茜&碧⇔ルイド&ルピス編 全ての始まり

第1話 まさかの異世界転移

アタシは水野茜。北中の1年生。

食べ歩きが大好きで、双子の弟・あおいがいる。

碧はアタシと違い食べることにあまり興味がない。

碧が好きなのは音楽。バリバリのクラシックから流行りのアニソン、音楽の授業まで好きだ。

アタシはよく男子みたいと言われ、碧はよく女子っぽいと言われるらしい。

それもそのはず、アタシは言葉遣いが荒く、髪の毛だってベリーショート。

顔だちも男子っぽいし、制服もネクタイにズボンだ。

対する碧は、喋り方がキャラキャラした感じで髪の毛が男子にしては少し長く、パステルカラーが良く似合う。顔だちも小さい頃、女の子と間違われたほどだ。

二人とも、自分たちがそれぞれ男だったら、女だったら良かったのに、と思い続けてきた。

今は部活(卓球部)が終わって下校途中だ。

てくてくと歩いていると、後ろから碧がやってきた。

碧は家庭科部に所属している。北中にはなぜか音楽関係の部活はない。

本当は吹奏楽部が良かったらしいが、無いのであきらめたそうだ。

だが、碧は裁縫も得意なのでとても楽しそうにしている。

「あーかね!」

「うんわっ!びっくりさせんなよっ」

「ゴメンゴメン!これ、今日家庭科部で作ったんだ!」

家庭科部では最近、使わなくなった服をリメイクしているらしい。

今回碧が作ったのはサイズの小さくなったジーンズで出来たトートバック。

暇でやったという刺繍は、細かく美しい水色の薔薇。

「うわ、すげー」

「いいでしょ?」

「自己肯定力高いな。」

「それは茜もでしょ?」

「それもそうだな。」

そんな会話をしていると、突然。

強い光が向かってきた。

車のライトとか、そういうレベルのものではない。

眩しくて思わず眼を瞑る。



何事………………………………………………?



眼を開けると、そこは―――

「うわあっ!」

目の前に、見たことのない街並み。

かなり白に近いパステル調のカラフルな建物が連なる、夢のような町。

下には石畳、上には青い空。

碧が思わず、「空は青く澄み渡り―」

と歌い始めるほどの、いい景色。

「いやいや碧、歌は歌うな。

ここ、どこよ?」

「んー、異世界?」

「だよな。そうとしか思えないよな。」

やばい展開になってきた。どうする?


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麻紀香とマリリーンのシリーズが終わり、次は茜と碧、ルイドとルピスのシリーズ。

2人はこれから、どうなっていくのでしょうか?

お楽しみに!

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