第15話

3月15日、東北バイソンズの試合。

僕は8回表の代打ででた。

相手投手は、防御率1位を取ったことがある強敵だ。

1球目ストレート157kmアウトハイを見逃した。ストライク

2球目、シュートを内角に投げられてデッドボール

肩に当たった。痛みを抱えながら、コールドスプレーをボールボーイにかけてもらう。

大丈夫です、と監督に合図して。一塁ベースに向かう。

少し痛むが大丈夫だろう。


3月16日 広島ライオンズの試合

9回表、2対3の負けている場面でノーアウト1,2塁で代打として出ることになった。

ここで、ヒットを打ち同点になったらアピールできると思い気合が入る。

相手ピッチャーは抑えの田中

カットボールが特徴のピッチャー

僕は右バッターボックスに立って構える。

相手の1球目のインコースのストレートをスイングする、タイミングがずれて空振り。

2球目、アウトハイのカーブを見逃して、ボール

3球目、インコース高めのストレートを見逃して ボール

2ボール1ストライクでバッティングカウント

高めにボールが来ているので、低めの変化球が来るだろう山をはる。

4球目の低めのボール球、カットボールに手をだしてファウル

5球目も低めのカットボールをカットした。

6球目アウトローに大きく外れてボール

決め球のカットボールをアウトローに来ると山をはった。

7球目、アウトローのカットボールを流し打ちでヘッドを遅らせて、逆方向に流す。

打球は高く上がって、ライトのスタンドに吸い込まれる。

僕はガッツポーズをして、ダイヤモンドを回る。

これで、5対3となった。

試合は5対3で勝利、

ホームランに1軍の野手から、ナイスバッティングと声を掛けられた。

1軍のすごい人たちに声を掛けられるなんて光栄だなと思いながら、道具を片づけて、

ホテルに向かう。

今のところ2打数2安打である。


3月17日の広島ライオンズ戦オープン戦

昨日のホームランでアピールできたのか、ミーティング室で。8番 ショート 柊と名前が呼ばれた。

僕は返事をした。

練習で守備の準備をしているとセカンドの山岡さんに声を掛けられた。

「今日の味方のピッチャー緒方さんで、スライダーのインコースよく投げるから、少し定位置から、バッターから見て左側がいいよ」

「わかりました」と僕は言った。

セカンドの山岡さんはプロ7年目で昨年は打率270で打点50で1軍で生き残っている人だ。得点圏打率が高くて、監督からも信頼されている。

僕は、ショートの守備で、山岡さんと連携しながらやった。

試合が始まり、1回表守備から始まる。

3回もショートに打球が飛んできたが堅実な守備でアウトにする。3アウトだ。

3回裏、8番で打席が回ってくる。

右打席に入り、相手が投球動作に入る、僕は構えて、タイミングを合わせる。

相手が腕を振り下ろすと、剛速球が目の前を通過した。僕は手が出なくて棒立ちである。

ストライクとコールがされる。

掲示板を見ると160kmと書かれている。

160kmがこんなに早いと思わなかった僕は、きおとりなおして、

バットを短く持つが、早くてタイミングが会わなくて3球3振となった。

ここまで、3打数2安打


5回裏2アウトランナーなしで回ってきた。

相手の160kmについていけず、味方打線は1点しか取れていない。

スコアは1対5である。

相手ピッチャーがストレートを投げる。

唸るようなボールにバットがでない。

ストライクとコールされて、1ストライク

2球目 145kmのフォークを空振り 2ストライク

3級目 160kmのど真ん中のストレートを空振り三振した。

結局、今日は4打席0安打3三振となった。

合計 6打数2安打

時は、3月24日になってオープン戦は終わった。

僕はそれから、代打だったりスタメンで出て。

45打数12安打となった。

打率266

初めてのオープン戦だったら上出来だと思う。

たぶん、2軍に戻されるだろうから、その前に小久保さんに挨拶しないとと思った。

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