たまには夫同士で会話を…… 3

 「さて、次は誰だぁ……また俺ちゃんか! んで、話す内容は……夫、妻のカワイイ所かよ~!」


 さて、次は公平にタツヤの番がと思っていたが、運命の女神は残念ながらそれを避けたらしい。

 そして、シンのアホ話、第二幕が開園する事になった。


 …………。


 さて、姐さんの可愛らしい話は〜……遊園地に一緒に言った事だな!

 ある日、姐さんが。


 「遊園地、遊園地」


 って言うもンだから。


 「大人の遊園地だったら大歓迎だぜ!? ガタンガタンと揺れる、俺様って愛のジェットコースターに乗っちゃう?」


 なンて言ったら殴り殺されそうに……まぁそれは置いといて、とりあえず俺様と姐さんは車に乗って遊園地へとデートに出かけたんだ。

 んで、姐さんが初めに乗りたがった物は何だと思う?

 何とジェットコースター!


 まぁ俺様じゃないのは残念だったけど、姐さんと楽しく乗ったんだ。

 あぁいつも通りの無表情だったけどさ。


 でも、終わった後よ『いやー楽しかった』なんて思いながら次の乗り物探して探していたらよ。


 「私、怖かった……」


 って珍しく俺袖をギュッと掴むんで頭を俺に押し付けてくるのよ!

 いやーこの時ばかりは体格無視して可愛かったな、だって頬を染めて、微妙に目をウルウルさせていたんだぜ、きっとギャップがとってもあったんだなぁ!

 やっぱこの空気、俺カッコつけて姐さんのハートをドキッとさせる大チャーンスだと思った訳よ!

 だから俺はバッチリ、カッコよく言ってやったんだ!

 

 「いやーミス・ホルスタインの言った通りだな~。 やっぱ胸が無いと心が狭い、つまり狭いという事は、心に余裕が無いと! いやー哲学的だよね、胸の大きさ=心の広さ説〜」


 …………。


 「そしたら、顔面掴まれブンブン回され観覧車ってな。 いやーなかなかの恐怖だった、遊園地ハンパねぇわ……」

 「もう遊園地関係ないだろ、それ……」

 「いやー半端なく可愛いぜ! いわゆるアレだよ、ツンデレって奴の進化系的な? ツンデレチュウみたいな? さらにピリピリする石を使うとツンギレチュウに進化するんだぜ、カワイイだろ?」

 「「一体何の話なんだ……」」


 流石に訳が分からない発言に、俺とタツヤは声を合わせた後、呆れてため息をつく。

 たまに思うが、一体どんな暮らしをしてきたらこんな発想が出るのか?気になるところだが、まぁ気にしたら負けだろう。

 とりあえず、さっさと次に移るか。


 「さて、シンの話を真に受けていたら疲れるから、次いくぞ~」

 「あ、ちょ! 俺様の事、そこまで言うこと無いじゃない〜」


 わざとらしく言うシンは置いておいて、ルーレットは回る。

 そして。


 「やっとタツヤの番だな」

 「お、従者君の番じゃない、期待してるよ~ん!」

 「みんなが驚く話っスか……」


 次はタツヤが驚く話をする事になった。


 …………。


 最近なんスけど、モミジさんが体調が悪いみたいで良く吐くようになってしまってですね。

 なので最近、早く家に帰る様にしていたんスよ。

 でも、吐き気が収まらなくなるどころか、食欲もなくなってきたみたいでしてね、炭水化物とか食べれなくなって、その上睡眠不足になってたみたいで……。

 それで、流石に心配になったんで昨日、俺必死にお願いしたんスよ。


 「モミジさん、病院行きましょうって! お願いっスから!」


 とか言ってっスね。

 最初は『大丈夫ですわ』って言ってたけど、自分の必死なお願いを。


 「そ、そこまで言うなら仕方ありませんわ……」


 って言って受け入れてくれたんすよ。


 それで、とりあえず車に乗って病院に行くんすけど、あ、吐き気はするって言ってたんで、袋を用意してっスね。

 そして、病院に着いて、先生にお話ししたら、何か急に検査を始めてですね。

 いやー何か重大な病気かな~……って思いながらビクビクして待っていたら、先生がやってきて。


 「つわりですね……」


 って言ったんすよ。


 …………。


 「んで、結果分かった事はっスね。 モミジさん、妊娠6週間目だったみたいなんスよ~」

 「「え?」」


 俺達はタツヤの予想外の発表に、声をそろえて固まるのであった。

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