第12話 初めての授業

「ふわぁぁぁぁぁ…よく寝た」

今日は初めての授業だ。

魔術学と理科学、騎士育成の授業があるそうだ。

コンコン。

「ディールマティーナです。マリリーン様、お目覚めでしょうか?」

「はい。入ってよろしいです。」

制服に着替え、食事を摂る。

北館に行き、魔術学室に行く。

既に何人か集まっていた。

「はじめてお目にかかります、アーリアディーナ先生。」

「よろしくお願いします、マリリーン。」

魔術学の先生はアーレイベーティックのアーリアディーナだ。

30代くらいで、深い紫の髪を緩いポニーテールにしている。

クールな感じのかっこいい先生だ。

すべての領地の1年生が椅子に腰かけると、、授業が始まった。

「今日の初めての授業では、魔石染を行います。

皆さん、入学式で配られたブローチを外して持っていてください。」

アーリアディーナの凛とした声が響く。

…皆日本の同学年よりしっかりしてる…

「そして手を握り、手から放出するイメージで魔力を放出してください。」

説明はかなり雑だが、取り合えずやってみる。

…手から魔力を放出…

軽く力を入れると、ぼんやりと光が浮かび上がった。

「わぁ…!」

さっきまで無色透明だった魔石が、ガーネットのような赤

に染まっている。

「マリリーンさん、早いですね。見せてください…

上手ですわ!少しこれ、お手本に使ってもいいですか?」

「うぇっ⁉あ、はい。良いですよ…。」

まさか本来平民の私がお手本レベルにできるとは思わなかった。

「まだ終わっていない方、こちらを見てください。

とても上手です。うまく魔力を入れることで、このように綺麗にできます。

ちなみに、マリリーンが魔力を込めたものです。

…はい、貸してくれて有り難うございました。」

私にブローチを返すと、皆をせかし始めた。


しばらくして。

カラーン。

「皆さん、魔術学の今日の授業は終わりです。

次は…理科学ですね。」

理科学の教室に移動する。

理科学はアーゲルアーカイクのゲッツィーナ先生だ。

庭園へ行き、とにかく採集をし、植物について学んだ。

私は消臭効果のあるハーブをいくつか摘んだ。

あの動物性のくさい石鹸を改善したいのである。

カラーン。

次は騎士育成の授業だ。

アーレッスアットのルーファンダー先生に、騎士の心得などを教えられた。

それで今日の授業は終了だ。

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