第1回野球ゲーム大会①
5月3日、東京モモンガーズとの試合。
代打ででた。
5回表
「6番ショート、白里に変わって、代打、柊」
とアナウンスがつげる。
右バッターボックスに立って、1回素振りをする。
相手ピッチャーは135kmのストレートとスライダーが武器の投手
1球目、インコースのストレートを見逃した。1ストライクとコールされる
2球目、ど真ん中のストレート、失投を見逃さずにスイングした。
打球は、高々とあがって、バックスクリーンに入った。
ホームランである。
2軍公式戦で初ホームランを放った。
それから、守備を堅実にこなして、
2打席目は、センター前にヒットを放って
2打数2安打となった。
ここまで、62打数12安打打率191
2軍の練習試合では、4割近く打てていたのに、
ここまで成績が落ちた理由はのアウトコースの変化球を凡退しているからである。
アウトコースの変化球が苦手であることがわかって、そこを攻められる。
アウトコースにボールが来ると意識して力んでしまって打てなくなる。
自分でもなんとかしないとと思っていたが、変化球のフォークボールのボール球でも手がでてしまう癖もあり、ゴロで打ち取られる。
最近では、アウトコースのボールをカットできるようになり、
改善している。
5月4日
東京モモンガーズとの試合。
スタメンで7番 ショートとして呼ばれた。
2回表、相手ピッチャーは、150kmストレートとスプリット
1球目、インコースのストレートをうまくレフトにはじき返した。
レフト前ヒット
5回表にも打席が回ってきた。
苦手なアウトコースにボールが放りこまれる。
しかし、カットして。
3球目の低めのスプリットをすくい上げてセンター前ヒットとなった。
その後もヒットを打って。
そして、今日は4打数4安打。
今季 66打数16安打242と打率が回復した。
5月5日
東京モモンガーズの試合
スタメン6番 ショートで呼ばれた。
1回表、相手ピッチャーは、技巧派の投手。
スプリットで空振り三振を取られた。
3回表、5球目のストレートを弾き返して
センター前ヒット。
5回表、スライダーを2球見送って
2ストライクと追い込まれて、
インコースのカーブをうまくバットにあわせて
レフト前ヒットになった。
スコアは、3対5で負けている。
8回表、右バッターボックスにたつ。
ランナーは、1,2塁でチャンスの場面
2アウト。1,2塁
初球、アウトコースのストレートを振ってファウルにする。
いまでは、アウトコースのスライダーに対応できるようになった。
2球目もアウトコースのスライダーをファウルにした。
3球目、アウトコースのストレートをフルスイングした。
打球はレフトスタンドに入って3ランホームラン。
アウトコース変化球は苦手だけど、ストレートは打てる。
その後、試合は6対5で勝利した。
70打数19安打 271
絶好調である。
そして、1週間後の5月12日になり、
105打数 28安打 266 まずまずの成績である。
ホテルに戻ると、
ドラフト8位の倉田が待っていた。
「最近、調子がいいみたいだね。」倉田が言った。
「まあね、戻ってきてる感覚はある。」僕は言った。
「ドラ1の安藤がたまにスタメンに出たりしているよ」
「1軍に入れるだけすごいよ、倉田はキャッチャーどうなの?」僕は聞いた。
「配球覚えないといけないから、まだ勉強中。」
「そうなんだ。ピッチャーで誰が一番凄かった。自分が捕ったボールの中で」
「うーん。2軍ピッチャーの百田さんかな。148kmもストレートが出るし、
フォークボールが来ると2軍相手は打てないんじゃないかな。その他にも、相川さんとかいるから。百田さんは2軍での防御率いいから1軍にあがれそうだけど。
いままで1軍の成績がそんなに良くないからまだかもしれない。」
「うん。たしかに百田さんは球が速かった。」
「近くのコンビニまでちょっと付き合ってよ。買いたいものがある。」倉田が言った。
「わかった。その代わりお菓子おごってよ。」僕は言った。
2人でコンビニに向かって歩いていく。
「最近実家でうちの猫が、脱走しそうになって危なかったってラインが来たよ。」倉田が言った。
「そんなことあったの。猫いいな可愛いよね。」僕は言った。
「猫が家にいると安心するんだよね。今は寮生活で会えないけど。」
「うん、今度猫カフェ行こうかな。」
「今度連れて行ってあげるよ」倉田が言った。
コンビニに着くと、倉田はお金を引き出した後、お菓子を買ってくれた。
「明日、同期同士で第1回野球ゲーム大会があるから来てね。」倉田が言った。
