第16話 降格 ~追放の代償~ (後編)
建築物は破壊され、食糧庫の食べ物は食い荒らされ、
とても住める状態ではなくなった村は破棄されることとなった。
村を防衛できず、甚大な被害をもたらす原因となった
しかし、緊急
「くそっ! こんなはずじゃ、なかったのに!」
当初は抵抗する冒険者もいたが、
フェレティスである。
アラン達はフェレティスをレオネスの後継にしようと考えるが、フェレティスはレオネスほどの働きは出来なかった。
「荷物持ちなんざ、誰にでもできンだよ! 敵の動きを見て、ちゃんと伝えろグズが!」
「傷を負ったら、すぐにポーションを持ってくるものだろう? 全く……」
「矢が尽きる前に矢筒を渡せ! ノロマが!」
「魔法を使ったら、マジックポーションを渡しなさいよ、役立たず!」
大量の荷物を運ぶのに精いっぱいのフェレティスにそれ以上の働きを要求し、できなければ暴言と暴力がフェレティスを襲う。
そうして一年が過ぎ、かつての
「戻ってこい。また使ってやるぜ?」
「何言ってるんです、俺が必要ないといったのはあなた達でしょう? それを戻ってこいなんて、今さら遅すぎやしませんかね」
再開したレオネスに戻るように言うが、レオネスは拒否した。
「レオネスの分際で、俺たちの誘いを断るなど……!」
レオネスとの攻防ののち、
「憲兵の邪魔が入らなければ、殺してやったのに!」
「まあまあ、アイツも冒険者をやっているみたいだし、会う機会はたくさんあるよ」
「次に会った時には、絶対に殺してやる!」
「それより、狩りに行かない? 気分転換に」
「そうだな」
ファニアの提案にクラムが同意する。
「フェレティスの奴はどこだ?」
「買い出しだよ」
「じゃあ、放って行きましょう。今回、
◆◆◆
アルブ平原を訪れた
すでに冒険者が魔物と戦っており、その魔物を横から
「何か言いたそうだな?」
「いえ、何も……」
アランの言葉に口をつぐみ、立ち去る冒険者。
戦っても勝ち目はなく、ギルドに抗議すれば報復される。
ゆえに、泣き寝入りするしかない。
いつもの光景だった。
しかし、この光景もこれが最後であった。
「ほう、そっちからきてくれるとはな、レオネス。土下座して靴でもなめれば、
レオネスは無言で剣を抜く。
会話しに来たのではない。
レオネスは自分に与えられた“使命”を果たしに来たのだ。
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