第41話 二回戦 ~罠~
一回戦が終了し、結果が発表される。
「二回戦へ進出するのはぁ!
司会のマオルゥが勝ち残ったチームの名前を挙げ、歓声が上がるお。
「ベルセリオン、王国騎士団ガラドゥム隊、ブランベル、
「二回戦の第四試合、
「ヤバそう……」
「ちびっこ並みの感想ね」
「ミレスさんは小さいですから」
「は?」
「なんでもないです……」
選手席から結果発表を見ていたレオネス達。
「二回戦は明日の朝より開始されます! 今日以上の激戦が予想されます! 楽しみですね!」
「俺たちの相手は
「二回戦ともなると、一回戦の時の様な手抜きは出来んな」
二回戦を前に気を引き締めるセンジ。
レオネス達は一回戦の結果発表を確認し、二回戦に備える。
◇◇◇
翌日。
「そろそろ出番だな」
控室で準備を済ませたレオネス達は会場へと向かう。
「それでは入場してもらいましょう! 赤コーナー、
レオネス達が入場し、歓声が上がる。
「続いて青コーナー、
「おい、準備はいいか?」
「ああ、バッチリだ」
「よし、やれ!」
怪しげな会話を行う
突如レオネス達、
「ッ!」
「なんだ!?」
展開された魔法陣に混乱するレオネス達、
レオネスとセンジは魔法陣からの離脱に成功するが、ミレス、ルナリス、フェレティスは魔法陣からの離脱に遅れ、魔法陣と共に姿を消す。
「ちっ、二人残ったか」
レオネスとセンジが残ったことに不満を表す
「貴様ら何をした!」
武器を構え、
「安心しな、王都の外に転移させただけさ。あんたらは強いから遅刻で失格にさせようと思ったんだが、二人残っちまったな」
「まあ、こっちは五人だ。五対二、勝たせてもらうぜぇ?」
ヘラヘラと笑う
「くっ! ゲスどもが!」
レオネスの心中は穏やかではなかった。
「落ち着けレオネス、気持ちはわかるが、冷静さを欠けば奴らの思うつぼだ」
レオネスを落ち着かせるセンジ。
「転移されたというミレスたちは心配だが、あいつらの強さは誰より俺たちが知っているはずだ。ゆえに、俺たちは俺たちの務めを果たそう」
「センジ……」
センジの言葉に冷静さを取り戻すレオネス。
「おーっと、これは急展開! しかし、ルール上、メンバーが揃わない場合は勝ち抜き戦に変更となります! つまり、試合はこのまま続行されてしまうのです! 運営は非情なのです!」
「レオネス、お前は
「ああ。分かった」
リングに上がるセンジ。
「それでは二回戦第一試合一戦目、センジ選手対レラジエ選手! 両者位置について!」
センジとレラジエは位置に着き、武器を構える。
「始めぇ!」
戦いのゴングが鳴る。
「転移させたメンバーが戻ってくる前に片付けるぜ!」
短期決戦を狙う
「
センジは武器の大剣に風属性をまとわせ、風の刃により攻撃範囲を拡大させ、また、攻撃速度を向上させる。
攻撃速度が向上したセンジの大剣は、レラジエの矢を次々と撃ち落とす。
「大剣なのに、あのスピードか。やはりただ者ではない!」
レラジエは魔力を込めた矢を放つ。
「喰らえ、デスペネトレイト!」
魔力により貫通力が増大した高速の矢がセンジに向かって放たれる。
センジは大剣を盾に矢を防ぎ、また、剣で矢を叩き落としながらレラジエとの距離を詰める。
「ちっ!やりやがる!」
レラジエはナイフを抜き、接近したセンジの大剣を弾く。
接近戦に持ち込まれた時点で弓使いのレラジエに勝ち目はなかった。
しかし、レラジエの口元は笑っていた。
「俺はここまでらしい。だが、俺の攻撃は次へとつながる!」
「
センジは力を込め、ナイフを構えるレラジエを大剣で吹き飛ばす。
強烈な一撃をナイフで受け止めきれずに吹き飛んだレラジエは地面と激突し、戦闘不能となる。
「勝者、センジ選手!」
レラジエを下し、勝利したセンジであるが、身体に違和感を覚える。
(まさか、奴の攻撃は……!)
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