終焉の魔女の末妹

　地獄の日々を送った僕が選んだのは『自殺』と言うありきたりな逃避だった。
　死んだはずなのに、果てすら見えない海に一人箱舟に乗って漂っていた僕は、自分をいじめた人間、切り捨てた人間、見下した人間達が自分の死によりどんな苦痛を味わっているか、絶望に顔を歪めているかを考えると自然に口角が上がり、恍惚な笑顔が顔に張り付く。
　しかし、夜空に浮かぶ月が映したのは……。


　なんて事があって、男やけど終焉の魔女三姉妹の四番目の妹になって世界滅ぼしたるわ！！　見とけよ！！　お前ら！　絶対泣き面掻かせて土下座させたるからな！！　覚えとけよ！！　な魔女（仮）の男の子ファンタジーコメディ小噺。