第4話 まさかの事態

「お母様、お父様。僕も部屋に戻って良いですか?」

「ああ、戻れ戻れ。」

「早く行きなさい。」

ハアと小さくため息をつき、記憶の中の自室へ向かう。

「狭っ」

記憶と今までの会話から何となく想像はしていたが、元双子の弟と一緒に使っていた子供部屋よりも狭い。

「屋根裏じゃん」と呟き、くすっと笑う。

母さん、父さん。残念、僕はこういう部屋結構嫌いじゃないんです。

「あああああああああああ!楽しいいいいいいいいいいいいいw」

皆さん、大丈夫。僕は頭のネジ外れてないから。

本当の顔がこれだから。安心してください。

窮屈な部屋にあふれかえる物を眺めているだけでテンションが上がる。

母さんや父さん、るりりに会えないのは寂しいが、まあしょうがない。

『貴方にプレゼントをあげよう。』

え?だれ?今の声、僕の声じゃないよ?周りに部屋もないし、どういう事?

戸惑っていると、目に「万能」という2文字が飛び込んできた。

「何?」

困惑。

どーなってんのよ?

ひねくれた私の頭に、Adoの「うっせえわ」が流れた。

あー、うん、うっせえわ。みーーーーーーーんな、うっせえ!

心の中で叫ぶと、さっきの謎の声もあまり気にならなくなった。

まあ、うまくやっていけそうかな?

これからがちょっと楽しみだ。

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