安藤と柊
ゲームをした後。
16時にミーティングが始まった。
1軍監督の伊藤さんが部屋に入ってきて
データーの確認だったり、スターティングメンバーを発表する。
今日のスタメンは、
1番 佐伯 センター
2番 小久保 セカンド
3番 橋本 サード
4番 高見 レフト
5番 松田 ファースト
6番 長妻 ライト
7番 常田 ショート
8番 黒岡 キャッチャー
9番 安枝 ピッチャー
昨日と変わらないメンバーとなった。
今日の相手ピッチャーは、茂村で
ストレートの球速が155kmと本格派で
ツーシームの切れもある。
「真正面から崩すしかない。ストレート狙いで振っていこう。
バントのサインを多く出すから、準備しといて」2軍監督の伊藤さんが言った。
ミーティングが終わり、各自練習に入った。
僕はトイレに行っていると
安藤が入ってきた。
「今日は、茂村さんだからあまり点が入らないかもね」安藤が言った。
「そんなに、茂村選手っていいの」僕が言った。
「昨年の防御率たしか、2点台じゃなかったっけ」
「まじか、エース級じゃないか」僕が言った。
「交流戦って対戦回数が少ないチームとやるから
データーが重要なんだよ」安藤が言った。
「そうだよな」僕がいった。
安藤と僕がトイレから出てロッカールームに行った。
「柊、データーでは茂村さんはアウトハイのストレートが打たれやすいらしいよ」
安藤が言った。
「例えそれを狙ってたとしても、アウトハイを必ず打てるわけじゃないのが野球の難しいところだよな。配球の問題もあるし」僕が言った。
「2ボール2ストライクからの5球目の球の被打率が290となってるらしい。」
「それは、ものすごく高いな」僕が言った。
試合1時間前の17時に横浜ゴールデンウルフズの守備練習が始まった。
僕はショートの守備につく。
ショートの守備には、常田さん、山岡さんがいた。
1軍の打撃コーチの横塚さんがいいテンポでシートノックをしていく。
サードから順にノックを行ってファーストまで回る。
サードの橋本さんがエラーをした時、
横塚コーチはまた、サードにノックをした。
今度は橋本さんが上手くボールを取ってファーストに投げた。
僕にノックが来て、一回強い打球を少しファンブルしそうになるがしっかりとボールをクラブでつかんでファーストに投げた。
その後も僕はミスをしないで堅実に守備をすることができた。
ノックが終わってベンチに下がる。
相手側が守備練習を行って
試合30分前にスタメンが発表される。
「横浜ゴールデンウルフズのメンバー発表
1番 佐伯 センター 」とウグイス嬢が言う。
横浜から応援歌が流れる。
そこから、ウグイス嬢がどんどん名前を呼んで言った。
横浜ゴールデンウルフズ
1番 佐伯 センター
2番 小久保 セカンド
3番 橋本 サード
4番 高見 レフト
5番 松田 ファースト
6番 長妻 ライト
7番 常田 ショート
8番 黒岡 キャッチャー
9番 安枝 ピッチャー
「オリックス バイソンズのスターティングメンバーを発表します」
ウグイス嬢が言ってメンバーが発表される。
1番 黒瀬 センター
2番 青島 ライト
3番 岩谷 セカンド
4番 鳥越 サード
5番 藤城 キャッチャー
6番 半澤 レフト
7番 矢島 ショート
8番 高塚 ファースト
9番 茂村 ピッチャー
試合が始まって
ピッチャーの安枝がマウンドに立つ。
1番の黒瀬が左打席に立って
「プレイボール」と審判が言う。
初球、145kmのインコースのストレートを振って
打球はセンターに転がっていく。
常田さんがボールに飛びついてから、素早くファーストに投げてアウトにした。
常田さんも昨日の反省を生かして、少し浅めの守備位置を取ったようだ
「常田さん、守備いいね」安藤が言った。
「黒瀬選手って足速いから、守備を浅めに取ったんだよ。
その分、届く範囲が狭まるけど、そこは常田さんの守備範囲でカバーしてる
感じかな」僕が言った。
「今日は安枝さん何回まで持つかな」安藤が言った。
「6回ぐらいいくんじゃないの」
「今季の安枝さん、4回ぐらいで変わることがあったんだよ」
「そうなんだ」僕が言った。
「1番の黒瀬を抑えたら盗塁の心配がないから一安心だよね」安藤が言った。
「そうだね」僕が言った。
2番の青島に2ベースヒットを打たれたが
3番岩谷、4番鳥越を抑えて、0点
試合は進んで、ロースコアの戦いになりそうだ。
安枝さんが3回表にノーアウト1,2塁とピンチを招いたが
ゲッツーで失点を防いで
茂村さんにいたってはまだ2安打しか打たれてない。
0対0で
5回裏
6番長妻さんからの打順
左打席に立った。
ピッチャーは茂村
初球、155kmのストレートの振って空振りをしてストライク
2球目アウトローのツーシームを振り遅れてサードのボテボテのゴロ
長妻は必死に走って、セーフとなった。
ノーアウトランナー1塁
相手は、茂村さん。昨年、防御率2点台なので
今日一番のチャンスかもしれない。
7番 常田さんが右打席に入った。
初球、エンドランを仕掛けた。
1塁ランナーの長妻さんが走った。
バッターの常田さんはアウトハイのストレートを打つ。
打球は1,2塁間に転がってライト前ヒット
2塁ランナーの長妻さんは3塁に向かう。
ライトがボールをセカンドに投げる
サードには投げられずセーフとなった。
「安藤が言った、アウトハイが弱点だってデーター本当だな」僕が言った。
「今の、常田さんが打ったボールはアウトハイのストレート
被打率は290もあるから、常田さんなら打てると思った。」安藤が言った。
「ノーアウトランナー1,3塁だったらスクイズ行ってもいいんじゃない」
「たしかに、今日の安枝さんは5回無失点と好調だけど、スクイズしなくてもいいんじゃない。まだノーアウトだし。」安藤が言った。
「8番黒岡さんか、今季打率252 」僕が言った。
マウンドは茂村
黒岡さんが右打席に立った。
初球、スクイズの構えを見せるがバットをひく
1ボールとなった。
2球目、真ん中低めのツーシームを引っかけてショートゴロとなった。
ショートがセカンドに投げた。その間に3塁ランナーはホームに向かった。
セカンドはファーストに投げてゲッツー
しかし、ゲッツーの間に得点が入って
0対1と横浜ゴールデンウルフズがリードをした。
2アウトランナー無しで
ピッチャーの安枝さんは三振をして、
3アウトチェンジとなった。
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