら何とか脱出した。
「しかし……まさかヨシノちゃんが学園の地下に住んでいるとは……」
地上に上がったら、そこは学園の中庭だった。
そこから普通に出ようと思ったが、面倒なことになりそうだったので、こっそり脱出しようとした。
しかし、結果的に学園のセキュリティをかいくぐって脱出するのは不可能だった。
だから仕方なく警備の人に掛け合って出してもらった。
僕が上級クラスなだけで即答で通してもらったからな…
この学園の上級クラスってすごいんだな〜
まあ僕は試験受けてないんだけど。
でも、僕はいずれ無双する運命だからいっかな〜
なんて思ってたら、僕は重大なことに気がついた。
依頼……はどうでもいい。どうせ期限は過ぎている。
学校……もどうでもいい。来てない人は半数以上を占める。
そう。
正直なところ、空気魔法は今のレベルでは無双にはほど遠い。
だから感覚を忘れないように毎日練習を重ねる必要があった。
しかし、僕がだるさのあまり『傀儡』をつかったのに加えて、ヨシノちゃんが僕を何日か監禁したので、なんと一週間の間できていなかったのだ。
これは由々しき事態だ。
このままでは、前世を含めて110年の夢が達成できなくなる。
それだけは絶対に避けなければいけない。
日は……余裕で落ちている。
「今からでも…行くか!」
こうして僕はコノラノ平原に向かった。
――――
次の日。
僕は学園に来ていた。
いつもは寝るためだけに来ているが、今日は違う。
「理事長ー!」
そう言って僕は理事長室を開けた。
要件はもちろん―――ヨシノちゃんである。
「―――ということなんだけど、どうにかなりませんか?」
「う〜む。ヨシノが……」
理事長は根っからの孫バカだからダメ元だったが、以外にも話は聞いてくれた。
これは希望を持っても良いのではないか?
「結論を言う―――無理じゃ。」
「え?」
もしかしたら希望を捨てたほうが良いかもしれない。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
こんにちは。椛みさかです。
補足です。学園のセキュリティは、えげつないです。
30センチごとに魔力感知機があり、魔力を使い果たしてフラフラにならないと無断では通れません。
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