第50話 準決勝 ~VSビフレスト~ ⑤
鍔迫り合いに持ち込み、気を高め、ノクスを弾き飛ばすミレス。
後ずさりするノクスにミレスはアルハザード流・
剣を地面へと振り下ろし、地面から出現した無数の岩の槍がノクスに襲い掛かる。
「これは、アルハザード流! それも属性派生かっ!」
ノクスは跳躍し、空中に飛ぶことによって岩の槍を
すかさず、ノクスは地上にいるミレスに向かって攻撃する。
「
ノクスが放った黒い槍は無数に枝分かれし、複数の槍となってミレスを襲う。
ミレスはアルハザード流・
ミレスはノクスの着地を狙い、
ミレスの放った風の刃をまとう衝撃波は、ノクスの黒い剣閃・
「まだまだ!」
「連撃か!?」
ミレスは
間合いに入ったミレスは氷の十字斬りと炎の闘気の連携技である
「くっ!」
ミレスの放つ氷の十字斬りをノクスは
「流石はアルハザード流、多彩な属性剣技だ……」
ノクスは口から垂れる血を腕で拭い去る。
「これは、出し渋っている場合ではない、かな……!」
ノクスは剣を掲げ、剣に魔力を収束する。
「……こっちの魔力も残り少ない、秘剣で決める!」
対するミレスも目の前に剣を掲げ、剣に闘気を集中させる。
「
ノクスは黒い魔力をまとい、ミレスに突進する。
「
ミレスは気を高め、ノクスに向かい、駆け出す。
ノクスの
対するミレスのアルハザード流秘剣・
繰り出された闇の一撃を、闘気の交差斬りが受け止め、続く兜割りが闇の剣を弾く。
さらに、刺突で追撃し、締めの横薙ぎで竜の姿をした闘気を撃ち出し、ノクスを吹き飛ばす。
「がああぁぁぁ!」
竜の闘気が直撃したノクスは場外に派手に吹き飛び、地面を転がる。
「僕の、負けだ……」
地面に大の字に転がるノクスは敗北を受け入れる。
「凄まじい連撃技によりミレスティア選手の勝利です!」
ノクスを下したミレスだが、
「それでは七戦目! ミレスティア選手対クラース選手! 試合開始!」
クラース・ケイシー。
竜を倒し、
クラースもまた、魔法剣士であり、強力な魔法剣を扱う事が出来る。
ミレスは剣を構えるが、疲労から足が震え、立っている事すら難しかった。
それに気づいたクラースはミレスに降参するように言う。
「立っているのもやっとなんだろ? 疲れ果てた女子をいたぶる趣味は無いんでな、降参してくれると助かる」
「そうね、こんな状態ではまともに戦えそうにないわ」
片膝を突いたミレスは降参する。
「おーっと! ミレス選手の降参により、クラース選手の勝利! クラース選手、何もしておりません!」
プルプルと震えるミレスはルナリスとフェレティスの肩を借り、リングから降りて行く。
「大丈夫なの、ミレス?」
「一時的なものだから、ちょっと休憩したら治るよ」
「なら、いいんですけどね」
ミレスはレオネスとすれ違った際に後を託す。
「ここまでは繋いだわ。レオネス、最後はしっかり締めてよね!」
「ああ、みんなの戦いを無駄にはしない!」
リングに立つレオネス。
「会うのは
レオネスに声を掛けるクラース。
「そうだな」
「あの時、俺はお前と戦ってみたいと思った」
剣を抜いて構えるクラース。
「最高の舞台でそれが叶うとは、うれしい限りだ!」
「それは何より」
レオネスも腰の剣を抜いて構える。
「両者準備はいいですね! それではレディー、ゴー!」
先に動いたのはクラースだった。
レオネスとの距離を一気に詰め、強烈な突きを繰り出す。
「ルーンストライク!」
レオネスは剣を振り、クラースの突きを弾く。
だが、レオネスの剣はルーンストライクの衝撃で砕けてしまう。
バックステップで距離を取るレオネス。
「がっかりさせてくれる、これで終わりとはな」
レオネスに剣を向けるクラース。
「そう慌てるなよ」
レオネスは右手に魔力を収束させる。
魔力は剣を形取り、そして、瞬時に剣を形成する。
「なに!?」
魔力から剣を精製したレオネスに驚くクラース。
「
観戦していたディアスが呟く。
「ディアスさん、解説を」
ディアスに
──
魔力の剣であり、青白く発光する
物質化させる事により、壊れるか、術者が消すまで消えない特性を持つ。
「つまり、消費魔力が増える代わりに、性能も上がると?」
「まあ、そんなところだ」
新たに剣を精製したレオネスは構えを取る。
「戦いはここからだ!」
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