「明日か。面白い企画だね。」僕が言った。
「なんか、鈴村が企画考えたんだよね。そういうの好きだから。」倉田が言った。
「景品とかあるの」僕は言った。
「優勝者には、第1回野球ゲーム大会のトロフィーがもらえるらしい。」
「それは、ずいぶんと本気だね。トロフィーってどうやって用意したの」
「市販で売ってるらしい。」倉田が言った。
僕達はホテルに戻った後、食堂に行った。
「野球ゲームで誰が優勝すると思う。」倉田が言った。
「うーん、ゲームがうまそうな人は、中条まさるとか上手そうだな。」僕が言った。
「うん、まあ野球上手かったら、野球ゲーム上手いんじゃない」
「それ、関係あるの」僕が言った。
「野球関係で負けるわけに行かないでしょ。」倉田が言った。
意外と倉田が優勝するかもしれないなと僕は思った。
キャッチャーは、人を観察するのが得意だ。
後、倉田は配球を勉強しているので、有利かもしれない。
5月13日 月曜日
試合はこの日はない。
空き部屋の広い場所で2023年ドラフト組の同期で第1回野球ゲーム大会が開催された。
主催者は鈴村。なぜかマイクを持って司会をする。
「第1回野球ゲーム大会がスタートします。優勝者には、トロフィーが渡って部屋に飾ることができます。野球ゲーム大会ということで、皆さん気合いが入ってるようですね。
野球ゲームで負けるようでしたら、みなさん野球で勝つことができませんよ。皆さん優勝目指して頑張りましょう。」鈴村が言った。
この部屋には、同期のドラ2の僕と、ドラ3の外村、ドラ4の村上、ドラ5の鈴村
ドラ6の中条 ドラ7の住田 ドラ8の倉田がいる。
安藤は1軍にいるので参加はしていない。
1回戦が始まり、外村対住田の試合になった。
「1回戦、外村対住田の戦いです。両チーム、横浜ゴールデンウルフズでの戦いです。
ピッチャー同士の戦いなので、先発を誰にするか注目です。
外村は先発を黒沢選手にしてきました。昨年は防御率3点台で今季先発ローテに入っています。対する住田は先発を宮村にしてきました。横浜ゴールデンウルフズのエースの宮村です。外村が作ったのスタメンは
1番 佐伯 センター
2番 川波 セカンド
3番 橋本 サード
4番 高見 レフト
5番 松田 ファースト
6番 常田 ショート
7番 黒岡 キャッチャー
8番 安藤 ライト
9番 黒沢 ピッチャー
「外村は、今季の打順に安藤を入れる形になりました。安藤は1軍に帯同して
代打での出場機会が多い期待の選手。そして同期の中で一番速く1軍でホームランを打った選手。そして、キャッチャーは今季マスクが多い黒岡。そしてピッチャーは黒沢なので
黒黒コンビです。横浜ゴールデンウルフズのファンの間では黒黒コンビと言われています。」鈴村が言った。
鈴村はどうやら司会と実況をするようだ。よく実況できるなと思った。
「そして、住田が作ったスタメンは
1番 佐伯 センター
2番 園田 セカンド
3番 橋本 サード
4番 高見 レフト
5番 安藤 ライト
6番 常田 ショート
7番 黒岡 キャッチャー
8番 松田 ライト
9番 宮村 ピッチャー
住田は2番川波のところで2番園田を入れてきました。
園田選手はユーティリティープレイヤーで基本的にどこでも守れます。
そして、8番に松田を持ってきた。長打力がある選手です。
5番に安藤をもってきた。勝負強さを見せられるか。」
プレイボール。
試合が始まった。
このゲームはパワフルプロ野球である。
野球選手の能力が書いてあってそのデータが反映されてゲームで遊ぶことができる。
現在の能力値が反映されていて、今季活躍していたら能力はあがるようになっている。
1軍は能力が高い。あくまでプレイヤーが操作しているゲームである。
試合が始まり、両チーム打てないで5回に入った。
「両チームバッターを抑えています。同じピッチャー同士打たれるもんかと気合が入っていますね。5回の表 外村チームの攻撃。
7番黒岡からの攻撃です。3ボール0ストライクになってフォークボールを見逃して
フォアボールです。0アウトランナー1塁になりました。
8番安藤です。左バッターボックスに立つ。
初球、アウトコースのストレートをとらえた。打球はレフト方向に上がって
これは入るか。入りました。2ランホームランです。安藤がゲームの中でも
活躍しました。」
その後、両チーム抑えて、2対0で外村の勝利となった。
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