第14話

ホテルに戻ると、安藤がいた。

「おお、安藤。昨日のホームランおめでとう」と僕は祝福する。

「ああ、ありがとう。ものすごくいい感触がつかめたよ」安藤が言った。

「いや、一軍に今もっとも近いからね。予想があたるかもな」

「柊だって、打率400打ってるじゃないか。2軍の練習試合で

打率400ってチーム柊だけだぞ。」

「まあ、調子がいいというか、良すぎるのかもな。1軍に残れるように頑張るよ。」

「そういえば、園田先輩と外野の枠を競ってるよな」

「ああ、園田さんには、色々教わっているよ。」

「ライバルなのに優しいもんだ」

「外野の4番の高見さんと、1番の佐伯には勝てないもんな。」

「うん、やっぱあの2人はすごいね。バッティング練習でもどかどかとホームラン連発するからね。」

「まあ、ドラフト1位、2位同士がんばろう。」

僕はホテルの待合室からエレベータに乗って、自分の部屋に戻った。

1時間ぐらいすると、コンコンと音がして、ドアを開けた。

そこには、173cmぐらいの小柄な小久保さんがいた。

「やあ、柊。ちょっと外で散歩しようぜ」と言って僕を無理やり外につれだした。

「先輩が後輩に町を案内する決まりだからまかせとけ」と言われて僕は連れて来られた。

小久保さんは、セカンドで1軍をいったりきたりしている。

守備力が持ち味の選手である。

「東京って、あんまいかないから道案内よろしく」

と僕は言った。

小久保さんについていくとショッピングモールについた。

「ここで、好きなもの買おう、。」と言ってお菓子を買った

「柊は、彼女いるのか」と小久保さんは聞いてくる。

「いや、僕はまだ彼女いないんですよね」と僕は言った。

僕は彼女は高校生の時にできたことがあるけど別れてしまった。

僕は高校時代坊主でもてなかったが、社会人では、職場のお姉さんにもてていた。

僕の顔は、端正な顔立ちであったが

安藤のさわやかハンサムイケメンには勝てない。

「小久保さんの彼女ってアナウンサーでしたよね」

小久保さんはまだ、25歳である。

「プロ野球選手はアイドルだったりアナウンサーがおおいんだ。」

「いや、僕も知的でめんどう見てくれるアナウンサーの彼女ほしいな」

僕達はそんなことを言いながら、ショッピングモールを回っていた。

「彼女のどこに惚れたんですか」と僕は言うと

「やっぱり、尻かな。あのきれいな線をした尻は見たことがない」

と真面目な顔で変態なことを言ってきた。

「僕は、胸が好きかな」

と僕は言った。

「今度、合コン企画してあげるよ」

「ほんとですか、いきたいです」

「じゃあ、開幕前のどっかでいこうか」

僕は内心ガッツポーズした。

小久保さんとは、1軍で練習しているとき、僕がエラーを連発して焦っているときに声を掛けてくれた先輩である。

休憩時間に色々と話かけてくれた。出身は宮崎で、高校は無名だったこととか、

どこのラーメン屋がうまいだのということをはなしてくれた。

「ドラフト1位の安藤。ファンに持てまくりだろうな」

と小久保さんは言った。

「彼は、期待の選手ですからね」

「そうだ、今度ラーメン屋に行こう」

「ラーメン食べると血圧上がるので遠慮します」

と僕は断った。

「じゃあ、寿司で」

「それならおけです」

僕たちはショッピングモールからホテルに向かって歩いて行った。

ホテルについたら、シャワーを浴びて、ベットで横になって寝た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る