お祝い、小久保さんと魚ゲーム
荷物を片づけると、安藤が来た。
「初打席初安打おめでとう」安藤が言った。
「まあ、安藤は初打席初ホームランだったよなやっぱりかなわないわ」僕が言った。
「いや、そんなことないよ」
「これから、守備要員で試合出るんだと思うけど、守備エラーしそうで怖い」僕が言った。
「ああ、その問題あるよね。自分も最初、ただの平凡なフライが観客の応援とか
ナイターとかの影響で落としそうになったんだよね」安藤が言った。
「そんなことがあるのか、気をつけないと」僕が言った。
安藤は、実家に帰るので僕は横浜ゴールデンウルフズのバスに乗って
寮に帰った。
寮に帰ると倉田が待ち構えていた。
「おう、1軍でやるじゃないか」倉田が言った。
「まあね」僕は言う。
「初打席初ヒットに、守備でダブルプレーいい調子だね」倉田が言った。
「そうなんだよね。調子がいい」僕が言った。
「まあ、俺は2軍スタメンで出れるように頑張るよ」倉田が言った。
僕は寮に戻って部屋に入った。
そこで気づいた。やばい前村さんに1軍で試合に出ること言ってない
すぐにラインして、1軍の試合で初打席初ヒット打ったことを伝えたら
なんで教えてくれなかったのと怒られた。
1軍にあがったことすら、報告してなかった。
すぐに1軍に行くように言われて舞い上げって
ほんとうに一日で1軍の試合に出れたことで
ラインするの忘れていた。
スタメンに出るとき言うねとラインをした。
村上の部屋に行った。
「柊さん、プロ初打席おめでとございます」村上がうれしそうに言った。
「ありがとう、やっとプロの世界に入れたと感じるよ」僕が言った。
「本当に、同期は2人も1軍経験してうらやましい」村上が言った。
「これから1軍に出場する選手が増えてこなきゃ困るよ」僕が言った。
「2軍打撃コーチの川田さんが言ってましたよ。俺が育てたから大丈夫だと」
「まあ、川田さんにはシートノックでお世話になったから、育てたと言われたら
まあそうかも」僕が言った。
「1軍の試合の雰囲気はどうでした」村上が言った。
「プレッシャーがかかるね。チャンスの時に佐伯さんが打席に立ったんだけど、応援の歌が大きく聞こえてここで打てなかったらがっかりされるんだろうなと思った。」僕が言った。
「その代わり、打ったら大歓声ですもんね」
「佐伯さんが満塁ホームラン打ったときの球場の雰囲気はすごかったよ
客同士ハイタッチしてたわ。」僕が言った。
「いいですね。観客の人たちがお互いハイタッチするの
僕も1軍行くの楽しみになりました。」村上が言った。
「まずは、1軍の試合で守備で出続けることが目標かな」僕が言った。
「柊さんのバッティングセンスもそのうち見られますよ」村上が言った。
「1軍の守備走塁の倉野コーチに聞いたらどうやら、2軍で守備がいいと思って
1軍監督に助言してくれたみたい」僕が言った。
「常田さんも守備上手ですよ」村上が言った。
「もしかしたら、早く2軍に戻るかもしれないけど」僕が言った。
村上の部屋を出た後、
室内練習場に行って
バットを振った。
今日のショートへの内野安打。少し深いショートの位置の打球だとセーフにできることが分かった。体勢が崩れていたらの話だけど。
僕は今日の試合、反省点があるとすれば2打席目初球から振ってしまったことである。
まだ1軍の試合に慣れていないので、もうちょっとボールを見て今後の対策を立てたかったと思った。
後、川波さんと、会話して守備の極意でも教わろうかなと思った。
素振りを100回やって
今日の自主練は終了した。
6月5日
朝10時に起きると、歯磨きをして少し走りに行った。
今日も守備要員で出れるかもしれないので、守備は入念に行っていきたいと思った。
12時に寮を出て
13時30分集合の練習に間に合わせる。
そこからウォーミングアップが始まった。
「柊、来るの早いじゃん」川波さんが言った。
「まだ、寮からスタジアムまでの時間把握できてなかったので
早めに行きました。」僕は言った。
「このウォーミングアップはしっかりやっといた方がいいよ
今日の状態が分かるから」川波さんが言った。
「了解です」僕が言った。
走り込みをしたり、足をクロスさせて走ったりと
色々な方法でウォーミングアップをした。
14時から、打撃練習が始まる。
まず最初にスタメンの人たちがバッティングをする。
佐伯さんが打席のたち
バッティングピッチャーが投げる。
1球目から、センター後方に打球が飛んで行った。
飛ばしてるなと思った。
30球ぐらい投げて交代となった。
次に高見さんが打席に入った。
5球目ぐらいからものすごい打球を放ってホームランにしていた。
どんどんと進んで行って
僕の番になった。
右打席に入る。
バッティングピッチャーが120kmぐらいの打ち頃の球を投げてきた。
僕はセンター方面に打球を打った。
ホームランにする。
そこから、左右に打ち分けたりして練習をおえた。
僕はロッカールームで水を飲んでいると
「柊、最近ゲームしてるか」小久保さんが言った。
「はい、野球ゲームならしましたよ。同期で野球大会開いたんですけど
面白かったです」僕が言った。
「最近、パワフルプロ野球がアップデートされて俺の能力がでたんだよ」
小久保さんが言った。
「ほんとですか、どんな能力ですか」僕が聞いた。
「まだ1軍に出場したばかりだったから能力は低かったよ」小久保さんが言った。
「最近、魚釣りのゲームが流行ってるらしいです。しませんか」
「スマホにアプリ入ってるわ。これだろフィッシュキャッチってゲーム」
「そうです」
僕と小久保さんはオンラインで対戦した。
魚釣りゲーム、フィッシュキャッチというゲームはどれだけ魚を釣れるかで
ポイントが決まる。レアな魚を釣るほど、ポイントが高くなる
2分間の間でのポイント勝負である。
試合が始まった。
僕は、イワシを釣ったり、アジを釣ったりして
量でポイントを稼いだ
反対に小久保さんはスズキだったり、カサゴ、タイを狙って
質でポイントを稼ごうとする。
僕はイワシとアジを2分間で30匹ぐらい釣って
150ポイントと獲得した。
小久保さんは、1分間まったく魚が釣れなかったが
残り30秒のときに、タイを1匹釣って
そこから、なんとマグロを釣っていた。
250ポイントで小久保さんの勝ちとなった。
「このゲーム、魚めっちゃ釣れるな」僕が言った。
「2分間で柊、30匹って現実だったら4秒に1回魚釣ってるってことか」小久保さんが言った。
楽しくゲームをした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます