第2章10.5節 勇者、黒龍と友になる

「よくわかったか?合法ロリってのは18~30歳ぐらいの童顔で身長が低い女のことを指し、アニメ声なら花丸満点ってやつだ。ちなみに、胸の大きさは人それぞれ好みがあるから気を付けろ。俺は巨乳派だ。」

「うむうむ。我の様に見た目は童女でも中身が年寄りのような者をロリババアというんじゃな。また、この年寄りのような言葉遣いもロリババアである証拠であると。」

「ま、簡単に言えばな。ロリッ娘を専門にしてる奴からすれば俺の言っていることもまだ半分にも満たないと思うが、今回はこのぐらいにしといてやる。」

「うむ。最後にいいかの?」

「何だ?」

「その合法というのはなんじゃ?何故ロリババアには使わん?」

「ああそれか。合法っていうのは言い換えれば法を犯していないということだ。俺のいた世界では“イエスロリータ。ノータッチ。”っていう言葉があってな。みんな、特に男共はロリッ娘に触れるどころか近づくことすら禁忌とされているんだ。遠目で見るのが正義の世界なんだ。だが、合法ロリはそれが許されたロリッ娘ってことだ。お触りも、何なら家に連れ込んでその後もってのも良しだ。」

「ふむ。つまり交尾のできない童女と交尾のできる童女のようなものということかの?」

「・・・まぁ、それでいいや。」

「クフフ。実に興味深いのぉ。お主はやはり我の知らぬ叡智を有しておる。うむ。うむ!気に入ったぞ、勇者!お主を我の友と認めてやろう!」


無い胸を張られ、勇者は嫌な顔をする。


「いえ、結構です。」

「うん?何故なにゆえ敬語で話すのじゃ?・・・ん!?今お主断ったのかえ!?我の友を!!?」

「勇者様!!?何をおっしゃっているのか分かっているのですか!!?」

「だってロリババアは性癖に無いし・・・。」

「そういう問題か!?」


勇者の返答にエルレイヤたちから非難の声が飛ぶ。

面倒くさいと思いながら、説得の言葉を考えていると黒龍が口を開く。


「では勇者よ、我がこの姿で無くなれば友と認めてくれるのかえ?」

「まぁ、ロリババア以外にも嫌いな属性があるからそれだったら却下だがな。姿を変えてくれるんならそのほうが良いな。」

「わかったぞ。ならば・・・。」


黒龍が目を閉じると、青白い光に包まれる。

光はどんどん丸くなり、小さくなる。

その瞬間、光が洞窟を覆うように一気に広がる。


「ぐっ!」


眩しくて閉じた目をゆっくりと開けると、そこには小さな可愛い黒い龍がパタパタと飛んでいる。


「この姿なら良いかの?我も友としてお主の旅についていくぞ、良いな?」

「マジか・・・。」


愛らしい声にエルレイヤたちからは黄色い声が聞こえてくる。

断れる雰囲気ではなくなってしまった勇者は、しぶしぶ了承するのだった。


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